アニヲタとドルヲタ

うかかなむらる

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アニドル18『語り手 賢ちゃんの回』

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   あれから2日……。特に変化はない。でも、今日は『☆ごぉです☆』の放送日だ。今日で俺と麗亜ちゃんの関係がどう動くのか。誰にも予想はつかない……。あ、今日の語り手は俺、蓼丸賢太郎です。なぜかって?そんなの俺は知らねぇぜ。
   いよいよ放送だ……。夜中枠がよく五年も続いたよ、すげぇな、『☆ごぉです☆』。あ、今0時だからね。
「みんなー!☆ごぉです☆はっじまーるよー!」
おぉ、麗亜ちゃん……。今日もかわえぇ。
「先週、翔くんと久しぶりにラーメンを食べました。」
おう、だったな。麗亜ちゃんは帰る準備をしていてもなんだかかわいい。
「あ、麗亜いた!探したぞ!」
あ、翔。
「翔くん!どうしたの?」
「今いい?」
「うん、いいよ。」
「あのさぁ……。」
「ん?」
「えっと……その……。」
ひえぇ、焦らすと余計怖いわ。
「麗亜、他に好きな人がいるの?」
「えっ、い、いないよ!」
「嘘つかないで!」
うわぁ、壁ドンイケメン……。ヤベェな。
「俺の他に、好きな人がいるんだよね?」
「ど、どうしてそう思うの?」
「前と違う……俺に対する態度が、前と違うよ……。」
「ご、ごめん……気づかれないと思ってた……。」
近いっ!近いぞ!やめろ!こんなに麗亜ちゃんと仲良くしてるのに、翔が妬まれることは無いのは翔の才能だよなぁ。
「誰が……好きなの?」
「えっと……hoperの……蓼丸くんが好きなの。」
ぐおぉ、言った……。
「あぁ、やっぱりね。」
「や、やっぱり!?」
「そうかな、と思ったよ。前、来てたよリャインが、蓼丸さんから。あ、ごめん、見るつもりではなかったんだけど、通知が見えて。」
見えてたのか……俺も詰めが甘かった。
「えっ。そうなの。そ、そんなつもりじゃなかったの!許して!」
ん……翔が止まった。やめてくれ、麗亜ちゃんは叱らないでくれ……!
「怒らないよ。問い詰めてごめん……。ちょっと、嫉妬したんだ。麗亜が好きだから……。俺、頑張るよ。蓼丸さんの上に行けるように!」
うわーー。なんていい男なんだ……これは麗亜ちゃんが翔に惚れ直してしまうではないか……。やばいぜ、危機だぜ。さて、と……俺は携帯を開いた。早速騒いでんな、皆の衆。もうじきトレンド入りだ、きっと。いい方向に向かってくれ……。
   放送終了から30分が経った。予想通り、「新島麗亜 蓼丸」はトレンド入りした。賑わってんね。ナニナニ?「朗報 蓼丸と麗亜は両思い」「みんなー!大変だー!麗亜ちゃんはホパガールズだーwww」「ついにこの展開きたゾ」か。ははっ。

トゥルルルルルトゥルルルルル

電話だ。
「もしもし?」
「あ、もしもし?賢ちゃん?」
「おう、麗亜ちゃん。」
「放送……観た?」
「もちろん観たよ。」
「さすがに騒がれちゃったね……。ごめん……。」
「麗亜ちゃんのせいじゃないよ!それに、いい方向に向かうよ、きっと。」
「うーん……。だといいんだけど。」
「願おう!俺らは。」
「うん。じゃあね!」
「うん!」

プープープープー

ほっ。これからどうなるかねぇ。明日仕事早ぇから、もう寝よ。
   「おはよーございまーす。」
「おー、賢ちゃんはよー!」
「おは、真玉。」
今日は雑誌の取材。楽屋には既に真玉、雲母、永穂、淳田が集まっていた。
「あれ、優也は?」
「まだみたい。」
ソファに座って、携帯を再び開いた。まだトレンド入りしてる。ん、「麗亜ちゃんと蓼丸くん付き合っちゃえー!あ、ダメか、翔くんいる」「こうなったら翔の存在があれだな」「翔くんかわいそー」「麗亜ちゃんが浮気した…」「蓼丸くんのライバルいい男や(笑)」「麗亜ちゃん恵まれてるねー!イケメンが取り合う!」。翔……なんかすまん。
「賢ちゃん。」
シーンとした中、真玉が喋った。
「わ、話題だね、すっかり。」
「だねー。困ったもんだ。」
「困ったもんなの?賢太郎得じゃん。」
雲母も会話に参加してきた。
「ま、まぁね。」

ガチャッ

唐突にドアが開いた。
「みんな、おはよう。駿、ちょっといい?」
あ、優也か。来て早々真玉を連れ出しちゃって。何だろ?

ガチャンッ


「今来たのにもう居なくなった。」
淳田が唖然としてる。
「何があったんだろーねー。駿介くんは優也くんの彼女に手を出したのかね?」
永穂が他人事のようそう呟く。いや、他人事か。
「え?そういうこと?」
雲母はギョッとしてる。そりゃ親友がそんなやつだとは思いたくないだろうな。俺でも真玉がそんなやつだなんて思いたくないわ。
 真玉と優也、話長くないか?っていうか仕事は始まらないのか?

ガチャッ

「あ、戻ってきた。」
「ごめん、驚いたよね。」
あれ、優也が謝った。
「てへっ。」
あれ、真玉も軽い。なんだ、真玉が手を出したわけじゃないのか。
「何、どうしたの?」
雲母くーん、聞くか?それ。
「あぁ、貸してたお金の話。」
うぇー、あっさり教えるんかい、優也よ。
「それ、この部屋の中でも良くね?」
おぉ、淳田がまともだ。
「うん。出ていってから思った。」
優也がそう言った。横では真玉がニコニコしてる。ふーん。
「取材始めまーす!」
あ、仕事だ。
「おっしゃ!行くぜ!」


[どうする?せっかくうまくいってたのに。]
[なんてタイミングなの、ほんとに。]
[困ったね……。]




アニドル19『蟹!!!』に続く!が、ってこの感じ、最近見ましたね。↓↓↓

う「そうです!『俺の知らない俺は俺の手助けが必要だ!』公開開始いたしました!」
蓼「先週はお見苦しい姿をお見せしてしまって……。」
堂「えっと……こんにちは。俺が誰か、分かります?」
蓼「すんません。分かんないす。」
う「この子は、『俺の知らない俺は俺の手助けが必要だ!』の主人公、堂島奏太くんです!すなわち、『俺の知らない俺は俺の手助けが必要だ!』の『俺』です!」
蓼「おぉ!主人公!俺と一緒だ!って露骨に嫌な顔しないでよ。」
堂「いや、どっかの誰かさんに似てるな、と思って。」
う「あー、どっかの誰かさんねー。」
蓼「内緒話感やめてもらえます?」
う「あら、ごめんなさい!と、いうわけで、『俺の知らない俺は俺の手助けが必要だ!』閲覧いただけたら嬉しいです!」
堂「よろしくお願いします。」
蓼「それでは、来週も、『アニヲタとドルヲタ』『俺の知らない俺はなんちゃらかんちゃら』共に、お楽しみに!バイバイ!」
堂「『俺の知らない俺は俺の手助けが必要だ!』です。テキトーに扱わないでください。」
蓼「すいません……。」
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