勇者がログインしました ~異世界に転生したら、周りからNPCだと勘違いされてしまうお話~

ぐうたら怪人Z

文字の大きさ
32 / 53
第13話 運営に物申す!

【2】

しおりを挟む
 草木茂る森の中、その少女は駆けていた。

「ハァッ――ハァッ――くそがっ!」

 したくはないが、思わず口汚い愚痴が零れてしまう。だが自分が置かれた立場を考えれば、これ位許されるだろう。お釣りが来るぐらいだ。
 誰だって、自分の命が奪われようとすれば悪態の一つや二つ、つくだろう。しかも少女の場合、偶発的な事故によるものではなく、人の悪意・・によって殺されようとしているのだ。無論、自分に落ち度など何もない。

「へ、平気かい、ミナトちゃん!?」

 すぐ後ろから声がかけられた。中年の男性によるものだ。彼もまたミナトと同じ立場の人間だった。

「おっさんこそ、もうへばってんじゃねぇか! こっちの心配する位なら、自分の心配しろよ!」

「ご、ごめんね」

 申し訳なさそうな声色。走っている最中だというのに律儀に頭を下げてくる。出会って間も無いが、それだけで彼が気の弱い人間であることは十分理解できた。
 この男性が如何なる人物であるか、ミナトは知らない。何せ、この“ゲーム”内で初めて顔を会わせた相手なのだから。

 ――“ゲーム”。
 そう、“ゲーム”だ。
 長ったらしい正式名称があった筈だが、忘れた。覚えたくもない。
 東京の人口を維持するため、定期的に行われる殺人遊戯・・・・。国家維持法なる狂った法律で定められた、糞のような“遊び”。ランダムで――と政府は発表している――選ばれた人達が処理される前に・・・・・・・、才能ある人の命を助ける救済策として位置づけられている。

(これのどこが救済だっ!?)

 しかしてその実態は、参加者へ達成不可能な・・・・・・目標を課し、彼らが藻掻き足掻く姿を見て楽しむという、一部の特権階級向けの娯楽・・である。一応、一般人にも“ゲーム”の内容は公開されているが――そちらの方は、“汚い部分”を可能な限り削ぎ落として編集し、国家のために散った人々をお涙頂戴な形で紹介する『茶番劇』となっている。

(死ね!! 死んじまえ!!)

 この“ゲーム”を定めた政府も。それに便乗し群がってくる蠅共も。

(全員、くたばっちまえ!!)

 怒りで人を殺せるなら、今のミナトは間違いなく殺人者になれる。それ程までに彼女の心はぐつぐつと煮えたぎっていた。

「い、今、どれくらい時間経ったかな……?」

 そんな少女へ、中年男性が恐る恐る話しかけてきた。この男もミナト同様“ゲーム”参加者の一人であり、偶々近くに居たため行動を共にしている。能力値ステータスを見る限り戦力としては期待できない人物だが……それでも、誰かと一緒にいるだけで多少は不安を紛らわせることができた。

「さぁ――2時間くらいは経ってると思うけど」

「じゃ、じゃあ、あと3時間……? こ、これ、いけるんじゃ、ないかな……?」

 走りながら喋っているせいか、たどたどしい口調の男性。だが、その表情にはかすかに希望が見え隠れしている。

(とてもそうは思えないけど)

 声に出して否定するのは憚られたため、胸の中でそう零した。

 今回参加者達へ言い渡された“ゲーム”の目標は、単純明快に“生き残ること・・・・・・”だった。5時間の間、この“フィールド”内で生き抜くことができれば、目標達成……晴れて自由の身となる。
 勿論、そう簡単な話ではない。フィールドには強力な魔物が彷徨しており――

「う、うわって、出たっ!?」

「この――<ピアッシング・ショット>!」

 横合いから突如飛び出てきた猿型の魔物――アームドエイプというモンスターだ――に銃弾を叩きつける。しかし一発で倒せるような相手では無く、

「<ピアッシング・ショット>! <ピアッシング・ショット>! <ピアッシング・ショット>っ!!」

 敵の攻撃をかわしながら、幾度もスキルを連発する。合計4発当てたところで、ようやく魔物は動かなくなった。

「……ふぅ。よし、行くぞ!」

「う、うん」

 男を促し、再び走り始める。
 斯様に唐突に、遭遇エンカウントが発生するのだ。魔物達はプレイヤーを狙って動くよう設定されているらしく、一所に留まっているとひっきりなしに襲撃される。故に、ミナト達は移動し続けている訳だ。襲われなくなることは無いが、頻度は大分マシになる。

(まあでも、コイツらはまだいいんだよ)

 出現する魔物は強力であるものの、ミナトの腕なら十分対処可能だ。彼女ほどのプレイヤースキルを持っていなくとも、レベルが100を超えているプレイヤーであれば勝てない相手ではない。草木などの障害物が多いフィールドなので、隠れてやり過ごすことだって可能だろう。逆に障害物を利用されて不意打ちされることもあるため、当然油断は禁物だが。

(問題は――“ジャッジ”)

 “ゲーム”には、“ジャッジ”と呼ばれる特殊なNPCが配置される。例外なく異常な強さレベルを誇るキャラクターだ。こいつらは、もうどうしようもない。出会ってしまったらおしまいだ。

(ご丁寧に能力値ステータスを明かしてきやがって……!)

