たかが先輩、されど後輩。

うかかなむらる

文字の大きさ
3 / 11

第3話「スキャンダル!」

しおりを挟む
 部長が出した結論は、俺と先輩が実は同居人説。何故そうなった。
「んなわけないね。家が近いだけだよ。」
樹さんが部長の頭にチョップした。
「あ、そーいうことか!納得納得。いやー、マジずっと謎だったんだよなー。」
「だからと言ってなぜ一緒に住んでいるという答えが出て来る。」
「色々考えた末?」
「色々考えたら一番出てこない答えですよ!」
「そうか~。なーんだ。」
「なんで残念がってんの。」
「吹奏楽部のスキャンダルかなって。」
「それ部長が困るやつです。」
「おもろいじゃん。」
「面白くないよ。」
「話題を集めて、部員を集める!俺にとってのデメリットはなし!お前達にもデメリットはなし!」
「無くないです!」
「まぁ、話題集めにはなるね。」
「樹さんまで!?」
「いっそ、そういうことにしとけば?俺としては、そのほうがありがたいぜ。」
「そうだなぁ、そういうことにしておくか!」
「えぇ……。」
それ俺が嬉しいだけじゃないですか。なんて言えないけど。
「あ、俺こっちだわ。じゃ、また明日な。」
「おう。」
「お疲れ様でしたー。」
部長が離れた途端、急に静かになった、気がした。
「話題集めか……必要だね。」
「ま、まぁ、そうですね。」
「そっか……スキャンダルね~。その手があったかぁ。」
「ほ、本気で言ってるんですか?」
「良いじゃん。吹奏楽部員の紅床樹と桜木優真は実は同じ屋根の下に暮らしていた!どう?桜木くんは嫌?」
くっ……そんな純粋な目で見つめられてもですね……。
「い、嫌じゃないですけど。」
「おぉ。……って、冗談だよ。部員が減るリスクが高すぎ。」
「で、ですよねー。」
「まぁ、でも、部員集めは本気で頑張んないとだよね。俺らがいなくなったら、桜木くんと山下くんと斉藤くんだけになっちゃうもん。」
「ですね……。先輩方がいなくなってしまうなんて、寂しいです。」
「俺と桜木くんは家近いからコンビニとかで会うかもしれないけどね。」
「たしかに!」
「嬉しそうに目を輝かせる!」
「えへへ。」
先輩が立ち止まる。釣られて俺も立ち止まった。
「うん。桜木くんってやっぱり……。」
先輩は真剣な面持ちで俺の顔をまじまじと見つめた。


To be continued…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

籠の鳥〜見えない鎖に囚われて✿❦二人の愛から…逃れられない。

クラゲ散歩
恋愛
私。ユリアナ=オリーブ(17)は、自然豊かなオータム国にあるグローパー学院に在籍している。 3年生になって一ヶ月が経ったある日。学院長に呼ばれた。技術と魔術の発展しているフォール国にある。姉妹校のカイト学院に。同じクラスで3年生の男子3名と女子3名(私を含め)。計6名で、半年の交換留学をする事になった。 ユリアナは、気楽な気持ちで留学をしたのだが…まさか学院で…あの二人に会うなんて。これは…仕組まれていたの?幼い頃の記憶。 「早く。早く。逃げなきゃ。誰か〜私を…ここから…。」

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...