『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

スミレの計画 その11

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「許してくださいぃぃぃ!!」


アレスは土下座したまま力の限り声を振り絞って許しを乞う。既に完全に抵抗する気力はないようだった。自慢の綺麗な顔が見る影もないほどにボコボコにされたので、仕方がないと言えば仕方がないが、スミレは呆れた目でアレスを見下ろす。


「弱いついでに諦めるのも早いのかよ。そのくせ普段はイキがりやがって、くっだらね・・・」


強い者に簡単に媚びるくせに、弱い者からは徹底的に搾取する。スミレはこうした中途半端な人間が一番嫌いだった。


「数ばっか多くて、お前らがいることに一体何の生産性が・・・あ・・・」


悪態をついていたスミレが、何かに気が付いて声を洩らす。
数ばかり多い、生産性、搾取・・・
適当に頭に思いついたフレーズが、スミレの中でひとりでに組み上がっていく。そして一つのことが思い浮かんだ。

(この半グレどもを利用するというのは・・・)


王都に散らばっている半グレを、適度に安く使い倒すというのはどうだ?これが彼らの存在意義なのではと、スミレは考えた。
馬鹿とハサミは使いよう・・・ 明らかに極端な思考であったが、このときのスミレは気が高ぶっていたせいか、変な思考になっていてもそれに気付くことはなかった。
騎士団もセントラルギルドも機能不全になっている王都の治安を、代わりに守れるだけの組織を作れば王都に貢献するという大義名分も出来るし、代表にゴウキを据えれば、ゴウキも責任感から逃げることもできなくなる。

そんな素面なら思いもつかないような極端でアホらしい思考を、このときのスミレはしていたのである。

じっと考え込み始めたスミレを見て、半グレ達は「今なら逃げられるのでは」とこっそりその場を立ち去ろうとした。が、それに気付いたスミレがひと睨みするだけで竦み上がって動きを停止する。


「誰でもいいってわけじゃねぇな・・・馬鹿は馬鹿なりに、少しは根性がなきゃ」


スミレは半グレ達の一人一人の目を見る。
誰もが恐怖で怯え切っており、全く闘争心の欠片もなかった。


(使いようもない、ただの腰抜けの馬鹿か・・・こいつらは駄目だな)


はぁ、と小さく溜め息をついてからスミレは口を開いた。


「もういいやお前ら。全員去勢だけしたら帰らせてやる。そうすりゃもう女に悪さできねーだろ?」


「「「えっっっ!?」」」


スミレは半グレの一人が持っていたナイフを一本拝借し、無表情のまま彼らに近づいた。


「あ、あ、あ・・・」


恐怖で顔を引きつらせるが、あまりの恐怖で逃げることさえ出来なくなった彼らは、スミレに容赦なく強制的に去勢されることになった。
なおスミレは「いい兵隊ってどうやって探せばいいんだろうな・・・とりあえず適当に半グレ狩るか?」などと考え事をしており、心ここにあらずであった。
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