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エピソード3 死神サララの罠
10、未練の集合体
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『もう一度言う! こずえ、オレの!!!』
という言葉を口にしてからどれぐらいたっただろうか?
再び、屋上は沈黙に支配されてしまっていた。
「な、何よ」
沈黙に耐えられなくなったのか、こずえが口を開く。
「オレの!!! 何なのよ! 早く言いなさいよね」
急かすこずえの声は上ずっていた。いつになく落ち着かない様子でいる。
怯えるような、それでいて何かを期待するような目で桔平を見つめる。
「こずえ、オレの…オレの…」
そこで桔平は不意に強張っていた表情を緩めた。ニッと白い歯を見せて笑う。
「な~~~んちゃって。ちょっとしたドッキリだよドッキリ。びっくりしたか?」
「えっ!?」
「ひょっとして、オレが本気で告白してると思った? なわけないって。だってお前だぜ。男友達みたいなもんなんだぜ」
笑いながらそう言い放つ。
『な~~んだ。やっぱりね。そんなことだろうとは思ってたわ』
といった反応が返ってくるものだと思っていた。
『まったく、からかうんじゃないわよ!』
と軽くむこうずねを蹴られるぐらいはするかもと覚悟もしていた。
だけど、こずえの反応は違っていた。顔を真っ赤にし真剣に怒る。瞳には涙すら浮かんでいた。
「バカアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
バチコーーーーーン!
強烈な平手打ちが桔平の頬に炸裂した。
「いってええええ!」
桔平が悲鳴を上げる。
「バカアアアアアアアアアア!!!」
こずえはもう一度叫ぶと、クルリと桔平に背中を向け小走りに駆け出す。校舎内へと続く鉄の扉に手をかけ開いた。
甘ったるい香りが校舎内から漂ってくる。
「あっ」
こずえは足を止めた。そしてゆっくりと振り向く。
そして、衝撃の言葉を叫ぶ。
「大好き! 桔平!」
「えええっ!?」
叩かれた頬をさすっていた桔平は、思いがけない言葉に仰天する。
「好きなの! 好きで好きでたまらないの!!」
機関車のような勢いでこずえが桔平に迫ってくる。迫力に押されて桔平は思わず後ずさってしまう。
(どどど、どーなってるんだ!? ひょっとしてさっきの仕返しにオレのことからかってるのか?)
と思う桔平だけど、こずえの様子から考えてただからかっているだけと思えない。
上気した頬、艶っぽく潤んだ瞳、甘い吐息、そして桔平に惜しげもなく注がれる熱い視線。どれをとっても恋する乙女のものだった。
こずえにここまでの演技力はないはずだ。
困惑する桔平。だけど、本当に驚くのはここからだった。
ドドドドドと、まるで地響きのような音が響いてきた。その後、校舎内へと続く扉からたくさんの女子が姿を現す。いや、現すなんて生ぬるい表現だ。『あふれ出てくる!』が正解だろう。
しかも、どの女子も今のこずえと同じような表情を浮かべていた。そしてその視線は桔平に向けられる。
「好きです!」
「ついさっき、体に電撃が走りました!」
「何かに引き寄せられるような気がして来たの。きっとあなたが私の運命の人なのね!」
「愛してます! 私と付き合ってください!」
女子達が怒涛のごとく桔平に押し寄せる。もちろん桔平は逃亡を試みるもそこは屋上だ。すぐにフェンスに追い詰められてしまう。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。み、みんな落ち着けって」
必死になって訴えるも、女子達には聞こえていない。
「私を、メチャクチャにして~~~!!!」
一斉に女子達が桔平に迫る。
「ひゃあっ!?」
フェンスをよじ登るも、右足が捕まれる。そのまま女子達の渦の中に引きずりこまれそうになった。
(ああ、オレがメチャクチャにされる!!!)
