『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

勝手な行動

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元冒険者ゴルドー。
バルジ王国のゴロツキで、ならず者どもをそこそこの人数従えている。
彼は元は勇敢で真面目な性格の冒険者だ。もし金策が尽きてアンドレに囁かれ、彼に心酔して犯罪に身を染めることが無ければ、普通に冒険者を続けていれば、恐らくひとかどの冒険者として名を轟かせていたのかもしれない。

だが悲しいかな、ゴルドーは馬鹿だった。
アンドレが言った言葉をせめて額面通りに受け止めて大人しくする性格ならまだ良かったかもしれない。だがそうではなかった。
アンドレが成り上がるのを邪魔する存在を許せず、排除しようと動き出そうとしている。
それが彼の本意でなくても、ゴルドーはそれが正しいことだと決めつけていた。



「あれですか?ゴルドーさん」


深夜2時。
2区と4区の境界のあるフォースギルドは、メインの通りから外れていることもあり、街灯も少なく、薄暗い場所であった。当然人の気配などあるはずもない。

そこに複数の影がある。
ゴルドーと、彼が従えているゴロツキ達だ。
彼らはゴウキ達が狩っている半グレ達とは違い、ゴルドーを筆頭にアンドレを慕っているしっかり統率の取れたグループだった。


「そう、あれが標的のフォースギルドだ」


ゴルドーはフォースギルドを指さし、配下の男にそう言った。


「今日のところはボヤ騒ぎを起こさせるくらいでいいだろう。報復したというメッセージさえ伝わればOKだ」


ゴルドーはアンドレの言葉を聞き入れず、ゴウキに対する報復に出ようとしていた。
だがまずはジャブから。これでもわからないようなら、本格的に報復に乗り出そうというわけだ。


「大丈夫なんですか?・・・奴ら、勘が良いって話ですけど」


ゴロツキの一人の女が不安そうに言った。
彼女は斥候職という性質からか、ここにいる他の連中よりはいくらか慎重だった。
ゴウキ達は何故かわからないが、的確に半グレ達の動向を把握していると、そういった報告が上がっている。実際そうでなければ納得できないことが多々あった。
今の自分達の襲撃も既に把握されていて、罠を張られているのではないか・・・斥候の女はそう不安になっていた。


「調べてきたが、ガキどもが襲撃を受けた時間帯はいずれも遅くとも午前1時前までだ。それ以降は恐らく寝てるんだろうな。今の時間なら対処できないだろう」


ゴルドーとてただ闇雲に報復に出たわけではなかった。一応下調べは徹底していたのだ。
そして、午後1時以降はリノアが寝ている時間・・・確かに彼女がコウモリを展開していない無防備な時間だった。


「ボヤ程度だ。吹き飛ばす必要はない。いいな?やったらすぐに離脱する」


ゴルドーの言葉にごろつき一同が頷く。
黒魔法士の女が詠唱をし、手にこぶし大の炎を出現させた。後はそれをフォースギルドに向けて放つ・・・それでボヤ程度の火事が起きるはずだった。





「やめてくれねーかな。あのギルド、建屋がぼろいからその程度の火でも全焼しちまいかねねーんだよ」


突然、彼らの背後から声がした。
皆が泡を食って振り向くと、そこにはスミレが一人立っていた。
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