『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

物件探し  その4

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ゴウキは孤児院に挨拶を済ませ、時間を見計らってもう一度ディックを訪ねた。


「よう兄弟。悪かったな留守にしててよ」


「いや、俺がそもそもアポなしで来たわけだからな」


申し訳なさそうに言うディックは、ゴウキを応接室に通した。
高価そうなインテリアに、味わったことのない座り心地のソファにゴウキはすっかり萎縮する。ジャケットは脱いで今はシャツとズボンだけだが、高そうな仕立て服であることは何となく見て分かった。
ゴウキは旧友がいつの間にか自分が思っていた以上の出世をしていたのだなと、つくづく実感したのであった。


「驚いた。まさかこんな凄いところに住んでるなんてな」


ゴウキは素直に感想を漏らす。


「いや、俺の家は別に建ててある。これはあくまで表向きの商売のための社屋さ。まぁ、家よりもここにいる時間の方が長いから、どっちが家かわかったもんじゃねぇが」


ディックの返答でゴウキは更に驚いた。自分の知らぬ世界の住人ようだと開いた口が塞がらない。


「何呆けた顔してんだよ。兄弟だって金は持っているだろう?」


「いや、俺も一応手持ちの金はあるが、そういうことじゃないだろう」


「同じだよ。兄弟だってその気になれば俺と同じようになるさ。・・・また俺と組んでくれてたら、今頃同じようになってたはずなんだけどな」


ディックは少しだけ意地悪な言い方をして、ゴウキを困らせる。
ゴウキはスミレ達と冒険者パーティーを組むことを決断したが、ディックとまた組むという道もあったことをゴウキは忘れていない。ディックの方を袖にしてしまったことを悪いとは思っているのだ。


「ま、冗談はさておき・・・パーティーの拠点のための物件探し、だってな。良くもまぁセントラルギルドもそこまで邪魔してくるもんだよ」


ディックは呆れたように苦笑いをする。
ゴウキも乾いた笑みが浮かんだ。あまりの状況にもう笑うしかない。


「結論から言うと、紹介できる物件はある。俺が所有してるところだから今度は妨害されることもないし、広いしフォースギルドにも近い。訳ありだから格安で売ってもいいぜ」


「・・・訳あり?」


なんたる僥倖か!と、ディックの言葉に一瞬喜んだが、最後の最後に意味ありげなことを言われてゴウキは怪訝な顔になる。
4区の住居は大半が訳ありと言って良いようなものだが、わざわざ言うからには簡単に解決できるような訳ありではないのだろう。


「その物件には今、不法占拠者がいる。それを兄弟のほうで追い出してもらう必要があるんだ」


どうやらまだすんなりとは物件は決まらないようであることを察し、ゴウキはげんなりした。
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