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追放後
出来らあっ!
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「ほら、アタシはまぁ手慣れてるしさ。別に特別なことでもなんでもないし、ゴウキだったら別にいいかなーって」
そう言って顔を近づけるスミレを、ゴウキは無言でまじまじと見つめる。
(あれ・・・少しからかい過ぎたかな)
スミレは内心滝汗をかいていた。酒に酔って羽目を外すことはない。忍者なので。
だが二人きりであるというのと、ゴウキがパーティーを組んでくれると言ってくれたことによる高揚感が少しばかりスミレを羽目を外してしまったようだった。
そして行くとこまで行ってしまい、そこに来てようやく我に返ったスミレは自分でやっておきながら「どうすんだよこの空気・・・」となっていた。
スキルはともかく精神は未熟な忍者である。
「忘れてた・・・」
だが、しばし無言を貫き、ようやくゴウキが呟いた言葉はスミレの想像だにしないことであった。
「俺、今夜どこで寝ればいいんだ?」
「あっ」
良く考えたら部屋を引き払ってきてその足で酒場に来たのである。ゴウキは今宿無しの状態であった。
時刻は既に夜の11時半。この時間から受付できる宿屋はそうそうない。
「この近辺でこの時間からだと、連れ込み宿くらいしか入れないだろうね」
いつの間にか傍に立っていたウエイターが言った。
連れ込み宿とは情事専門の簡易宿であり、男女で無ければ入れない。ちなみに女性同士は良くて男同士は不可。なぜなら男同士は汚すからだとか何とか。
「いいんじゃない?二人いるし泊ればいいじゃない」
ウエイターの煽るような視線を受けて、スミレは俯いて押し黙る。
「おいおい・・・」
やめろよとゴウキが言おうとすると
「あれ?手慣れてるんだよね?もしかして怖気づいちゃった?」
ウエイターは更に煽りを入れ、それについに震えていたスミレが啖呵を切った。
「出来らあっ!」
面白いもの見たさで煽ったウエイターは満足そうに頷いて店を出て行く二人を見送った。
ーーーーー
結局、二人は本当に連れ込み宿に入った。
当初はづかづかと先陣切って歩いていたスミレも、実際に部屋に入った途端、借りてきた猫のように大人しくなってしまう。
狭い部屋に似つかわしくないほど大型のベッドが置いてある以外は普通の安い宿屋とあまり違いはなさそうだ。特に不便そうところはなく、宿泊場としてはそれほど難はない。あるとすれば
「・・・」
隣部屋から聞こえる情事の音くらいか。
壁がそれほど厚くないのか声がそこそこ聞こえて来るのであった。部屋にかすかに響き渡る嬌声のお陰で、押し黙った二人の雰囲気が微妙なものになる。
「スミレ」
ゴウキが声をかけると、スミレは見てわかるくらいにビクッと肩を震わせた。そしてわたわたとして口走る。
「あ、あのさ今日アタシ、具合がちょっと悪いんだ。だからきっといつものように上手く出来ないから、今回はゴウキの方がリードしてくれると」
「何言ってんだ」
顔を真っ赤にして早口で捲し立てたスミレを余所に、ゴウキは上着を脱いでゴロンとベッドに横たわった。
「急場だが宿が手配出来て良かったぜ。サンキューなスミレ」
一人じゃ入れないので宿に困るところだったゴウキは、渡りに舟だと思ってあえてスミレについてきた。
ゴウキは情事の経験こそないが、勇者パーティーの活動において屋内でも野外でも女性と寝所を共にすることは何度となくあったので、それ自体に特に抵抗はない。
「は、はぁぁぁ!?」
勢いとはいえ一大決心を蔑ろにされたスミレは抗議を声を上げていたが、ゴウキが大の字で深いいびきをかき始めると、諦めてスミレもシャワーを浴びた後に空いたベッドのスペースで寝るのであった。
そう言って顔を近づけるスミレを、ゴウキは無言でまじまじと見つめる。
(あれ・・・少しからかい過ぎたかな)
スミレは内心滝汗をかいていた。酒に酔って羽目を外すことはない。忍者なので。
だが二人きりであるというのと、ゴウキがパーティーを組んでくれると言ってくれたことによる高揚感が少しばかりスミレを羽目を外してしまったようだった。
そして行くとこまで行ってしまい、そこに来てようやく我に返ったスミレは自分でやっておきながら「どうすんだよこの空気・・・」となっていた。
スキルはともかく精神は未熟な忍者である。
「忘れてた・・・」
だが、しばし無言を貫き、ようやくゴウキが呟いた言葉はスミレの想像だにしないことであった。
「俺、今夜どこで寝ればいいんだ?」
「あっ」
良く考えたら部屋を引き払ってきてその足で酒場に来たのである。ゴウキは今宿無しの状態であった。
時刻は既に夜の11時半。この時間から受付できる宿屋はそうそうない。
「この近辺でこの時間からだと、連れ込み宿くらいしか入れないだろうね」
いつの間にか傍に立っていたウエイターが言った。
連れ込み宿とは情事専門の簡易宿であり、男女で無ければ入れない。ちなみに女性同士は良くて男同士は不可。なぜなら男同士は汚すからだとか何とか。
「いいんじゃない?二人いるし泊ればいいじゃない」
ウエイターの煽るような視線を受けて、スミレは俯いて押し黙る。
「おいおい・・・」
やめろよとゴウキが言おうとすると
「あれ?手慣れてるんだよね?もしかして怖気づいちゃった?」
ウエイターは更に煽りを入れ、それについに震えていたスミレが啖呵を切った。
「出来らあっ!」
面白いもの見たさで煽ったウエイターは満足そうに頷いて店を出て行く二人を見送った。
ーーーーー
結局、二人は本当に連れ込み宿に入った。
当初はづかづかと先陣切って歩いていたスミレも、実際に部屋に入った途端、借りてきた猫のように大人しくなってしまう。
狭い部屋に似つかわしくないほど大型のベッドが置いてある以外は普通の安い宿屋とあまり違いはなさそうだ。特に不便そうところはなく、宿泊場としてはそれほど難はない。あるとすれば
「・・・」
隣部屋から聞こえる情事の音くらいか。
壁がそれほど厚くないのか声がそこそこ聞こえて来るのであった。部屋にかすかに響き渡る嬌声のお陰で、押し黙った二人の雰囲気が微妙なものになる。
「スミレ」
ゴウキが声をかけると、スミレは見てわかるくらいにビクッと肩を震わせた。そしてわたわたとして口走る。
「あ、あのさ今日アタシ、具合がちょっと悪いんだ。だからきっといつものように上手く出来ないから、今回はゴウキの方がリードしてくれると」
「何言ってんだ」
顔を真っ赤にして早口で捲し立てたスミレを余所に、ゴウキは上着を脱いでゴロンとベッドに横たわった。
「急場だが宿が手配出来て良かったぜ。サンキューなスミレ」
一人じゃ入れないので宿に困るところだったゴウキは、渡りに舟だと思ってあえてスミレについてきた。
ゴウキは情事の経験こそないが、勇者パーティーの活動において屋内でも野外でも女性と寝所を共にすることは何度となくあったので、それ自体に特に抵抗はない。
「は、はぁぁぁ!?」
勢いとはいえ一大決心を蔑ろにされたスミレは抗議を声を上げていたが、ゴウキが大の字で深いいびきをかき始めると、諦めてスミレもシャワーを浴びた後に空いたベッドのスペースで寝るのであった。
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