桔平が絶望を感じた時だった。その手が何者かに掴まれる。
「えっ!!?」
見上げた桔平は驚きの声を上げる。
「サララ!?」
死神サララだった。死神鎌の横に腰をかけた状態で空を飛んでいる。
「今市桔平! あなたも掴んで!」
サララは自分の魂の刈り取りを狙っている死神だ。だけど今はこの手にすがるしかない。
桔平もまたサララの腕を掴む。
サララはそのまま空中へと浮かび上がる。単純に桔平の体重を支えているといった感じではない。死神鎌を中心に風の繭のようなものがあり、それ全体が浮いているといったイメージだった。
「お前…どうして?」
「仕方ないのよ。あまりに騒ぎが大きくなって監査室が出てきたら厄介だし。それに、あなたが女子達の餌食となってとんでもないトラウマを作ったら問題よ。せっかくの魂が穢れでもしたら大事だわ。だから、あなたを助けるの。仕方なくね」
サララはそのまま宙を飛ぶと、屋上にある給水タンクの上に着地した。
「彼がさらわれたわ!」
「取り戻すのよ!」
「誰にも渡さない! 彼は私の物なのよ!」
女子達が給水タンクの下に駆け寄ってくる。サララが空を飛んでいたなんてことはまるで気にならない様子だ。
さすがは恋する乙女達だった。
「今市桔平、頭を低くしてなさい! プロテクトが邪魔なのよ」
サララが鋭く叫ぶ。何だかよくは分からないが、桔平は言われるままに給水タンクの上にしゃがみ込んだ。
サララが死神鎌を真横に構え大きく振りかぶる。
そして、押し寄せてくる女子達に向かって一気に鎌を振るった。
「せあっ!」
死神鎌ワイバーンから発せられた数え切れ菜ぐらいの風の刃が女子達の間を駆け巡った。
それにともない、女子達がバタバタと倒れていく。
「なっ!」
血相を変えたのは桔平だ。
「おま、お前何てことするんだよ! た、大量虐殺かよ!?」
「慌てないで! よく見なさい! 誰も怪我もしていないし、魂だって刈り取ってないわ!」
呆れた様子でサララが告げる。
改めてみると確かにサララの言うとおりだった。女子達は無傷だった。血色もそのままで、単に意識を失っているだけのようだった。
「私は斬り剥がしただけよ。ミゼラ・ポーションによって刷り込まれたいびつな想いをね」
「みぜら…ぽーしょん?」
困惑する桔平の目にそれは映った。倒れた女子達から琥珀色のモヤのような物が漂い始めたのを。それは、徐々に終結し巨大な球体となる。
『ああ、恋がしたい!』
『恋がしたいのよ!』
『愛したい!』
『愛してるのよ!』
琥珀色の球体に様々な女性の顔が浮き出ては、くぐもった叫び声をあげる。何とも気味の悪い光景だ。
「な、何だよあれは?」
「斬り剥がされた未練の集合体よ。思ったとおり、しぶといわね」
サララが険しい表情で言う。
「私のワイバーンでは少しづつ削っていくことしかできない。だけどあの娘の死神鎌なら」
大きく息を吸い込むとサララは叫んだ。
「リムル! 任せたわよ!」
「はい!」
返事を返したのは、出入り口付近に立ったリムルだった。死神鎌ケツアルコアトゥルスを握り締めている。
「死神リムル、行きます!」
リムルは未練の集合体に向かって走り出した。
「てやあああああああ!」
リムルが高く跳躍した。普段の運動神経がまるでない彼女からは想像もつかない跳躍力だった。おそらく、死神鎌の力も影響しているのだろう。
空中で未練の集合体目がけて死神鎌を振り下ろす。
ザックリと断ち切られた未練の集合体は、無数の悲鳴を上げるとそのまま破裂するようにして消滅する。漂っていた甘い香りも消えうせる。
リムルはと言うと着地に失敗し屋上の床を転げる。痛いと半ベソをかきながら立ち上がり未練の集合体が消えていることを確認すると、飛び上がって喜んだ。
「やった、わたし、やりましたよ!」
「終末の死神鎌ケツアルコアトゥルス。悔しいけど、とんでもないパワーだわ」
