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第六話 ある社畜冒険者の新人教育 三日目

② 迷宮内でのセックスは危険なんですけれどね

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「いやー、ありがとね、クロダ君」

「いえいえ、ご無事で何よりです」

 その後、軽く互いの事情の説明しあった。
 エレナさんは、やはり不注意で落とし穴のトラップに引っかかり、ジャンさん達と分断されてしまったらしい。

 なお、今日のエレナさんの装いは前に会った時とほぼ同じ。
 肩下まで伸びたセミロングの黒髪は、動きの邪魔にならないようにか、後ろで結えてある。
 服はブラウスとフレアのミニスカートで、その上にクロークを纏った姿。
 脚には黒タイツを履いている。

「……それで、クロダ君が今教育してるのがこの子なわけだね」

「そうですよ。
 室坂陽葵さんと言います」

「んんー、ムロサカ君?
 ムロサカちゃんって感じだけど」

「男性なんですよ、間違いなく」

 私も未だに信じられなくなることがあるが。

「………あ、本当に男の子だ」

 ホットパンツの中に手を突っ込んで、股間をにぎにぎと握るエレナさん。

「あの、寝てるからっていきなり凄いことしますね」

「いいじゃん別にー、減るもんでも無いし」

 私も似たようなことはしたけれども。
 しかしあれは、男同士だから問題ないのだ、きっと。

 エレナさんはホットパンツから手を抜き出し、私の方を向いてから、

「……ところでさ、なーんでムロサカ君は、こんなエッチな顔して倒れてるのかなー?」

 エレナさんの目が悪戯っぽく輝く。
 確かに今の陽葵さんは、顔が上気していて凄く色っぽい。

「……そういうトラップに引っかかったのですよ」

「へー? クロダ君が手を出したわけじゃないんだね?」

「……無論です」

「ほー?」

 一応、弁解を試みたわけだが。

「クロダ君って、男の子もOKだったんだ?」

「いえいえいえ、決してそのような…!」

「取り繕わなくったっていいでしょー?
 こんな可愛い子がこんなエッチな格好してたら、手も出したくなるよねー」

 彼女の中では私が手を出したことで確定してしまったらしい。
 全くもって正解なのでぐうの音も出ない。

 押し黙る私を他所に、エレナさんはジロジロと陽葵さんの肢体を眺めていた。
 時折、ちょんちょんと彼の身体を突いてもいる。

「うわー、本当に女の子みたい。
 この身体で男の子とか、世の女の子に喧嘩売ってるよね」

「そんなものでしょうか」

 美少女な容姿の男性というのは、女性にとってかなり複雑な気持ちを抱いてしまう対象なのかもしれない。

「このお尻とかさー。
 すっごいもちもち感」

 エレナさんは陽葵さんのお尻を揉みだす。
 アグレッシブだなこの人…!

「……んんっ……あぅっ……」

「おわ、喘ぎだしたよこの子!?」

 陽葵さんの艶声に驚くエレナさん。
 まあ、その気持ちはよくわかる。
 男の反応じゃない。

「……んぁああ……はぁあん……」

 驚きながらも彼女は尻揉みを止めない。

「んんー、このお尻でクロダ君を誘惑しちゃったわけだね」

「……まあ、そうですね」

 観念して、正直に話す。
 もっとも陽葵さんはお尻だけでなく、容姿全体が素晴らしいわけだが。

「……ん、おぉお……おっ……おっおっおっ…」

「んふふふふ、ここの穴にクロダ君のモノを受け入れちゃったわけですなぁ、ムロサカ君」

 陽葵さんの尻穴辺りを擦りながら、エレナさんが怪しく笑う。
 私は咄嗟に彼女の言葉を否定する。

「いや、まだ挿れてないですよ、本当に」

「……『まだ』ってことは、その内ヤッちゃうつもりなんだ?」

「あ、いや、それは……」

 余計な単語を口走ってしまった…!
 咄嗟の判断の甘さをこんなところでも露呈してしまうとは。

「どうなのー?」

「……その、近いうちにはやろうかと」

「んふふふふ、やっぱりー」

 エレナさんは面白そうにひとしきり笑った後、

「不潔、最低」

 真顔で言った。

「ここでそんなこと言いますか!?」

「ジョーダンだよー、ジョーダン」

 再び笑顔に戻るエレナさん。
 心臓に悪いので勘弁して欲しい。
 一瞬、本気で心が抉られた。

「……ねークロダ君」

「はい?」

 改まった様子でエレナさんが私に問いかけてくる。

「この子のお尻とボクのお尻、どっちが魅力的かなぁ?」

 彼女はミニスカートを自ら捲り、黒タイツに包まれたお尻を私に突き出してきた。
 小ぶりながらも綺麗な曲線を誇る、エレナさんのお尻がこれでもかという程強調される。

 今日の彼女の下着は黒と白のストライプが入った縞パン。
 前にも言ったが、パンツに縞模様が走ることでお尻の形がよりくっきりと分かるようになる。
 エレナさんのようにお尻の形の良い女性には、非常にマッチした下着と言えよう。
 また、黒タイツに包まれた白黒の下着といのも、趣があって良い。

