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追放後
オレ何かやっちゃいました?
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「残念ながらゴウキ様は当ギルドの規定により、現在冒険者資格を停止させていただいております」
絡んできた男達を打ちのめしてからその足でセントラルギルドに足を運び、パーティーの登録をしようと手続きをしたところ、何故かストップがかかって四人とも目が点になった。
「ですからゴウキ様をリーダーとしたパーティーを登録するということでしたが、現在ではそれを受け付けることができません」
そう言ってギルド職員は不躾にもにんまりと笑いながら申請用紙をゴウキに突き返す。ギルド職員は良く見ると昨日世話になった係長であることにゴウキはここで気付いた。
「ふざけんなよ!どういうことだよ!!」
バンッとスミレがカウンターを力いっぱい叩いて係長に迫る。
忍者にふさわしくない直情っぷりだなとゴウキはちょっとだけ考えた。
「ゴウキ様が冒険者として相応しいかどうか、しばし当ギルドの方で審議をする必要が出てきたんですよ」
スミレに凄まれても係長は表面上は動じない。魑魅魍魎の冒険者達を相手にする冒険者ギルドのベテラン職員なので、多少の圧力など屁でもないのだ。
「審議・・・だと?」
ゴウキはこれまでに冒険者になる前から冒険者達と関わりを持ってきた。その付き合いの中でいろいろなことを教わったが、ギルドからの審査があるなどという話は聞いたことがなかった。
「そう。ギルドの規約にありますが、冒険者として当ギルドが認定するには実力、重犯罪歴の有無、そして人格面に問題が無いかが大事なのです。ゴウキ様は現在、この人格面において問題があるのではないかという指摘がありまして、審議が必要になったのです」
「・・・」
得意気に語る係長を前にゴウキ達は絶句する。
「いや、いやいや待ってください!人格に問題がある?そんなんで審議にかけらえた冒険者なんて聞いたことがないですよ!犯罪者まがいの冒険者なんていくらでもいるじゃないですか!!こんなヤクザな仕事やってる人なんてまともな人の方が少ないくらいですよ!?その中でもゴウキ先輩は断然まともじゃないですか!」
最初に口を開いたのはリノアだった。それも大声で。
そんな彼女の言葉を聞き、睨んでくる冒険者が何組かあった。
「いやぁ、そうは言われましても我々も全ての冒険者を把握しているわけではありません。その点、勇者パーティーであったゴウキ様はいろいろ目立ちますから、どうしても我々も目が向きやすいところがあります」
「そんなの・・・」
リノアがギリッと歯ぎしりをする。
「良いですか?まずお仲間であったリフト様に対する暴行事件。それから、先ほどの往来での大太刀回りも考慮しますと、少々性格が狂暴過ぎるのではという話になりましてね」
どうやらさっき外で暴れたのを見られていたようだ・・・とゴウキは小さく舌打ちをした。
派手にやるにはやったが、第1区以外の街ではそれなりに喧嘩なんて起こりえることであったし、憲兵だってそこまで大事にはしない。冒険者の集まる王都は柄の悪い人間も集まるし、そうなると当然治安もそれなりになるのだ。路上の喧嘩なんて誰でもやってる。問題行動は問題行動だが、喧嘩両成敗なんてのは暗黙の了解だ。世間ではそうだし、ゴウキもそう思っていたが、どうやら今回はギルドにそこを突かれることになったようである。
「ま、審議が終わるまではゴウキ様はセントラルギルド、及び系列ギルドとしては冒険者資格を凍結させていただくことになりました。終わるまで一か月後か半年後か、はたまた一年か・・・いずれ結果が出ましたら通知しますので、それまではどうかご辛抱ください。お話は以上です」
係長の笑顔を、ゴウキは青筋を立てながら無理矢理の作り笑顔で見つめ返した。
「ここまでするくらい、俺は目の敵にされてたのかよ?」
絞り出すようにゴウキが言う。必死に冷静さを保とうとしている声色だった。そんなゴウキの心情を察し、あえてスミレ達は黙ったままでいた。
「・・・ご自身の行いは、いずれ返ってくるものです。世間的にどう見られていたか、そしてギルドに協力的であったか、それらを良く考え、今後は見つめ直すことですね」