サララが歯噛みする。
「どうして、リムルなんかがあの鎌を…」
「サララさん、桔平さん、見ててくれましたか!? わたし、スゴかったでしょ!?」
給水タンクの下までやって来て、リムルが両手を振る。
ため息を一つ吐き出し、サララが給水タンクを飛び降りた。風に助けられてフワリと着地する。
「置いてけぼりかよ」
文句を言いながらも、近くに金属の梯子を見つけ桔平もどうにか地面に降り立つ。
倒れている女子の軍勢を眺める。きっとこずえもこの中に含まれていることだろう。見知ったクラスの女子の顔があった。下手をしたら学校中の女子が集まっているかもしれない。
「大丈夫…なのか?」
「心配いらないわ。しばらくすれば目を覚ますから。これだけ高濃度のミゼラ・ポーションの影響下にあったなら、その間の記憶も残っていないでしょうね。不幸中の幸いだわ」
そう呟くと、サララはリムルと桔平に顔を向ける。
「今回は潔く負けを認めるわ。だけど、私は諦めたわけじゃないから」
挑戦的な態度で言い放つ。
「リムル、私は必ず今市桔平の魂を刈り取ってみせるわ。そして、あなたよりも私の方がはるかに優れた死神であることを証明する。絶対によ」
そんな言葉を残し、サララは再び死神鎌に腰をかけた。そのまま宙に浮かぶとフェンスを越え去っていく。
「ねえねえ、桔平さん。わたしスゴかったでしょ!? 格好良かったですか! 惚れ直してくれましたか!?」
瞳を輝かせて尋ねるリムルの肩を桔平はガッシリと掴んだ。
「きゃっ!」
何かを期待し声を弾ませるリムルに、桔平は剣呑ってのをこれでもかって混ぜた声で叫んだ。
「一体何がどうなってるんだ!? 全部説明してもらうぞ! 今すぐにな!!!」
という言葉を口にしてからどれぐらいたっただろうか?
再び、屋上は沈黙に支配されてしまっていた。
「な、何よ」
沈黙に耐えられなくなったのか、こずえが口を開く。
「オレの!!! 何なのよ! 早く言いなさいよね」
急かすこずえの声は上ずっていた。いつになく落ち着かない様子でいる。
怯えるような、それでいて何かを期待するような目で桔平を見つめる。
「こずえ、オレの…オレの…」
そこで桔平は不意に強張っていた表情を緩めた。ニッと白い歯を見せて笑う。
「な~~~んちゃって。ちょっとしたドッキリだよドッキリ。びっくりしたか?」
「えっ!?」
「ひょっとして、オレが本気で告白してると思った? なわけないって。だってお前だぜ。男友達みたいなもんなんだぜ」
笑いながらそう言い放つ。
『な~~んだ。やっぱりね。そんなことだろうとは思ってたわ』
といった反応が返ってくるものだと思っていた。
『まったく、からかうんじゃないわよ!』
と軽くむこうずねを蹴られるぐらいはするかもと覚悟もしていた。
だけど、こずえの反応は違っていた。顔を真っ赤にし真剣に怒る。瞳には涙すら浮かんでいた。
「バカアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
バチコーーーーーン!
強烈な平手打ちが桔平の頬に炸裂した。
「いってええええ!」
桔平が悲鳴を上げる。
「バカアアアアアアアアアア!!!」
こずえはもう一度叫ぶと、クルリと桔平に背中を向け小走りに駆け出す。校舎内へと続く鉄の扉に手をかけ開いた。
甘ったるい香りが校舎内から漂ってくる。
「あっ」
こずえは足を止めた。そしてゆっくりと振り向く。
そして、衝撃の言葉を叫ぶ。
「大好き! 桔平!」
「えええっ!?」
叩かれた頬をさすっていた桔平は、思いがけない言葉に仰天する。
「好きなの! 好きで好きでたまらないの!!」
機関車のような勢いでこずえが桔平に迫ってくる。迫力に押されて桔平は思わず後ずさってしまう。
(どどど、どーなってるんだ!? ひょっとしてさっきの仕返しにオレのことからかってるのか?)
