『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

砂漠へようこそ

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レジプス王国ーー

広大な砂漠の中心に首都を置く国であり、国民は「砂漠の民」と呼ばれている。
広い領土の中の砂漠ではない地帯に何か国もの国の行商が通行する箇所があり、そこの通行税により国家はそこそこ豊であるが、不便な砂漠生活のために輸出入にコストが嵩み、税収の割に国民の生活は豊かであるとは言い難い。
それでも代々首都を移転することなくあくまで砂漠の中心にしているのは、歴史を重んじる民族性だからと言われている。



丁度クレアと入れ違いでゴウキ達は、そんなレジプスを目指して貸し切り馬車に乗っていた。


「スライム退治だったはずが、話が変わって今度は砂漠に出没する盗賊団退治かよ」


スミレが呆れた顔をして言った。
呆れもするだろう。スライム退治と盗賊退治では難度が大きく異なるのだから。ついでに言うとそうした依頼を受けているわけでもないので、全く金にもならない。


「す、すまねぇ、つい熱くなっちまって・・・その、俺の方から相場の金を出すからさ・・・」


ゴウキは気まずそうに顔を伏せ、そう言った。


「私はお金なんていいですよゴウキ先輩。セントラルギルドが許せなくてつい・・・ですよね?」


ゴウキの心情を理解しているリノアは彼を責めることはしなかった。


「スライムは・・・何というか斬り甲斐がないんだ。感触が悪いというか。それならまだ盗賊相手にしたほうが・・・俺もやる気が出る」


デニスは気味の悪いフォローをしている・・・つもりのようだ。


「いや、別に金はいいけどさ・・・レジプスの国軍だって手を余す盗賊団をどう相手にするのさ」


スミレがもっともな疑問を口にする。
ゴウキは盗賊団を殲滅することにより、レジプスへのスライムジェルの安定した輸出ルートを確保しようと考えていた。だが、当の盗賊団は国軍ですら殲滅したくてもできていないのである。
それを冒険者パーティーでしかないゴウキ・ファミリーが代わりにやるというのは、当然ながら無謀な話であった。


「上手くいくかはさっぱりわからねぇんだけど、ただ考えがないわけじゃねぇ。それがどうなるか・・・」


ゴウキがそう言った途端、馬車が速度を緩めて停車した。


「あんたら、レジプスへはここまでしか馬車は走らないよ」


御者がゴウキ達にそう言った。


「・・・まだだいぶ距離があるようだが・・・」


地図で確認すると、ゴウキ達はレジプスの領地の手前にまでは入っているものの、首都までまだ50km弱はある距離であった。


「ここから先は砂漠だ。砂漠を走れる馬車なんてない。それに、盗賊団が出るのもこの先からだ。例え馬車が走れても俺は行きたくないね」


ゴウキは馬車から降りて外を見た。
広大に広がる砂漠が眼前に広がっている。



「これが・・・砂漠?砂ばかりじゃねぇか!」


ゴウキは砂漠など見たこともなかった。
砂が多めの荒野程度に考えていたが、実際の砂漠を見て驚愕してしまう。


「この砂の遥か向こう側にある首都との交易・・・?そりゃ難しいわけだ。ここまで凄いところだとは」


何を今さら?と御者はゴウキのことを呆れた目で見た。
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