「それは……エレナさんですよ」

 すぐさま私は返答した。
 こういう選択で言った本人以外を答える選択肢などない。
 今までの人生経験で、そこら辺はよく分かっている。

「んんー、なんか答えるまで間があったなぁ?
 本当にボクの方が魅力的だと思ってるー?」

 ……よく分かっているつもりだったのだが、どうやらまだ甘かったようだ。
 私はエレナさんに後ろから近付いて、

「本当ですよ、ほら」

 彼女のお尻に、先程から勃起している股間を擦り付けた。

「やぁん♪
 もう興奮してるの?」

「なんでしたらここで始めてもいいですよ」

「ムロサカ君の前で?」

 首をかしげながら、小悪魔チックな笑いを浮かべてエレナさん。

「嫌ですか?」

「嫌じゃないけどねー。
 でもほら、ジャン君達と合流しなくちゃいけないからさ」

 ここでエレナさん、私の方へ向き直る。

「ジャンさん達がこちらに戻るのではないのですか?」

「ううん、この階層で離れ離れになったらここで合流しようってポイントを予め決めておいたんだ」

「ほほう」

 彼女が腕を私の身体に絡ませてきた。

「だからさ……そこまでボクをエスコートして欲しいかなぁ、なんて」

「……エスコート、ですか」

 おもむろに私はエレナさんの胸を揉む。
 相変わらず、いい弾力のおっぱいだ。

「あ、んっ……だめかな?」

「いいですよ、行きましょう」

 私の手をまるで拒もうとしないエレナさんへ、快諾の返事をした。

 勘違いして欲しくないが、これはあくまで女性一人で迷宮を動くのが危険だからである。
 ここが安全な階層とはいえ、<次元迷宮>では何が起こるか分からないのだ。
 断じて、陽葵さんの喘ぎやエレナさんのお尻で、もう愚息はギンギンだから、という理由ではない。

「んふふふ、ありがと。
 ……あ、ムロサカ君どうしよっか?」

「こんな浅い階層で悪事を働こうとする冒険者もそういないでしょうし、貴重品を私が持っておけば大丈夫でしょう」

 彼が目を覚ました時のために、メモも残しておく。
 それ程長い時間留守にするわけでもなし、これで大丈夫のはず。

「それでは行きましょうか」

「うん、お願いね……んっ」

 エレナさんのお尻を揉みながら、私達は合流地点へと移動を開始した。



 少しの後。

「おーい、ジャンくーん!」

「お、エレナか?」

 無事ジャンさんのところへ辿り着けたようだ。

 ここまで特にエレナさんとはナニもしていない。
 私だってそれ位の自制はできる。

「何だよ、結構早かったな」

「まあねー、急いで来たし」

 得意げにエレナさん。
 まあ、私が合流地点へ向かうのに一番短い経路を教えたからなのだが、そこは言わないでおこう。

「別にそのまま外に出てても良かったんだぞ」

「ボクだってもう冒険者になって長いんだから、これ位の所なら一人でも動けるよ」

 私と一緒だったんだけれども。

「……そんな所で落とし穴に引っかかったのはどこのどいつだ?」

「んんー?
 誰だったかなー?」

 エレナさんである。
 <次元迷宮>でそういう不注意は命取りになるので、今後は是非とも気を付けてほしい。

「ま、何はともあれ良かっ……おい」

 ここで、ジャンさんが不審げな声を上げる。
 エレナさんの状態に気づいたのか。

「……何?」

「お前、何やってんの?」

 今のエレナさんを説明すると、壁に空いた小さい横穴から上半身を出した状態……のはず。
 断定できないのが何故かと言えば、私にはジャンさんのいる側が見えていないから。
 つまり、私とジャンさんは壁を隔てて向こう側とこちら側に居るわけなのだ。
 エレナさんはその壁にある穴をくぐっている途中ということである。

