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ゴウキ・ファミリー
ゴウキを縛っていたもの
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打ち上げを終えた翌日、クレアは単身で早々にゴウキを探しにフォースギルドへ出向いた。勇者パーティー全員には今日は休暇と伝えてある。
しかし、既にゴウキは入れ替わりでレジプスへ発った後であり、結局クレアと会うことはなかった。クレアは受付のノーラにゴウキがどこに行ったのか問いただすが、当然ギルドとしてのルールを厳守する彼女は守秘義務を守り、一切口を割らずクレアは歯がゆい思いをした。わかっているのは何かしらの依頼を受けて出て行った、ということくらいだ。
ゴウキに変な悪評がついているので、一体どうしたのか問いただそうと思っていたクレアは拍子抜けしてしまう。
(何よ・・・随分と生き生きしちゃって)
クレアは王都で何度かゴウキを探したが、いずれもタイミングが悪く入れ違いである。
それだけ今のゴウキは忙しく、冒険者として積極的に活動しているということだとクレアは察していた。
そう、まるでクレア達と離れ離れになっていることなど気に留めていないように。
身勝手であることは承知ではあるが、クレアはそのことが気に入らなかった。
そんなクレアの心を見透かすように、ノーラがぼそりと言った。
「ゴウキさんは、これまで自分がやりたかったことが出来て、本当に充実しているようですよ」
勇者パーティー在籍時、リフトの持ち込んでくる取材ばかりで満足に冒険も依頼仕事も出来なかったことに不満を抱いていたことをゴウキはノーラに話していた。
だから、ちょっとだけ意地悪のつもりでノーラはクレアにそう言った。これまでゴウキを抑制してきたのは貴方なのですよ、と遠まわしに伝えるために。
「・・・・・・」
クレアは息を飲む。
だが、それ以上ノーラに特に突っかかることは無く、踵を返してフォースギルドを後にした。
(これまでやりたかったことが出来て充実している?これまで私達といたときはそうじゃなかったってこと?)
クレアの心にイライラしたものが芽生える。
だが、それはゴウキに対しての物ではなかった。自分に対してだった。
どう見ても、ゴウキは自分のパーティーにいて窮屈そうに見えていた。自分がゴウキに負担を強いていた。
そのことを思い出してしまい、今更ゴウキに何と言ってパーティーに戻って貰えば良いのかわからなくなった。
今更であるが。
しかし、既にゴウキは入れ替わりでレジプスへ発った後であり、結局クレアと会うことはなかった。クレアは受付のノーラにゴウキがどこに行ったのか問いただすが、当然ギルドとしてのルールを厳守する彼女は守秘義務を守り、一切口を割らずクレアは歯がゆい思いをした。わかっているのは何かしらの依頼を受けて出て行った、ということくらいだ。
ゴウキに変な悪評がついているので、一体どうしたのか問いただそうと思っていたクレアは拍子抜けしてしまう。
(何よ・・・随分と生き生きしちゃって)
クレアは王都で何度かゴウキを探したが、いずれもタイミングが悪く入れ違いである。
それだけ今のゴウキは忙しく、冒険者として積極的に活動しているということだとクレアは察していた。
そう、まるでクレア達と離れ離れになっていることなど気に留めていないように。
身勝手であることは承知ではあるが、クレアはそのことが気に入らなかった。
そんなクレアの心を見透かすように、ノーラがぼそりと言った。
「ゴウキさんは、これまで自分がやりたかったことが出来て、本当に充実しているようですよ」
勇者パーティー在籍時、リフトの持ち込んでくる取材ばかりで満足に冒険も依頼仕事も出来なかったことに不満を抱いていたことをゴウキはノーラに話していた。
だから、ちょっとだけ意地悪のつもりでノーラはクレアにそう言った。これまでゴウキを抑制してきたのは貴方なのですよ、と遠まわしに伝えるために。
「・・・・・・」
クレアは息を飲む。
だが、それ以上ノーラに特に突っかかることは無く、踵を返してフォースギルドを後にした。
(これまでやりたかったことが出来て充実している?これまで私達といたときはそうじゃなかったってこと?)
クレアの心にイライラしたものが芽生える。
だが、それはゴウキに対しての物ではなかった。自分に対してだった。
どう見ても、ゴウキは自分のパーティーにいて窮屈そうに見えていた。自分がゴウキに負担を強いていた。
そのことを思い出してしまい、今更ゴウキに何と言ってパーティーに戻って貰えば良いのかわからなくなった。
今更であるが。
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