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勝利のファンファーレ
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夜明け。
俺は晴れやかな気持ちで部屋の窓から朝日を拝み見る。
手には煎れたてのコーヒー。まるで王族のような優雅な朝だ。
今俺がいる部屋は王族であるアリス様が囚われていた魔王山にあった隠し部屋。
この部屋はアリス様を監禁するために用意されたものだが、魔族なりに彼女をもてなそうとしていたのか、調度品は高価なものが使われているし、断崖絶壁で逃げられないが窓もバルコニーもある。そこからの景色はまさに絶景で、遠くにルーチェ国の王城が見られるくらいだ。
遠方の国にある高価な飲み物であるコーヒーを始めとした、上質な茶葉を使った紅茶など、ありとあらゆる高価な飲み物も用意できる環境が出来上がっていた。
また湯あみが出来る環境も整っており、クローゼットの中には何着もアリス様のサイズに合わせたドレスが用意してあった。
果たして魔族が何をどこまで考えてこんな部屋を用意したのかはわからないが、少なくともアリス様が自由を束縛されている以外は比較的快適な生活ができるようにしていたということは伝わってきた。
そしてその快適な部屋で存在感を放つキングサイズのベッド。
今、そのベッドでアリス様が生まれたままの姿で眠っている。
さっきまでその隣で寝ていたのは俺だ。
「フフ・・・」
俺はバルコニーから遠くにうっすら見える王城を目に映しながら、コーヒーに口をつける。
うんまぁぁぁぁい!
勝利の味だ。
俺はっ!今っ!初めてディオに勝ったのだっ!これは勝利の一杯なのだっ!
王城ではアリス様を見つけられなくて打ちひしがれたディオが戻っているに違いない。
だがディオよ、お前が血眼で探す妻とするべきアリス様は俺の隣で寝てるぜ?
俺は昨日、雨のように甘い言葉をアリス様に注ぎ、気分が高まって頭がドロドロになっている彼女の耳元で「なぁ、スケベしようや」と愛を囁き、勢いのまま抱いた。
ディオが俺に勝ち手に入れたはずのアリス様を、俺が寝取ったのだ。
これはまさに俺にとって初めてのディオからの勝利。倫理などどうでも良い、過程や方法などどうでもいいのだ!勝てば良かろうなのだ!
まさか人の道を少し?外れるだけでこうも簡単にディオを出し抜くことができるとは。
これまで真面目に勝負していたのがバカバカしくなるぜ。
・・・だが、こうして勝利に浮かれる俺の頭の中に、またどこからか謎の声が響くのであった。
『そんなものか?お前の望む勝利とは、そんなちっぽけな仮初のものなのか?』と。
俺は晴れやかな気持ちで部屋の窓から朝日を拝み見る。
手には煎れたてのコーヒー。まるで王族のような優雅な朝だ。
今俺がいる部屋は王族であるアリス様が囚われていた魔王山にあった隠し部屋。
この部屋はアリス様を監禁するために用意されたものだが、魔族なりに彼女をもてなそうとしていたのか、調度品は高価なものが使われているし、断崖絶壁で逃げられないが窓もバルコニーもある。そこからの景色はまさに絶景で、遠くにルーチェ国の王城が見られるくらいだ。
遠方の国にある高価な飲み物であるコーヒーを始めとした、上質な茶葉を使った紅茶など、ありとあらゆる高価な飲み物も用意できる環境が出来上がっていた。
また湯あみが出来る環境も整っており、クローゼットの中には何着もアリス様のサイズに合わせたドレスが用意してあった。
果たして魔族が何をどこまで考えてこんな部屋を用意したのかはわからないが、少なくともアリス様が自由を束縛されている以外は比較的快適な生活ができるようにしていたということは伝わってきた。
そしてその快適な部屋で存在感を放つキングサイズのベッド。
今、そのベッドでアリス様が生まれたままの姿で眠っている。
さっきまでその隣で寝ていたのは俺だ。
「フフ・・・」
俺はバルコニーから遠くにうっすら見える王城を目に映しながら、コーヒーに口をつける。
うんまぁぁぁぁい!
勝利の味だ。
俺はっ!今っ!初めてディオに勝ったのだっ!これは勝利の一杯なのだっ!
王城ではアリス様を見つけられなくて打ちひしがれたディオが戻っているに違いない。
だがディオよ、お前が血眼で探す妻とするべきアリス様は俺の隣で寝てるぜ?
俺は昨日、雨のように甘い言葉をアリス様に注ぎ、気分が高まって頭がドロドロになっている彼女の耳元で「なぁ、スケベしようや」と愛を囁き、勢いのまま抱いた。
ディオが俺に勝ち手に入れたはずのアリス様を、俺が寝取ったのだ。
これはまさに俺にとって初めてのディオからの勝利。倫理などどうでも良い、過程や方法などどうでもいいのだ!勝てば良かろうなのだ!
まさか人の道を少し?外れるだけでこうも簡単にディオを出し抜くことができるとは。
これまで真面目に勝負していたのがバカバカしくなるぜ。
・・・だが、こうして勝利に浮かれる俺の頭の中に、またどこからか謎の声が響くのであった。
『そんなものか?お前の望む勝利とは、そんなちっぽけな仮初のものなのか?』と。
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