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ゴウキ・ファミリー
大恥の勇者
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「この馬鹿者がぁぁぁ!!」
騎士団に拘束されたクレアは、騎士団の医務室にて治療を受けていた。
取り調べの前にまずは怪我の回復からということでの処置だったが、その場に騎士団から連絡を受けたクレアの父アルヴィン・アードニアは駆けつけるなりクレアの顔を思い切り張り手でぶん殴った。
「ど、どうか落ち着いて・・・!」
騎士に制止されながらも、アルヴィンはクレアを罵倒した。
「この恥さらしが!お前はどういうつもりなのだ!!何を考えている!!」
恐ろしいほどのアルヴィンの剣幕に、騎士も医療スタッフも戦慄する。クレアの傷は深かったために治療を受けてもまだ完治はしていないのだが、そんな娘を殴っておいてなお鬼のような形相で睨みつけている。
「申し訳ありません。本当に、自分はどうかしていました」
殴られた姿勢のまま動くことなく、クレアは謝罪した。
殴られて口から血が出ていたが、それに対してクレアもアルヴィンも反応を示すことはない。
「ミストも嘆いていたよ。まさかお前がそんなことをするなんて、とな。勇者として認定されたお前が、まさかこの栄えあるアードニア家に泥を塗ることになるなんて考えてもいなかった」
アルヴィンは激怒していた。
クレアは町で喧嘩により大暴れをして騒動を起こしているが、栄えあるアードニア家の令嬢であり、王より認定された勇者であるという事情から、今回は特別に保釈されることが早々に決定した。
しかし身元引受人としてやってきた父アルヴィンとしては、これ以上ない面目丸つぶれだ。世間体を大事にするアルヴィンからすれば、これならまだ牢屋に放り込んでもらったほうが良かったとすら考えていた。
旧知のならず者を訪ねに行ったと思えば、まさか当のクレアが騒動を起こして騎士の世話になるはめになるなど、これ以上無い醜聞である。
「お前に罰を与える。お前は屋敷で謹慎だ。王命により近々遠征が控えているそうだが、その王命が下るまでは外出することを禁ずる。さぁ行くぞ!」
まだ治療の終わっていないクレアを無理やり起こし、アルヴィンは引きずるようにして彼女を実家へ連れ帰った。
そして屋敷にある牢に放り込み、反省を促した。食事も質素なものにし、まさに罪人と同じ扱いだ。
アードニア家には罪人が出たときのために牢を築いてはいたが、それでもここが使われることはこれまでになかった。だが、まさか初めて使ったのが一族の一番の誇りとなりえるはずだったクレアになるとは、アルヴィンも思いもしなかっただろう。
元より厳しいところのあるアルヴィンだったが、それでもここまで厳しい措置を取ることは初めてだった。これまで問題一つ起こしたことのないクレアなのだから当然だったが、それだけに今回の騒動は相当にアルヴィンの失望と怒りを買った。
しかし、クレアはアルヴィンに対して恨み一つ抱くことはなかった。
彼女にとって、町での暴走はそれだけ忌むべきことであったし、猛烈に恥を感じていたからだ。むしろ優しくされた方が今のクレアは耐えがたい苦痛を感じていたかもしれない。
(一体なんだったの・・・あの感情は・・・)
牢屋の中で、クレアは体を丸め込んでずっと考えていた。自分でも感じたのことのないほどの、抑えつけられないほどの怒りを爆発させてしまった。
当時のことを思い出すと、クレアは半日以上経過した今でも体の震えが止まらなくなっている。
牢屋にいるなど、屈辱であるはずだったが、クレアは今はそこから出たいとは思わなかった。自分が罰されているという事実と、この場なら暴走しても周りに被害を与えることはないという事実が、クレアにむしろ安心感さえ与えているからだ。
こうしてクレアはスミレ達の思惑と若干違う形ではあるが、ゴウキと会うことなく足止めをくらうことになった。
騎士団に拘束されたクレアは、騎士団の医務室にて治療を受けていた。
取り調べの前にまずは怪我の回復からということでの処置だったが、その場に騎士団から連絡を受けたクレアの父アルヴィン・アードニアは駆けつけるなりクレアの顔を思い切り張り手でぶん殴った。
「ど、どうか落ち着いて・・・!」
騎士に制止されながらも、アルヴィンはクレアを罵倒した。
「この恥さらしが!お前はどういうつもりなのだ!!何を考えている!!」
恐ろしいほどのアルヴィンの剣幕に、騎士も医療スタッフも戦慄する。クレアの傷は深かったために治療を受けてもまだ完治はしていないのだが、そんな娘を殴っておいてなお鬼のような形相で睨みつけている。
「申し訳ありません。本当に、自分はどうかしていました」
殴られた姿勢のまま動くことなく、クレアは謝罪した。
殴られて口から血が出ていたが、それに対してクレアもアルヴィンも反応を示すことはない。
「ミストも嘆いていたよ。まさかお前がそんなことをするなんて、とな。勇者として認定されたお前が、まさかこの栄えあるアードニア家に泥を塗ることになるなんて考えてもいなかった」
アルヴィンは激怒していた。
クレアは町で喧嘩により大暴れをして騒動を起こしているが、栄えあるアードニア家の令嬢であり、王より認定された勇者であるという事情から、今回は特別に保釈されることが早々に決定した。
しかし身元引受人としてやってきた父アルヴィンとしては、これ以上ない面目丸つぶれだ。世間体を大事にするアルヴィンからすれば、これならまだ牢屋に放り込んでもらったほうが良かったとすら考えていた。
旧知のならず者を訪ねに行ったと思えば、まさか当のクレアが騒動を起こして騎士の世話になるはめになるなど、これ以上無い醜聞である。
「お前に罰を与える。お前は屋敷で謹慎だ。王命により近々遠征が控えているそうだが、その王命が下るまでは外出することを禁ずる。さぁ行くぞ!」
まだ治療の終わっていないクレアを無理やり起こし、アルヴィンは引きずるようにして彼女を実家へ連れ帰った。
そして屋敷にある牢に放り込み、反省を促した。食事も質素なものにし、まさに罪人と同じ扱いだ。
アードニア家には罪人が出たときのために牢を築いてはいたが、それでもここが使われることはこれまでになかった。だが、まさか初めて使ったのが一族の一番の誇りとなりえるはずだったクレアになるとは、アルヴィンも思いもしなかっただろう。
元より厳しいところのあるアルヴィンだったが、それでもここまで厳しい措置を取ることは初めてだった。これまで問題一つ起こしたことのないクレアなのだから当然だったが、それだけに今回の騒動は相当にアルヴィンの失望と怒りを買った。
しかし、クレアはアルヴィンに対して恨み一つ抱くことはなかった。
彼女にとって、町での暴走はそれだけ忌むべきことであったし、猛烈に恥を感じていたからだ。むしろ優しくされた方が今のクレアは耐えがたい苦痛を感じていたかもしれない。
(一体なんだったの・・・あの感情は・・・)
牢屋の中で、クレアは体を丸め込んでずっと考えていた。自分でも感じたのことのないほどの、抑えつけられないほどの怒りを爆発させてしまった。
当時のことを思い出すと、クレアは半日以上経過した今でも体の震えが止まらなくなっている。
牢屋にいるなど、屈辱であるはずだったが、クレアは今はそこから出たいとは思わなかった。自分が罰されているという事実と、この場なら暴走しても周りに被害を与えることはないという事実が、クレアにむしろ安心感さえ与えているからだ。
こうしてクレアはスミレ達の思惑と若干違う形ではあるが、ゴウキと会うことなく足止めをくらうことになった。
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