「んんー、近道?」

「近道……そうか。
 それじゃ、早くこっちに来いよ」

 近道なのは間違いないのだ。
 ……エレナさんなら行けるかと思ったのだが。

「んー、行きたいのは山々なんだけどねー」

「ひょっとして…」

「つっかえてちゃってこれ以上進めない、みたいな?」

「馬鹿か!?」

 穴とエレナさんのサイズを私が読み違えていた――ということにしておいて欲しい。

 さて、私の側から見えるエレナさんは、上半身を横穴につっこみ、お尻から下だけこちらに出ている。
 よく言うところの、壁尻というやつだ。
 小さいけれど形のいいお尻がこれ以上なく堪能できる体勢だ。
 黒のタイツがお尻のエロさをさらに補強していた。

 ……スカート?
 とっくの昔に捲っている。

 ――決して狙ってやったわけではないのだ、本当に(棒読み)

「つーかお前、よくこんな小っさい穴通る気になれたな!?」

「んー、行けると思ったんだけどねー……んんっ」

 じっくりとお尻を鑑賞した後、改めて揉む。
 揉んだ手を押し戻してくるこのハリの良さが堪らない。
 調子に乗ってさらに揉みしだく。

「確かにお前ちっこいもんな」

「ん、あっ……人が密かに気にしていることを!?……んうぅ」

 ところどころエレナさんの口から喘ぎが漏れるが、ジャンさんは気づいていない模様。
 冒険者としては少々洞察力が足らないと言わざるを得ない。

 尻肉を味わった後は、彼女の女性器を擦りあげる。

「んん、うぅぅう……」

 びくっとエレナさんの下半身が震えたが、声は小さく抑えたようだ。

「あ、気にしてたのか」

「気にしてたんだよ…あぅっ…<次元迷宮>に潜る日の…んぅう…天気、程度には」

「それ全然気にしてないってことじゃないか」

 当たり前の話だが、<次元迷宮>に潜っているときは外の天気は関係ない。
 天気を知ることすらできないのだから。

 タイツの上から、クリトリスの辺りを抓ってみた。

「んんんっ!……ん、んんー、そういうこと、言っちゃうの?
 ジャン君は相変わらず女心が分かってないな、ぁ……あ、ああぁあ、ん…」

 ジャンさんにばれないよう、何とか誤魔化そうとしているエレナさん。
 そんな彼女の想いが通じたのか、

「馬鹿にすんな!
 俺だって多少は分かるっつーの!」

 ジャンさんは全然気づいていない。
 結構な艶声を出したように思うのだが、案外分からないものなんだろうか。

 調子に乗って、さらに彼女の陰核を弄る。

「んっ! あっんんぅうううっ!!」

「ど、どうした急に!?」

 エレナさんは耐えきれず、大きな喘ぎ声を出してしまう。
 むむ、これはバレたか?

「んん、別に何でも……あんっ……ちょっと頑張ってここから出ようとしただけだよ」

「そ、そうなのか、変な気合の入れ方するなよ」

 それで誤魔化せてしまうのか、ジャンさん。
 少しは疑う気持ちを持とう。

 私はエレナさんのタイツとパンツを降ろし、彼女の生尻を拝む。
 見るからに弾力のありそうな肌は、私の責めによるものか、少し汗ばんでいた。
 股間は既に濡れ濡れで、太ももには一筋の愛液が垂れている。

「そ、それで、女心の分かるジャン君?
 今ボクがどんなこと考えてるのか当ててみなよ」

 そんなことを言いながら、股を開いてお尻を左右に振るエレナさん。
 正解は『今すぐ肉棒が欲しい』といったところだろうか?
 彼女のリクエストに応えるべく、ズボンから勃起したイチモツを取り出して彼女の膣口へと擦り付けた。