と思う桔平だけど、こずえの様子から考えてただからかっているだけと思えない。
上気した頬、艶っぽく潤んだ瞳、甘い吐息、そして桔平に惜しげもなく注がれる熱い視線。どれをとっても恋する乙女のものだった。
こずえにここまでの演技力はないはずだ。
困惑する桔平。だけど、本当に驚くのはここからだった。
ドドドドドと、まるで地響きのような音が響いてきた。その後、校舎内へと続く扉からたくさんの女子が姿を現す。いや、現すなんて生ぬるい表現だ。『あふれ出てくる!』が正解だろう。
しかも、どの女子も今のこずえと同じような表情を浮かべていた。そしてその視線は桔平に向けられる。
「好きです!」
「ついさっき、体に電撃が走りました!」
「何かに引き寄せられるような気がして来たの。きっとあなたが私の運命の人なのね!」
「愛してます! 私と付き合ってください!」
女子達が怒涛のごとく桔平に押し寄せる。もちろん桔平は逃亡を試みるもそこは屋上だ。すぐにフェンスに追い詰められてしまう。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。み、みんな落ち着けって」
必死になって訴えるも、女子達には聞こえていない。
「私を、メチャクチャにして~~~!!!」
一斉に女子達が桔平に迫る。
「ひゃあっ!?」
フェンスをよじ登るも、右足が捕まれる。そのまま女子達の渦の中に引きずりこまれそうになった。
(ああ、オレがメチャクチャにされる!!!)
桔平が絶望を感じた時だった。その手が何者かに掴まれる。
「えっ!!?」
見上げた桔平は驚きの声を上げる。
「サララ!?」
死神サララだった。死神鎌の横に腰をかけた状態で空を飛んでいる。
「今市桔平! あなたも掴んで!」
サララは自分の魂の刈り取りを狙っている死神だ。だけど今はこの手にすがるしかない。
桔平もまたサララの腕を掴む。
サララはそのまま空中へと浮かび上がる。単純に桔平の体重を支えているといった感じではない。死神鎌を中心に風の繭のようなものがあり、それ全体が浮いているといったイメージだった。
「お前…どうして?」
「仕方ないのよ。あまりに騒ぎが大きくなって監査室が出てきたら厄介だし。それに、あなたが女子達の餌食となってとんでもないトラウマを作ったら問題よ。せっかくの魂が穢れでもしたら大事だわ。だから、あなたを助けるの。仕方なくね」
サララはそのまま宙を飛ぶと、屋上にある給水タンクの上に着地した。
「彼がさらわれたわ!」
「取り戻すのよ!」
「誰にも渡さない! 彼は私の物なのよ!」
女子達が給水タンクの下に駆け寄ってくる。サララが空を飛んでいたなんてことはまるで気にならない様子だ。
さすがは恋する乙女達だった。
「今市桔平、頭を低くしてなさい! プロテクトが邪魔なのよ」
サララが鋭く叫ぶ。何だかよくは分からないが、桔平は言われるままに給水タンクの上にしゃがみ込んだ。
サララが死神鎌を真横に構え大きく振りかぶる。
そして、押し寄せてくる女子達に向かって一気に鎌を振るった。
「せあっ!」
死神鎌ワイバーンから発せられた数え切れ菜ぐらいの風の刃が女子達の間を駆け巡った。
それにともない、女子達がバタバタと倒れていく。
「なっ!」
血相を変えたのは桔平だ。
「おま、お前何てことするんだよ! た、大量虐殺かよ!?」
「慌てないで! よく見なさい! 誰も怪我もしていないし、魂だって刈り取ってないわ!」
呆れた様子でサララが告げる。
