たかが先輩、されど後輩。

うかかなむらる

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第6話「殿のご所望」

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 突然立ち止まった先輩に、思い切り鼻をぶつけた。
「あ、ごめん。いやね、歩き出したは良いけど、何から乗るか決めてないな、と思ってね。何に乗る?」
「な、なんでも良いですよ。樹さんが乗りたいので。」
「桜木くんは絶叫系大丈夫な人?」
「"絶叫系"は 大丈夫です。」
「お化け屋敷は?」
「だ、ダメな人です。」
「よし、じゃあ最後はお化け屋敷行こう。」
「やめましょう。」
「樹さんが乗りたいので良いと言ったのは誰だい。あ、まずあれ乗ろうぜ!」
先輩が指差した先には、ここの遊園地一の高さを誇るジェットコースターがそびえ立っていた。
「わ、分かりました。」
「で、最後はお化け屋敷ね。」
「分かりましたから!」
 それから俺たちは、割とハードな5つのジェットコースターにぶっ続けで乗った。
「……吐きそう。」
「大丈夫ですか!?」
「……うん。お腹空いてるから吐き出すものが無い。それにしても、桜木くんって本当に絶叫系 は 大丈夫なんだね。」
「はい!大好きですよ!」
俺たちは、すぐそこにあったベンチに座った。
「殿は腹が減ったぞ。」
「俺もです。もう正午も過ぎましたし、何か食べましょうか、殿。」
「あ、のってくれるんだね。あ、あれが食べたい!これこれ!」
先輩は、細長い何かをジェスチャーで作り出しながらそう言った。
「チュロス。良いですね!」
「それ!よく分かったね。」
「ほんと、俺よく分かりましたね。」
「あるかな?それ。」
「チュロスですね。探してみます。」
俺は、受付でチケットと共に貰った地図を広げた。
「あるかな~あるかな~。」
樹さんがテンションが高い……。はい、かわいいです。
「あ、ありましたよ!しかもここのすぐ近くです!」
「わーい!行こう行こう!」
「こっちですよ。」
俺たちは、チュロス店に向かって歩き出した。

 チュロス店発見。
「おぉ、これだ。」
先輩はまたジェスチャーで細長い何かを作り出した。
「チュロスです。味が3種類ありますよ。シナモン、チョコ、ストロベリー。樹さんはどれにしますか?」
「シナモンかなぁ。」
「じゃあ、俺買ってきますね。」
「ありがとう!あ、待って。はい。」
先輩分のチュロス代を貰い、俺はチュロスを買いに行った。
 そして数分後。
「甘い!美味しいね!」
念願のチュロスが手に入り、ご満悦な樹殿。
「そうですね!樹さん、本当に甘いもの好きですよね。」
「うん!好き!」
そう言ってニコニコしながらもぐもぐする樹さんは、やっぱりいつもよりも遥かにテンションが高くて、いつもよりも遥かに……可愛い。
「桜木くんのは何味?」
「チョコです。」
「いいね!一口ちょうだい!」


To be continued…
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