君と紡ぐ物語

桜糀いろは

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第6話 - 2

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 15時を回ったところで、文音は店の扉を押した。真っ先にカウンター席へと目を遣ってみる。と、そこには宮瀬だけでなく京也の姿もなかった。
「文音」
「京也さん」
 京也が扉を引く。店を閉める準備でもしていたのか、彼は扉で死角になっていたレジ付近から姿を現したのだった。
「助かった。ありがとう」
 本屋の袋を手に取り、額に唇を寄せる。京也の行動に文音はほっとした後、ハッとして店内に顔を向けた。
「安心しろ。誰もいない」
 落ち着き払った声で京也が言葉を掛てくる。文音は頬を赤くしながら、京也に目を戻した。すると、少しだけ疲れたような顔をした京也と目が合う。
「なぁ、文音。今から文音の家に行ってもいいか?」
「え……」
(いつもなら楽しそうに聞いてくるのに……)
 宮瀬との話し合いは、それほどまでに大変なものだったのだろうか。目をじっと見つめたまま、静かに返事を待つ京也の様子が、ことさらそれを物語っているように思えた。
「いいですけど……京也さん、大丈夫ですか? 何だかとっても疲れてそうな……あ、お店閉めるの手伝いますよ」
「いや、いい。このまま文音の家に行く」
「えっ」
「駄目か?」
「駄目ではないですけど……本当に、片付けなくていいんですか?」
「ああ、終わった後にやる」
「そうですか、じゃあ……て、え」
「何が終わった後ですか?」そう聞こうとしたところで文音は咄嗟に口を閉じた。
 京也が妖しげに笑む。腰に彼の腕が巻きついてきた。そして耳朶に彼の吐息が掛かる。
「そう、セックスのあとに」
「っ……もう!」
 彼の身体を押し返す。けれど、まったくビクともしなかった。京也がくっくと笑って、顔を覗き込んでくる。
「用意していくから、先行ってろ」
「え、着替えるだけですよね? それくらい待ちますけど」
「いや、着替えはしない。だが、他にすることがある」
 京也が意味深な眼差しを送ってくる。これは嫌な予感しかしない。そう思いながらも、文音は大人しく京也の指示に従ったのだった。

「……っ、む、無理……」
 背後から京也が覆い被さってくる。胸と片頬が壁に押しつき、一糸もまとわぬ素肌に冷たさが染み込んできた。しかし文音は、その冷たさに心地よさを覚えた。
「無理じゃない。俺の指二本分もなかっただろ。それに、もう充分それでほぐしてある」
 京也の甘い囁き声が耳朶を撫でいく。それでも文音は、初めて経験する出来事に身体を強張らせた。
「文音。ひとまず、息をゆっくり吐いてみろ」
 絡めとられた自分の手を見つめながら、文音は言われた通り息を吐いた。と、その時、京也がぐっと力を加えてくる。
「んっ――」
 文音の腰が小さく揺れた。京也の指でぐずぐずにほぐされた蜜路は、あっさりとボール状の異物を呑み込み、さらには快感まで発してきたのだった。
「あと一つ。いいか、さっき説明した通り、ちゃんと咥えるんだぞ」
 京也は平然とそう告げると、ふたたび力をかけてきた。
「ちょっと、まっ……んんっ」
 二つ目の異物がくぷりと蜜壺に収まった瞬間、文音の身体が大きくうねる。
(わたし、いったい、何して……)
 ひんやりとした壁に額を押しつけ、文音は京也とのやり取りを思い返した。
(……京也さん、なんて、言ってたっけ……)
 雪だるまみたいな形をした玩具を見せられた時、彼の企んでいることがさっぱり分からなかった。けれど、京也がそれに避妊具を着けたことで、文音はようやくそれが普通の玩具ではないことを悟ったのだった。
(たしか……、鍛えるとか、……なんとか)
 彼は大真面目に意図を説明してくれた。してはくれたが、恥ずかしさのあまり文音は思考が停止してしまい、その説明を頭の中に残すことが出来なかったのだ。
「文音の中、動いてる」
 京也が蜜にまみれた手で、文音の空いていたもう片方の手を掴む。そして文音の中指に自身の中指を添えると、後ろ手に蜜口まで引っ張っていき、それから文音の指を使って京也は異物を奥へと押しやった。
「ぁ……」
