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狂愛の果てに その4
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ルドルフを倒したシュウ達は、今度こそ誰の邪魔も入らない状況で、手足を縛り、目隠しをし、一応口を塞いだうえで絶対に反抗できない状態にして完全に無力化した。
この場にはルドルフの仲間はいない。今度こそ誰の邪魔も入らないので、一応はシュウ達の完全勝利という状態になっている。
「封魔の結界で取り囲みました。結界内にいる限りはこの人は魔法は使えないと思います・・・多分・・・」
ルドルフの魔法を封じた作業をしたフローラが自信なさげに言う。
普通の人間なら魔法が使えない状態にしているのだが、ルドルフとてどんな隠し玉を持っているかわからないからだ。
とはいえ出来る手は打って可能な限りルドルフは無力化しなければならない。
自爆するほど頭のネジが飛んでいる上に、とんでもないほどに高貴な身分。本当に扱いに困る存在だ。
「さて、どうしたものでしょうか・・・」
一応ルドルフの無力化はしたものの、このままにして放っておいて良いというわけではない。
とはいえ殺してしまうのも後が怖い。素行に問題はあるが、一応は皇族だからだ。
これからどうするかと迷っているシュウは、ふと人の気配に気付いた。
「・・・あなたは・・・」
先ほど、ルドルフの魔法で死んだと思われたミケランジェロが、満身創痍ながらも体を引きずって姿を現したのだ。
「おっと、抵抗する気はねぇよ。だから殺さないでくれ」
身構えたシュウ達に対し、両手を上げて降参の意を示すミケランジェロ。
爆発魔法をもろに受けた割にはキレイな体をしているので、訝しんだ目をシュウが向けていると、それに気づいたのかミケランジェロが首にかけてあったネックレスを見せびらかしながら言った。
「一度だけ爆炎系の魔法から身を守ることが出来るアイテムだ。殿下がそっち系の魔法が得意なのは知っていたから、それでもまぁ万が一のこともあるかもなってことで常に身に着けていた。まさか本当に役に立つことがあるとは思わなかったが、何にせよこれで助かったわけだ」
助かったといってもミケランジェロだけで、後は全滅ではあるが。
それでも九死に一生を得たとミケランジェロは口元を少し緩ませる。
「はて?貴方が助かったかどうか、まだ決まり切ってはいないのではないですが?」
だが、シュウはそんなミケランジェロを許す様子はなく、殺気をちらつかせながらゆっくりと近づいていく。
シュウからすれば、ミケランジェロは恩人である魔物じじいの家に押しかけてきた侵入者だ。ルドルフより脅威ではないというだけで、基本的には生死を問わず排除せねばならない相手だ。
「待て待て!俺を生かしてくれるなら、そこで寝転がって処置に困ってるルドルフ殿下については俺がうまいことやろうじゃないか」
「やろうじゃないか・・・?少々頭が高すぎませんかね?」
シュウはミケランジェロの顔面をアイアンクローで掴み、ギリギリと締め付ける。
(あ、あかん・・・!)
ミケランジェロは気付いた。シュウの細い目が据わっていることに。
対応を間違えれば、シュウを刺激して今度こそ本当にトドメをさされるところまで来ると察する。
「う、うまいことやらせていただきます!やらせてください!なんでもしますから!」
ミケランジェロはそれまでにあった余裕ぶった態度を一変させ、シュウに絶対服従に姿勢を見せた。
シュウの目が本当にシャレにならないくらい殺気に満ちていたのと、そして・・・
「余計な動きを見せたら、魔法で一瞬で殺しますよ?」
感情の籠らない表情でそう簡単に言ってのける、フローラがとにかく恐ろしかったからだった。
この場にはルドルフの仲間はいない。今度こそ誰の邪魔も入らないので、一応はシュウ達の完全勝利という状態になっている。
「封魔の結界で取り囲みました。結界内にいる限りはこの人は魔法は使えないと思います・・・多分・・・」
ルドルフの魔法を封じた作業をしたフローラが自信なさげに言う。
普通の人間なら魔法が使えない状態にしているのだが、ルドルフとてどんな隠し玉を持っているかわからないからだ。
とはいえ出来る手は打って可能な限りルドルフは無力化しなければならない。
自爆するほど頭のネジが飛んでいる上に、とんでもないほどに高貴な身分。本当に扱いに困る存在だ。
「さて、どうしたものでしょうか・・・」
一応ルドルフの無力化はしたものの、このままにして放っておいて良いというわけではない。
とはいえ殺してしまうのも後が怖い。素行に問題はあるが、一応は皇族だからだ。
これからどうするかと迷っているシュウは、ふと人の気配に気付いた。
「・・・あなたは・・・」
先ほど、ルドルフの魔法で死んだと思われたミケランジェロが、満身創痍ながらも体を引きずって姿を現したのだ。
「おっと、抵抗する気はねぇよ。だから殺さないでくれ」
身構えたシュウ達に対し、両手を上げて降参の意を示すミケランジェロ。
爆発魔法をもろに受けた割にはキレイな体をしているので、訝しんだ目をシュウが向けていると、それに気づいたのかミケランジェロが首にかけてあったネックレスを見せびらかしながら言った。
「一度だけ爆炎系の魔法から身を守ることが出来るアイテムだ。殿下がそっち系の魔法が得意なのは知っていたから、それでもまぁ万が一のこともあるかもなってことで常に身に着けていた。まさか本当に役に立つことがあるとは思わなかったが、何にせよこれで助かったわけだ」
助かったといってもミケランジェロだけで、後は全滅ではあるが。
それでも九死に一生を得たとミケランジェロは口元を少し緩ませる。
「はて?貴方が助かったかどうか、まだ決まり切ってはいないのではないですが?」
だが、シュウはそんなミケランジェロを許す様子はなく、殺気をちらつかせながらゆっくりと近づいていく。
シュウからすれば、ミケランジェロは恩人である魔物じじいの家に押しかけてきた侵入者だ。ルドルフより脅威ではないというだけで、基本的には生死を問わず排除せねばならない相手だ。
「待て待て!俺を生かしてくれるなら、そこで寝転がって処置に困ってるルドルフ殿下については俺がうまいことやろうじゃないか」
「やろうじゃないか・・・?少々頭が高すぎませんかね?」
シュウはミケランジェロの顔面をアイアンクローで掴み、ギリギリと締め付ける。
(あ、あかん・・・!)
ミケランジェロは気付いた。シュウの細い目が据わっていることに。
対応を間違えれば、シュウを刺激して今度こそ本当にトドメをさされるところまで来ると察する。
「う、うまいことやらせていただきます!やらせてください!なんでもしますから!」
ミケランジェロはそれまでにあった余裕ぶった態度を一変させ、シュウに絶対服従に姿勢を見せた。
シュウの目が本当にシャレにならないくらい殺気に満ちていたのと、そして・・・
「余計な動きを見せたら、魔法で一瞬で殺しますよ?」
感情の籠らない表情でそう簡単に言ってのける、フローラがとにかく恐ろしかったからだった。
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