「あ、すまん、お前の頭の中は分かんねーわ」

「即答!?…ぅんっ…ひっど!…あんっ…少しは考えてよ、んっ…」

 私の男根を下の口に挿れるべく、腰をくねらせるエレナさん。
 まだ少し焦らしたいので、亀頭が彼女の膣に入りそうになる度に腰を引き、中へ挿れてやらない。

「んっ…くぅう…んんんっ…」

 早く快楽を貪りたいのか、さらに腰を動かして私の肉棒を求めてくる。

「……あぅっ……んんぅ……んんっ……」

「何だよ、さっきから変なうめき声出して」

「…んん…早く穴を抜けようと頑張ってるんだってばー!
 は、早く……早くぅ……んぁぁっ……」

 そんなにも早く欲しいのか。
 余り虐めるのも可哀想なので、そろそろ挿入してあげることにしよう。
 私は彼女の尻を掴み、彼女の膣へ自分のイチモツを突き挿れた。

「あ、ぁぁああああ…!」

 ようやく貰えた快感に歓喜の声を上げるエレナさん。
 彼女の中もぎゅうぎゅうと私を締め付けてくる。

「お、おい、大丈夫か。
 今の、普通じゃなかったぞ?」

「……あんっ……だ、大丈夫……んんんっ……大丈夫だから……あぅうっ……」

 エレナさんは息も絶え絶えにジャンさんに返事している。
 不審な彼女の様子にジャンさんは大きくため息をついてから、

「はー、お前とはもう10年以上の付き合いになるっつーのに未だに何考えてんのか見当つかねー。
 つーか、お前の頭は何かを考えてることがあるのか?」

「失礼な!……んんぅっ……ボクくらい色々考えてる人も…あっ…そうはいないというのに…あぁっ…」

「ふーん、例えば?」

「…あっああっ…きょ、今日はナニをおかずにしようか、とか…ふ、ぅううっ…」

 さしずめ、今味わっている私の肉棒、ですかね?
 私が腰を動かし始めると、より深く男棒が挿さるよう、エレナさんも私に合わせて腰を振り出した。

「ほっとんど何も考えて無いじゃないか」

「…あぅうっ……所詮ジャン君程度じゃ…あっ…ボクの考えは理解できないって…んんっ…ことだね?」

「言ってろ言ってろ。
 ……で、その色んなことを考えていらっしゃるエレナさんは、この状況をどう打開しようとお考えで?」

「……ん、んんっ……一回引き返して…あんっ…別の道でそっちに行こうかな?…んぅっ…」

「ああ、それがいい」

 ジャンさんとエレナさんの話が纏まりそうだ。
 だがそちらよりも、腰を前後させる度にひくつく彼女の尻穴に私の注意は注がれていた。
 ……欲求を抑えられず、私は親指をエレナさんの後ろの穴へと押し挿れた。

「んぉおっあっあぁあああああっ!!?」

 これまでとは別種の刺激に、今までどうにか抑えてきた声が、堰を切ったように彼女の口から漏れ出した。
 その声と同期するように彼女の下半身、そして彼女の膣がびくびくと波打つように震えた。
 今ので絶頂してしまったらしい。

「あああああああー!?」

 しかし彼女の同時に、それをかき消すような大声が、ジャンさんから上がった。

「思い出したぞ!
 そっち側からこっちに来るのってかなり大回りしなくちゃだろ!?」

「…お、おおっおっ…そ、そーだったっけ?…んふぅぅっ…」

「そうなんだよ。
 途中の道も迷路みたいになってるし」

 ジャンさんは自分の出した大声で、エレナさんのイキっぷりを見逃したようだ。
 ……本当だろうか。
 ここまで来ると、気づいてないふりをしてるだけとかじゃないかと疑ってしまう。

「どうする?
 まだ浅いとこだし、今回は出直すか?」

「…はっあぁああ…えー、いいよ、今度は、ちゃんとイクって…ああぁ…」

 ついさっき絶頂を迎えたばかりだというのに、エレナさんはまた腰を振り始めた。
 どうやら、またイキたいらしい。

 その心意気に答えなければ男じゃない。
 私もまた、ピストン運動を再開する。

「でもなぁ、<盗賊>無しじゃ、ここまで来れるにしたって相当時間かかっちまうぞ」

「…あっあっあっ…だ、大丈夫だよー…んん、んっんんっ…すぐイクよー…んぉおっ…」

 すぐイケる位に彼女は昂っているようだ。
 今度は私も一緒に絶頂できるよう、動きを速めていく。

「本当かぁ?」

「…んんっんんんっ…うん、今すぐイクよ…あっあっあああっ…イ、イクからね…あぅうっ…」

 絶頂が近いようだ。
 ラストスパートをかけて、強く強く彼女へ腰をぶつけていく。

「…おっおっおおっ…イ、イクっ!…あっああっあっあっ!…イっちゃうっ!」

「そう何度も強調しなくったって聞こえてるって!」

「イクぅっ!…んぁあああっ!…あっああぁあっ!…イクぅぅううううっ!!!」

 エレナさんと私は同時に絶頂した。
 愚息からはどぴゅどぴゅと精液が迸り、彼女の膣はそれを一滴残らず搾り取っていく。
 気づけば、足元にエレナさん垂れ流した愛液で小さな水たまりができていた。