改めてみると確かにサララの言うとおりだった。女子達は無傷だった。血色もそのままで、単に意識を失っているだけのようだった。
「私は斬り剥がしただけよ。ミゼラ・ポーションによって刷り込まれたいびつな想いをね」
「みぜら…ぽーしょん?」
困惑する桔平の目にそれは映った。倒れた女子達から琥珀色のモヤのような物が漂い始めたのを。それは、徐々に終結し巨大な球体となる。
『ああ、恋がしたい!』
『恋がしたいのよ!』
『愛したい!』
『愛してるのよ!』
琥珀色の球体に様々な女性の顔が浮き出ては、くぐもった叫び声をあげる。何とも気味の悪い光景だ。
「な、何だよあれは?」
「斬り剥がされた未練の集合体よ。思ったとおり、しぶといわね」
サララが険しい表情で言う。
「私のワイバーンでは少しづつ削っていくことしかできない。だけどあの娘の死神鎌なら」
大きく息を吸い込むとサララは叫んだ。
「リムル! 任せたわよ!」
「はい!」
返事を返したのは、出入り口付近に立ったリムルだった。死神鎌ケツアルコアトゥルスを握り締めている。
「死神リムル、行きます!」
リムルは未練の集合体に向かって走り出した。
「てやあああああああ!」
リムルが高く跳躍した。普段の運動神経がまるでない彼女からは想像もつかない跳躍力だった。おそらく、死神鎌の力も影響しているのだろう。
空中で未練の集合体目がけて死神鎌を振り下ろす。
ザックリと断ち切られた未練の集合体は、無数の悲鳴を上げるとそのまま破裂するようにして消滅する。漂っていた甘い香りも消えうせる。
リムルはと言うと着地に失敗し屋上の床を転げる。痛いと半ベソをかきながら立ち上がり未練の集合体が消えていることを確認すると、飛び上がって喜んだ。
「やった、わたし、やりましたよ!」
「終末の死神鎌ケツアルコアトゥルス。悔しいけど、とんでもないパワーだわ」
サララが歯噛みする。
「どうして、リムルなんかがあの鎌を…」
「サララさん、桔平さん、見ててくれましたか!? わたし、スゴかったでしょ!?」
給水タンクの下までやって来て、リムルが両手を振る。
ため息を一つ吐き出し、サララが給水タンクを飛び降りた。風に助けられてフワリと着地する。
「置いてけぼりかよ」
文句を言いながらも、近くに金属の梯子を見つけ桔平もどうにか地面に降り立つ。
倒れている女子の軍勢を眺める。きっとこずえもこの中に含まれていることだろう。見知ったクラスの女子の顔があった。下手をしたら学校中の女子が集まっているかもしれない。
「大丈夫…なのか?」
「心配いらないわ。しばらくすれば目を覚ますから。これだけ高濃度のミゼラ・ポーションの影響下にあったなら、その間の記憶も残っていないでしょうね。不幸中の幸いだわ」
そう呟くと、サララはリムルと桔平に顔を向ける。
「今回は潔く負けを認めるわ。だけど、私は諦めたわけじゃないから」
挑戦的な態度で言い放つ。
「リムル、私は必ず今市桔平の魂を刈り取ってみせるわ。そして、あなたよりも私の方がはるかに優れた死神であることを証明する。絶対によ」
そんな言葉を残し、サララは再び死神鎌に腰をかけた。そのまま宙に浮かぶとフェンスを越え去っていく。
「ねえねえ、桔平さん。わたしスゴかったでしょ!? 格好良かったですか! 惚れ直してくれましたか!?」
瞳を輝かせて尋ねるリムルの肩を桔平はガッシリと掴んだ。
「きゃっ!」
何かを期待し声を弾ませるリムルに、桔平は剣呑ってのをこれでもかって混ぜた声で叫んだ。
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