『濁』なる俺は『清』なる幼馴染と決別する

はにわ

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ゴウキ・ファミリー

勇者クレア達 その8

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「ミリアッ!君は何を言うんだっ!?」


最初に我に返り、そう叫んでミリアの肩を掴んだのはリフトだった。


「ギルドの方々に失礼だろう!?今すぐ撤回するんだ!」


リフトは凄い剣幕でミリアに迫った。
パーティー内でも特に世間体を気にするリフトは、ギルドが出した査定にケチをつけてゴネるといった行為をしたなどという醜聞が広まってしまうことを恐れている。
確かに納得のいかない査定額ではあったが、しつこくゴネようなどとは思っていなかったし、仲間達もそんなことはしないと思っていた。だからこそ、よりによって婚約者であるミリアが異を唱えたのがリフトには衝撃だったのだ。
リフトはすぐにミリアに発言の撤回を求めた。
リフトにまっすぐ見つめられ、迫られるとついミリアは同意してしまいそうになる。何となくリフトの言葉には説得力を感じる、不思議な感覚。リフトの持つ「カリスマ」の能力によるものだった。


(・・・だめっ!)


しかしミリアは首を振って同意しそうになる気持ちを振り払うと、気丈にリフトを見返して反論した。


「査定額があまりに相場とかけ離れ過ぎてると思うわ・・・他でも査定をしたほうが良いと思うの。・・・ゴウキは少しでも査定額に納得がいかないときは、迷わず別のところにも査定に出してみるべきだって言ってたわ」


「なっ・・・!」


リフトは驚愕のあまり絶句する。
ミリアが自分の説得に応じないばかりか、かつて自分と意見を違えていてばかりだった忌まわしいゴウキの言っていることを、実践しようとしているからだ。


「一体どうしたんだミリア・・・!」


愕然としながらも、なおもリフトはミリアに食って掛かろうとする。クレアもマリスも、リフトの剣幕とミリアの突然の発言に驚き、全く言葉を発せないでいた。
だが、そこでギルドの職員が声を上げる。


「わかりました!こちらも信用が第一ですので、今回の査定にご不満であるとおっしゃるのでしたら、採算が取れるかギリギリなのですが、査定額の方をもう少し勉強させていただきたいと思います!」


クレア達の持ち寄った素材は適性価格で取引をしても十分に利益の出るものであり、今その利益がセントラルギルドには喉から手が出るほど欲しいものだった。


(ここで不信感を持たれて余所に素材を持ち込まれたんじゃ、ほんとにギルドがやばくなっちまう!)


どうにかして流れを変えようと、職員は必死に声を張り上げた。
結局は適性価格ほどではないが、最初につけた査定の三倍以上の値段で買い取ることを決めたのだった。
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