 温かくて柔らかいもの中に自分の指が沈み込んでいく。入ってきたものをまるで味わうかのように蜜路が動いているのが指から伝わってきた。文音の顔が羞恥によって真っ赤に染まる。
「しっかり咥えてないと、駄目だからな」
「……て、言われ……てもっ」
 弱音を口にしながらも、文音は瞼を下ろし、下腹部に意識を集中させた。
(……ぁ、……なんかっ、感じて……)
 わずかに快感を覚えた途端、異物を奥へと誘うかのように蜜路が動き出す。
「気持ち良いのか?」
 京也が楽しげな声音で聞いてくる。文音はふるふると頭を左右に振ってみせた。
「そうか……じゃあ」
 指を入れたまま、蜜口のあたりを撫で回すように京也が手を揺すり始める。動きに合わせて、ぬちゃくちゃと湿った音が立った。さらに京也は、他の指を使って花芯まで刺激してくる。蜜口がひくつき、文音はその淫らな動きを自分の手ではっきりと感じ取ったのだった。
「や……ぁ」
「嫌なのか? だったら、止めるしかないな」
 京也が耳朶に唇を這わせて告げてくる。その直後、蜜路がきゅっと締まった。
(恥ずかしい――)
 きっと今の動きに彼も気づいたはずだ。それを示すかのように、京也の愛撫は止まるどころか執拗さを増していった。
「だ……だめぇ……」
 心臓の鼓動が激しくなっていく。文音の息づかいが段々と荒くなる。
「あっ、やっ。い、ちゃ――」
 突然やってきた快感の津波に呑まれ、文音はあっという間に絶頂を迎えた。
「はぁ……はぁ……ぁっ」
 崩れそうになったところを、京也がすかさず抱き止めてくる。そして向かい合うように身体を抱え直すと、京也はふたたび文音を壁の前に立たせた。
(ぁ……)
 片手を壁に突き、目の前で京也がシャツのボタンを外していく。彼の骨ばった喉仏と鎖骨が目に入った瞬間、文音の胸が高鳴った。
 視界に微笑を浮かべた彼の顔が入ってくる。京也は開いていた文音の唇を塞ぐと、舌を挿し入れ口腔をまさぐった。
「んっ……ふぁ……」
 京也の手が壁から肩へ、それから素肌を伝って乳房へと移動していく。彼は優しく乳房を掬い上げると、じっくりと感触を味わうかのように揉みし抱き始めた。時折、彼の指が硬く尖った先端をかすめる。その都に文音は歯痒い思いを重ねていった。
「京也……さん、もう……」
 キスの合間を縫って、文音が息を切らしながら言葉を漏らす。それに対し京也は、わざとらしい口調で言葉を返してきたのだった。
「もう、何だ?」
「なか、に……」
「そうだな。そろそろいいか」
「んっ」
 京也が秘裂をなぞる。たったそれだけのことなのに快い刺激が文音を襲った。
「取れないな。そんなに気に入ったのか?」
 意地悪な笑みを浮かべて京也が目を眺めてくる。彼の視線から逃れるようにして文音は目を閉じると、ゆっくり息を吐いた。異物がずるりと抜け、文音の身体が揺らぐ。
「あ……」
 蜜口に指が添えられる。文音は無意識に目を向けた。すると、京也の手は文音の期待を裏切り離れていってしまう。内股をつうっと撫で、太股の外側を通り、ついには後ろへと回っていく。京也は、よそ見をしている文音の首すじに軽く歯を当てると、おもむろに尻を揉み始めた。
「もっ……絶対、……わざとっ」
「何が?」
 京也が目を細めて聞いてくる。彼は後ろに回していた手を脇腹の辺りへと滑らし、今度は羽根で優しく撫でるかのような愛撫を施してきた。全身がそわそわとし出す。そんなところよりも、うつろになってしまった場所を早く彼で満たして欲しい。文音は悩ましげに身体をよじらせた。
「欲しいのか?」
 京也の言葉に文音は小さく頷く。
「どれ?」
「どれって……」
「これか?」
 京也が蜜穴に指を一本だけ挿し込んでくる。それでは全然足りない。
「もっ、と……」
 文音は京也の腕を掴んだ。指が二本に増える。同時に感じやすいポイントを擦り上げられ、文音の口から嬌声が零れた。
「ふっ。いい顔」
「見ないで……くだ、さい」
「ちゃんと見ておかないと、分からないんだよな」
 そう言って、口元に笑みを浮かべたまま京也は視線を落とした。ワザとか、それとも本当だったのか、彼の指先が徐々にポイントから外れていく。
「腰の動きがエロいな」
 京也が喉奥でくくっと笑う。恥ずかしさから文音が顔を逸らすと、京也は文音の頬に手を置き、そして顔を近づけたのだった。
