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ルドルフの狂愛 その3
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ルドルフはフローラの様子をずっと見守っていた。
どんな時も、フローラが虐めを受けているときも、こっそり泣いているときも、時間を都合しては気配を殺してじっと彼女の様子を見ていた。
フローラからは強い魔力を感じ、いずれ自分と同じように害したものを見返すことが出来る人間であるとルドルフは信じていた。
年も近い。
パートナーにするにはこれ以上ないほどに適任だろうと。
だが、ルドルフの思い通りにはならなかった。
予想外の存在・・・シュウがフローラの助けに入ったからである。
シュウが助けに入ることで、フローラの逆境は終わってしまった。
ルドルフは面白くなかった。
逆境に揉まれ、覚醒し、見返すようになるフローラが見たかった。誰かに救われて終わりだなんて、そんなことは我慢が出来なかったのだ。
惰性でフローラを見つめ続けて数年・・・
ルドルフがすっかりフローラから興味を無くそうと考えていた頃、彼の予想を裏切って面白いことが起きた。
フローラがシュウに恋焦がれるあまり、謀略を駆使して彼を自分の物にしようとしだしたのである。
「これは・・・凄いな」
フローラの動向を注視しているうちに、率直に彼女のことを「狂ってる」と、ルドルフは思った。
ルドルフはフローラが気にかけているシュウのことも徹底して調べ上げてみたが、確かにシュウはフローラに対して恋情を抱いているとは言い難いという印象を受けた。あくまで後輩、弟子、いや、もしかしたら妹扱いだろうか・・・いずれにせよ、シュウに正面からアプローチを仕掛けたところで、相手にされることはないだろうと結論付けられる。
シュウは飲む、打つ、買うと三拍子揃っている上に、厄介ごとを見つけては率先して首を突っ込み、大暴れして鬱憤を晴らすというお世辞にも素行が良い人間ではなかったが、それでも娼婦を相手にするからといって女なら誰でも・・・と考えているタイプではなさそうだと見えた。
そういうとこは真面目で、人間関係は意外なほどにキッチリしている。いや、不真面目に見えるのはあくまで表面的なものだけで、根っこの部分は真面目かもしれない。
ともあれ、そんなシュウが出合った当時子供だったフローラを相手にすることはまずないだろうということはわかった。
むしろ年齢を考えれば、フローラが成長するより他に相手を見つけるだろう。つまりはフローラにはどうあっても勝ち目はない。
その勝ち目のない戦いを勝つために、フローラは使える手を駆使しようと、人脈を作り、学べるものは学び、利用できるものは利用した。
ルドルフは再びフローラに興味を持った。
いや、むしろそれまでよりさらに強く想うようになった。
「やはりフローラこそが私のパートナーにふさわしい」
ルドルフの狂愛が、確たるものになった瞬間であった。
どんな時も、フローラが虐めを受けているときも、こっそり泣いているときも、時間を都合しては気配を殺してじっと彼女の様子を見ていた。
フローラからは強い魔力を感じ、いずれ自分と同じように害したものを見返すことが出来る人間であるとルドルフは信じていた。
年も近い。
パートナーにするにはこれ以上ないほどに適任だろうと。
だが、ルドルフの思い通りにはならなかった。
予想外の存在・・・シュウがフローラの助けに入ったからである。
シュウが助けに入ることで、フローラの逆境は終わってしまった。
ルドルフは面白くなかった。
逆境に揉まれ、覚醒し、見返すようになるフローラが見たかった。誰かに救われて終わりだなんて、そんなことは我慢が出来なかったのだ。
惰性でフローラを見つめ続けて数年・・・
ルドルフがすっかりフローラから興味を無くそうと考えていた頃、彼の予想を裏切って面白いことが起きた。
フローラがシュウに恋焦がれるあまり、謀略を駆使して彼を自分の物にしようとしだしたのである。
「これは・・・凄いな」
フローラの動向を注視しているうちに、率直に彼女のことを「狂ってる」と、ルドルフは思った。
ルドルフはフローラが気にかけているシュウのことも徹底して調べ上げてみたが、確かにシュウはフローラに対して恋情を抱いているとは言い難いという印象を受けた。あくまで後輩、弟子、いや、もしかしたら妹扱いだろうか・・・いずれにせよ、シュウに正面からアプローチを仕掛けたところで、相手にされることはないだろうと結論付けられる。
シュウは飲む、打つ、買うと三拍子揃っている上に、厄介ごとを見つけては率先して首を突っ込み、大暴れして鬱憤を晴らすというお世辞にも素行が良い人間ではなかったが、それでも娼婦を相手にするからといって女なら誰でも・・・と考えているタイプではなさそうだと見えた。
そういうとこは真面目で、人間関係は意外なほどにキッチリしている。いや、不真面目に見えるのはあくまで表面的なものだけで、根っこの部分は真面目かもしれない。
ともあれ、そんなシュウが出合った当時子供だったフローラを相手にすることはまずないだろうということはわかった。
むしろ年齢を考えれば、フローラが成長するより他に相手を見つけるだろう。つまりはフローラにはどうあっても勝ち目はない。
その勝ち目のない戦いを勝つために、フローラは使える手を駆使しようと、人脈を作り、学べるものは学び、利用できるものは利用した。
ルドルフは再びフローラに興味を持った。
いや、むしろそれまでよりさらに強く想うようになった。
「やはりフローラこそが私のパートナーにふさわしい」
ルドルフの狂愛が、確たるものになった瞬間であった。
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