「・・・はっ」
乾いた笑いがゴウキの口から洩れた。
何を言い返す気力もなく、ただゴウキは無言で踵を返す。そんなゴウキの背中を、係長は満足そうに笑って見つめていた。
絡んできた男達を打ちのめしてからその足でセントラルギルドに足を運び、パーティーの登録をしようと手続きをしたところ、何故かストップがかかって四人とも目が点になった。
「ですからゴウキ様をリーダーとしたパーティーを登録するということでしたが、現在ではそれを受け付けることができません」
そう言ってギルド職員は不躾にもにんまりと笑いながら申請用紙をゴウキに突き返す。ギルド職員は良く見ると昨日世話になった係長であることにゴウキはここで気付いた。
「ふざけんなよ!どういうことだよ!!」
バンッとスミレがカウンターを力いっぱい叩いて係長に迫る。
忍者にふさわしくない直情っぷりだなとゴウキはちょっとだけ考えた。
「ゴウキ様が冒険者として相応しいかどうか、しばし当ギルドの方で審議をする必要が出てきたんですよ」
スミレに凄まれても係長は表面上は動じない。魑魅魍魎の冒険者達を相手にする冒険者ギルドのベテラン職員なので、多少の圧力など屁でもないのだ。
「審議・・・だと?」
ゴウキはこれまでに冒険者になる前から冒険者達と関わりを持ってきた。その付き合いの中でいろいろなことを教わったが、ギルドからの審査があるなどという話は聞いたことがなかった。
「そう。ギルドの規約にありますが、冒険者として当ギルドが認定するには実力、重犯罪歴の有無、そして人格面に問題が無いかが大事なのです。ゴウキ様は現在、この人格面において問題があるのではないかという指摘がありまして、審議が必要になったのです」
「・・・」
得意気に語る係長を前にゴウキ達は絶句する。
「いや、いやいや待ってください!人格に問題がある?そんなんで審議にかけらえた冒険者なんて聞いたことがないですよ!犯罪者まがいの冒険者なんていくらでもいるじゃないですか!!こんなヤクザな仕事やってる人なんてまともな人の方が少ないくらいですよ!?その中でもゴウキ先輩は断然まともじゃないですか!」
最初に口を開いたのはリノアだった。それも大声で。
そんな彼女の言葉を聞き、睨んでくる冒険者が何組かあった。
「いやぁ、そうは言われましても我々も全ての冒険者を把握しているわけではありません。その点、勇者パーティーであったゴウキ様はいろいろ目立ちますから、どうしても我々も目が向きやすいところがあります」
「そんなの・・・」
リノアがギリッと歯ぎしりをする。
「良いですか?まずお仲間であったリフト様に対する暴行事件。それから、先ほどの往来での大太刀回りも考慮しますと、少々性格が狂暴過ぎるのではという話になりましてね」
どうやらさっき外で暴れたのを見られていたようだ・・・とゴウキは小さく舌打ちをした。
派手にやるにはやったが、第1区以外の街ではそれなりに喧嘩なんて起こりえることであったし、憲兵だってそこまで大事にはしない。冒険者の集まる王都は柄の悪い人間も集まるし、そうなると当然治安もそれなりになるのだ。路上の喧嘩なんて誰でもやってる。問題行動は問題行動だが、喧嘩両成敗なんてのは暗黙の了解だ。世間ではそうだし、ゴウキもそう思っていたが、どうやら今回はギルドにそこを突かれることになったようである。
「ま、審議が終わるまではゴウキ様はセントラルギルド、及び系列ギルドとしては冒険者資格を凍結させていただくことになりました。終わるまで一か月後か半年後か、はたまた一年か・・・いずれ結果が出ましたら通知しますので、それまではどうかご辛抱ください。お話は以上です」
係長の笑顔を、ゴウキは青筋を立てながら無理矢理の作り笑顔で見つめ返した。
「ここまでするくらい、俺は目の敵にされてたのかよ?」
絞り出すようにゴウキが言う。必死に冷静さを保とうとしている声色だった。そんなゴウキの心情を察し、あえてスミレ達は黙ったままでいた。
「・・・ご自身の行いは、いずれ返ってくるものです。世間的にどう見られていたか、そしてギルドに協力的であったか、それらを良く考え、今後は見つめ直すことですね」
「・・・はっ」
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