「文音、全部見せろ。どんな表情でもいい。他の奴が見ることの出来ない文音を……もっといっぱい、俺だけに見せろ」
 そう告げるなり文音の身体を抱え上げ、京也はベッドへと移動する。服を脱ぎ捨て、避妊具を着けた後、彼は蜜口に漲りを擦りつけた。
「少しでも痛みを感じたらすぐに言うんだぞ。いいな?」
 いつものようにしっかりと念を押し、それからゆっくりと京也は熱棒を沈めた。
「あ……あ……あぁ……」
 文音が苦しげに吐息を漏らす。少し進んでは引き返していく。以前なら慣らすために必要だったその動きが、今の文音にはもどかしくて仕方がなかった。文音は京也の肩に腕を回し、言葉を零した。
「京也さん……大丈夫……だから、……も、奥、きて」
「分かった」
 京也はそう答えると、文音の鼻先に口づけを落とし、それから真っ直ぐ奥へと向かって熱塊を押し込んだ。
「ぁ……、気持ち、……い」
 ずっと求め続けていたものがやっと手に入ったような、そんな充足感が身体を包んでいく。もう二度と失いたくない。文音は強く想った。
「そんなに喰いつくなよ」
 京也が最奥を貫いてくる。
「っぁ……して、ませんっ」
 文音は身じろぎながらも少しだけ怒ったような顔をして京也に言葉を返した。すると京也は、ふっと笑って、こつんと額を突き合わせてきたのだった。
「文音の中、温かくて、気持ち良い」
 京也の優しい声音が鼓膜を震わす。不意に視界が滲んでいった。
「何で泣いてんだよ」
 そう言いつつ、京也は丁寧に溢れ出ていく涙を唇で吸い取っていく。
「だって……嬉しくって……京也さん、ありがとう……って思ったら……っ」
「俺はただ、文音のよがる顔見たさにやってるだけだけどな」
「もう、せっかくの感動が台無しです」
 文音は表情を和らげ、くすりと笑った。きっと彼なりに気を遣ってくれたのだ。
(か、ただの照れ隠し)
 どっちにしても京也のそういうところは嫌いではない。
「文音、そろそろいいか? さっきからモノ欲しそうに締めつけられて、もう我慢が出来ない」
「し、してないですよ! ……多分」
 意識してやっていたわけではなかったが、うっすらそんな気はしていた。彼を離したくないという想いが、きっと身体に出てしまっているのだ。
(さっきから、わたしばっかり恥ずかしい……)
「文音、少しでも恐怖を感じたら、すぐに言えよ。正直、もう余裕がない。はっきり言ってくれないと分からないからな」
 目を見つめながら京也はそう告げると、おもむろに腰を遣い始めた。
「わかり、まし……た。あ……」
 感じるところを擦り上げては、奥の方を優しく突いてくる。文音は瞼を閉じて、快楽の海に身体を漂わせた。
(……れ、こない……)
 しばらくしても、彼の動きは速まることなく緩慢なままだった。文音はそっと瞼を開ける。
「なっ、ずっと見て……んぁ」
 文音が抗議しようとした途端、京也がぐっと腰を突き出す。
「感じてる時の表情が良すぎんだよ。このままもう少しだけいいか?」
「だ、だめです……ふぁっ」
 両手で文音の腰を掴み、京也がぐりぐりと中をかき混ぜてくる。その直後、奥の方で感じたことのない甘い痺れが沸き起こった。
「もぅ……奥……思いっ切り、きて……京也、さん」
 潤んだ目で京也の顔をじっと見つめる。彼は口端を上げて笑むと、両手に指を絡ませ、少しだけ上体を起こした。
「……っ……だ、め……それ、……感じっ……すぎてっ……」
 京也が腰を強めに打ちつけてくる。その度に彼の恥骨が花芯に当たり、得もいわれぬ快感が下腹部に広がっていった。全身が燃えるように熱い。文音はただ喘ぐことしか出来なかった。気づくとすぐ目の前に絶頂があった。
「あ……、いっちゃ……ぅ」
「イケよ。俺も、もうイク」
「あ……ああ……や、いくっ――」
 文音の腰が打ち震える。少し遅れて、京也が力を込めてきた。
「……っ、……はっ」
 京也がゆっくりと身体に覆い被さってくる。彼の体温と一緒に激しい脈動が胸に伝わってきた。
(あ、れ……なんだか、おなかの中がぽかぽかしてる……)
 重なり合った肌からだけでなく、身体の芯から温もりを感じた。文音は心地よい余韻を抱きながら、うつらうつらとまどろみに浸った。
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