聖騎士は 愛のためなら 闇に墜つ

はにわ

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反逆

カイの隠れ家

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法王城のとある一室。そこでは老人と言えるほどに歳をとった男と、まだ十代前半であろう幼き少女が交わっていた。
一人で使うには到底持て余すほどの広い部屋の中で少女の嬌声が響き渡るが、防音処理されたこの部屋の中ではどれだけ大声を出そうと外に漏れることはない。男は気にすることなく少女の未発達の体を存分に味わっていた。
何度か少女の体に精を放ち十分に満足した男は、少女を部屋に備え付けの湯浴み場で綺麗にさせると、少女は男に対して頭を垂れ深々と礼をしてからその部屋を後にした。

それを見送った部屋の主である男の名は法王ランス。
絶対的なサンクレアのトップにして、世界の指導者と呼べる人間である。彼は少女がいなくなったのを見届けると、威厳ある顔を緩め、部屋の奥で姿を隠していたに声をかけた。


「申し訳ありません。もう済ませましたので」

いま世界中を探しても、法王がこのようにペコペコと頭を下げ、遜る相手など見つかりはしないだろう。今彼が目の前にしている男を除いては・・・


法王が遜り、部屋の奥から姿を現した男は、法王城を引っ掻き回す勢いで捜索されていたカイであった。
カイは苦笑いを浮かべながら、法王に言った。


「何時間も大したものだ。淡泊そうなハルトよりもずっと旺盛なんじゃないか?」


行為が始まってから数時間、終わるまでずっと音もたてずに待っていたカイは嫌味を言う。


「申し訳ありません。歳を取りますと、これくらいしか楽しみが無く・・・」


法王は気恥ずかしそうに顔を真っ赤にして言うが、それを聞いたカイは呆れ顔だ。


「これを娯楽にしている年寄りなどそうそういてたまるか」


部屋に充満している情事の痕跡といえる臭いを消そうと、カイは近くにあった窓を開け換気をする。
法王城の法王の部屋は絶対的にプライバシーが守られている。窓を開けたところで、どこかから覗かれてカイの姿が見られるなどという心配はない。まして城内を駆けまわっている騎士がやってくることなどもない。法王城で姿を隠すなら、この場所以上に安全な場所は存在しなかった。
だからこそ、カイはこの部屋に厄介になっているのである。
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