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反逆
開戦!
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カイの聖剣による必殺・斬撃飛ばし。
広範囲に届き、数百の鎧付きの騎士すらも真っ二つにするほどの威力を持つ。前衛のダメージが大きい分、後方へ行けば行くほど威力は落ちるが、それでも対集団戦においては絶大な威力を持つ技であった。
だが溜めが大きく、使えば大きく疲労する技であるために、あくあで「こういうこともできる」程度の技であり、滅多には使わなかった。
正式な名称は無く、『最後の抵抗』で使ったくらいで、滅多に実戦では使わないためにこれを目の当たりにした騎士は少ない。それもあって斬撃飛ばしを目にした騎士達も、何が起こっているか理解できなかった。
一瞬にして前衛の騎士が真っ二つになった。この異常事態に、果敢にユーライ国王軍へ向かっていた騎士達の足は一斉に止まる。
「何をしている!止まるでない!!」
後方におり状況を把握していない指揮官は、騎士達が恐れをなして進軍を停止したと勘違いして怒鳴った。
しかし、騎士達の動きは鈍い。何が起きているか理解できず、先頭になった者達はのろのろと恐る恐る進撃を再開する。
そこへ、二度目の『斬撃飛ばし』がやってきた。
「うっ、うわあああああ!?」
更に数百の死人の山が一瞬にして出来上がる。
直線状に飛んでくる斬撃飛ばしは、高低差やそのときの姿勢によって騎士達の切り裂かれる場所が変わった。だから、胴体が真っ二つになったり、首が飛んだりして即死する者もいれば、腕や足が無くなっただけで死ぬまではいかなかった騎士もいた。
サンクレアの騎士団は、ユーライ国王軍と接敵する前から阿鼻叫喚の地獄絵図になり、進撃がピタリと止まることになった。
流石に異常に気付き、指揮官は前方を双眼鏡で確認する。
「あれは・・・聖騎士カイ!?」
指揮官は前衛で起きた惨劇がカイによるものと知ると、驚愕のあまり双眼鏡を手から離してしまう。
具体的にカイが何をしたのかは知らないが、それでも指揮官は聖騎士が聖剣による特殊攻撃をすることが出来るという知識は持っていた。だからカイの聖剣の力によって、一斉に数多の騎士が命を失ったことをすぐに理解した。
「し、進軍停止!撤退だ!直ちに都まで撤退する!!」
指揮官がそう叫ぶと、傷病兵を引き連れながらサンクレア騎士団は撤退を開始した。
そしてそれを見ていたカイは
「じゃあ、後は頼んだぜ」
と言って立ったまま聖剣を構えることをやめた。
二度に渡り斬撃飛ばしをしたカイは、疲労で既に普通に歩くことも困難だった。斬撃飛ばしはおろか、普通に戦うことすら難しい。だからこそ、二度の斬撃飛ばしで相手が撤退をしてくれたことに安堵していた。
後を引き継ぐはユーライ国王軍である。
「カイ殿の頑張りを無駄にするな!行け!!」
ユーライ王の叫びに呼応してユーライ軍は雄叫びを上げ、撤退するサンクレア騎士団に追いすがり蹂躙していく。
斬撃飛ばしですっかり士気の低下したサンクレア騎士団は、いともあっけなくユーライ軍の剣に倒れた。
最終的に迎撃のために出撃した騎士団は半分まで数を減らし、撤退した残りの兵は首都を囲う門を閉め、籠城戦へと移行した。
広範囲に届き、数百の鎧付きの騎士すらも真っ二つにするほどの威力を持つ。前衛のダメージが大きい分、後方へ行けば行くほど威力は落ちるが、それでも対集団戦においては絶大な威力を持つ技であった。
だが溜めが大きく、使えば大きく疲労する技であるために、あくあで「こういうこともできる」程度の技であり、滅多には使わなかった。
正式な名称は無く、『最後の抵抗』で使ったくらいで、滅多に実戦では使わないためにこれを目の当たりにした騎士は少ない。それもあって斬撃飛ばしを目にした騎士達も、何が起こっているか理解できなかった。
一瞬にして前衛の騎士が真っ二つになった。この異常事態に、果敢にユーライ国王軍へ向かっていた騎士達の足は一斉に止まる。
「何をしている!止まるでない!!」
後方におり状況を把握していない指揮官は、騎士達が恐れをなして進軍を停止したと勘違いして怒鳴った。
しかし、騎士達の動きは鈍い。何が起きているか理解できず、先頭になった者達はのろのろと恐る恐る進撃を再開する。
そこへ、二度目の『斬撃飛ばし』がやってきた。
「うっ、うわあああああ!?」
更に数百の死人の山が一瞬にして出来上がる。
直線状に飛んでくる斬撃飛ばしは、高低差やそのときの姿勢によって騎士達の切り裂かれる場所が変わった。だから、胴体が真っ二つになったり、首が飛んだりして即死する者もいれば、腕や足が無くなっただけで死ぬまではいかなかった騎士もいた。
サンクレアの騎士団は、ユーライ国王軍と接敵する前から阿鼻叫喚の地獄絵図になり、進撃がピタリと止まることになった。
流石に異常に気付き、指揮官は前方を双眼鏡で確認する。
「あれは・・・聖騎士カイ!?」
指揮官は前衛で起きた惨劇がカイによるものと知ると、驚愕のあまり双眼鏡を手から離してしまう。
具体的にカイが何をしたのかは知らないが、それでも指揮官は聖騎士が聖剣による特殊攻撃をすることが出来るという知識は持っていた。だからカイの聖剣の力によって、一斉に数多の騎士が命を失ったことをすぐに理解した。
「し、進軍停止!撤退だ!直ちに都まで撤退する!!」
指揮官がそう叫ぶと、傷病兵を引き連れながらサンクレア騎士団は撤退を開始した。
そしてそれを見ていたカイは
「じゃあ、後は頼んだぜ」
と言って立ったまま聖剣を構えることをやめた。
二度に渡り斬撃飛ばしをしたカイは、疲労で既に普通に歩くことも困難だった。斬撃飛ばしはおろか、普通に戦うことすら難しい。だからこそ、二度の斬撃飛ばしで相手が撤退をしてくれたことに安堵していた。
後を引き継ぐはユーライ国王軍である。
「カイ殿の頑張りを無駄にするな!行け!!」
ユーライ王の叫びに呼応してユーライ軍は雄叫びを上げ、撤退するサンクレア騎士団に追いすがり蹂躙していく。
斬撃飛ばしですっかり士気の低下したサンクレア騎士団は、いともあっけなくユーライ軍の剣に倒れた。
最終的に迎撃のために出撃した騎士団は半分まで数を減らし、撤退した残りの兵は首都を囲う門を閉め、籠城戦へと移行した。
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