「わかったわかった、そこまで言うならここで待ってるよ。
 ただ、あんまし遅くなるようなら脱出するからな」

「…あ、ぁぁあああ……う、うん、お願い……はぁああ……」

 イッた後なので、エレナさんの返答がどうにも覚束ない。
 しかしジャンさん、それを気にも留めず。

「お前も無理すんなよ。厳しそうならさっさと冒険証使うんだぞ」

「…んんっ……そう、するよ……あぁああんっ…」

 そんな会話の後、ジャンさんの気配が遠ざかっていく。
 ……凄いな、ジャンさんは。
 ちょっと彼に対しての認識を改めなければならない。

「よっ、と…」

 私はエレナさんを引っ張り、穴から出した。
 蕩けきった彼女の顔を対面する。

「どうですか、気分は?」

「……ん、んんっ……んふふ、さいっこー♪」

 にっこりと笑顔を浮かべる。
 十二分に楽しんだ模様。

「……酷い人だ貴女は。
 自分を想ってくれている男性の前でそんな痴態を晒すなんて」

「えー、晒させたのはクロダ君でしょー」

「反省もしないのですか。
 これはお仕置きの必要がありますね」

「んふふふ、どんなお仕置きー?」

 からかうように私を見つめる。
 或いは、期待しているのか。
 ……いいだろう、しっかりお仕置きしてやろうではないか。

 私は彼女の頭を掴み、口の中へとイチモツを突き立てた。

「ごぼっ!?」

 エレナさんの口内に私の男根が収まりきるはずがなく、イチモツの先は彼女の喉奥にまで届く。

「んがっ…んぐっ…んおっ…」

 苦悶の表情を浮かべるエレナさんだが、それを気にせず私は彼女の頭を前後に動かしイマラチオさせた。

「んぐぅっ!…んおおっ!…待っんんっ!…うごぉっ!」

 本気で苦しいのだろう、手で私を押しのけようとしてくるが、エレナさんの力では私に抵抗できない。
 私はさらに激しく彼女を動かす。

「ごぼぉっ!…んぐぐっ!…ごほっ!…おぼっ!」

 膣への挿入とはまた違った快感のおかげで、すぐに気分が高まってきた。
 この調子なら、射精まで時間はかからないだろう。

「おごぉっ!…んんんっ!…かはっ!…おおっ!」

 そろそろ出すか。
 まだ物足りない気もするが、これ以上やって昨日のローラさんみたいなことになるとまずい。

「ほら、イきますよエレナさん!
 たっぷり飲んで下さいね!」

 私はエレナさんの喉奥で射精した。
 口を介さず、食道へ直接精液を注ぎ込む。

「んぐぅうううううっ!?」

 たっぷりと射精してから、彼女の口から愚息を抜く。

「げほっげほっ…おぇええ…ごほっごほっ」

 エレナさんはせき込むと同時に、私の精液を吐き出す。
 逆流してしまったのか、彼女の鼻からも精液が垂れていた。

「がはっごほっげほっ……はーっ……はーっ……はーっ…」

 ひとしきりむせた後、肩で息をしだすエレナさん。
 へたり込んでしまって、動こうとしない。
 相当きつかったようだ。

「お仕置きも終わりましたし、少し休憩したら改めてジャンさん達のところへ向かいましょう」

 気を取り直して、この後の事を提案してみる。
 しかし――

「………クロダ、君」

 エレナさんは私をじろっと見て、こう告げてきた。

「……こんなお仕置きじゃ、足りないよぉ……もっと、してぇ?」

 私の下半身へ抱きつき、肉棒にむしゃぶりついてくる。
 ……ううむ、とは言ったものの。

「ジャンさん達をこれ以上待たせるのは流石に不味いのでは?」

「んんー、いつまでもボクが来なかったら、ジャン君達は先に外へ出てるよ。
 逆の立場ならボクもそうするし、今までも何度かそういうことあったから」

 立ち上がり、耳元を舐めるエレナさん。
 確かに、白色区域はすぐに脱出ができるので、仲間とはぐれた場合は一旦外に出てしまうのが定石の一つである。
 特にここのような浅い階層なら、再び来るのにもそう労力はかからないので、なおさらその傾向は強い。

「ま、予めそういう約束してるからね。
 だ・か・ら」

 エレナさんは私の耳に息を吹きかけながら、声をかけてきた。

「もっと、いっぱいしよ♪」

 残念ながら、その誘いを断れるほど強固な精神力を私は持っていなかったのである。


 第六話③へ続く
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