 “ジャッジ”の能力値は事前に開示されている。参加者への助言アドバイスという形だったが、とんでもない。

(オレ達を絶望させるためだろうが!!)

 レベルは1000・・・・。現在のDivine Cradleで最高レベルはプレイヤーでもまだ200に達していないにも関わらず、だ。当然、能力値も恐ろしい数値が並んでおり、ミナトと比較して10倍以上・・・・・の差があった。ここまでくると、こちらの攻撃は一切効果が出ないと考えた方がいい。デバフをかけようにも確実に抵抗レジストされる。

(そんなのを、4人も……!)

 今回の“ゲーム”では、“ジャッジ”が4人配備されている。つまり、5時間の間このNPCから逃げ続けなくてはならないのが、この“ゲーム”の趣旨なのだ。
 それがどれ程の困難を伴うのかは、空を見上げれば・・・・・・・分かる。

「あっ!? ま、まただ」

 後ろを走る男が小さく悲鳴を上げた。彼の視線の先、即ち、このフィールドの“空”にはある“文字”が浮かんでいた。


 ――スズフキ・タカシがログアウトしました――


 誰かが一人、<ログアウト>したことを示す言葉。参加者が減る・・と、それを知らせる仕組みなのだ。
 そしてこの“ゲーム”における<ログアウト>とは、そのプレイヤーが死んだ・・・ことを意味する。Divine Cradleにおけるキャラクターの死とは根本的に異なる、正真正銘、人としての死。人生の終わり。
 それが、こんな簡潔な一文で表現されてしまう。


 ――タナカ・シュンサクがログアウトしました――


 告知が連続で行われる。魔物に殺されたのか“ジャッジ”に殺されたのかは分からないが、またしても犠牲者が出てしまった。

「またぁ!? そんなっ、早いよぉっ!?」

 男が嘆く一方で、ミナトにはそんな余裕無い。

(これで――何人殺されたっ!?)

 参加者の人数を正確に把握しては居ないが、50人程度は居た筈だ。果たして、現在どれだけ残っているのか。確認できた限りでは、30回程・・・・<ログアウト>は発生した筈だが――

(参加者が減らば減る程、“ジャッジ”のターゲットも少なくなる……)

 つまり、自分達が狙われやすくなる、ということだ。

「……う、ぐっ」

 より一層、死へのプレッシャーが強まる。気を緩めたら吐いてしまいそうだ。

「だ、大丈夫、かい? 少し、休んだ方が――」

 そんなミナトを見かねてか、男がそんな提案をしてくるも、

「バカか! そんなことしたら見つかっちまうぞ!?」

「で、でも――」

「いいから足止めんなっ!!」

 休めば、魔物が襲ってくる。魔物と戦闘をすれば“ジャッジ”に見つかりやすくなる上、魔物との挟撃の形になれば逃げることはほぼ不可能。移動を続けた方が、僅かではあるものの生存率じゃ高くなる、とミナトは見積もった。

(あと、3時間っ! 絶対逃げ切ってやる! 生きて帰るんだっ!!)

 脳裏に浮かぶは、クランの面々。ハル、サイゴウ、そして――アスヴェル。

(いやなんでこのタイミングでNPCアイツの顔まで浮かぶんだよっ!!)

 慌てて頭を振る。

(追い詰められているせいだ!! なにもかも全部運営が悪い!!)

 そういうことにしておいた。

 ――だがしかし。
 現実とはいつも非情なもの。少女の願いは叶わない。

「……み、ミナトちゃん」

「? おい、足止めるなって言って――」

「あ、あれ」

 震える指で、中年男がある方向を指し示す。そこには、この場にそぐわぬスーツ姿・・・・の男性が一人、恐ろしく無表情な顔で立っていた。ソレが何であるか、一目で理解する。

「……“ジャッジ”」

 とうとう、遭遇してしまった。最悪なことに、向こうもこちらに気付いている。無機質な視線が、ミナトを貫いた。

「おっさん、逃げるぞ……」

 簡単には逃がしてくれないだろうが、やるしかない。戦うなんて論外だ。周囲に魔物は居ないので、逃走に専念することはできる。

「ここでお別れだ。2人で、別々の方向に逃げればどっちかは――」

「――ミナトちゃん」

 台詞は途中で遮られた。こんな時に何を言い出すのかと、訝し気に男性参加者を見ると――

「僕、これでも結婚しててね。妻との間に、娘が一人できたんだ。まあ、大して顔も見れないまま離れ離れになっちゃったんだけど」

 ――どうしたことか。彼は穏やかな・・・・表情をしていた。“ジャッジ”を前にして、これまでの情けなさを微塵も感じさせない。

「生きていれば多分、君くらいの年齢になる」

 その目は、ミナトを暖かく見つめていた。その目は、覚悟の決まった・・・・・・・瞳だった。

「頼む――生き残ってくれ」

 その一言と共に、中年男は“ジャッジ”に向かって走り出した。

「待っ――!?」

 止める暇など無く。男は腰に携えた剣を抜き、果敢に攻撃を仕掛ける。

「<マイティ・バッシュ>ッ!!」

 振り下ろす刃が、“ジャッジ”を捉えた――が。

「っ!!」

 男が絶句する。“ジャッジ”は攻撃を避けなかった。避けられなかったのではなく、避ける必要が無かった。
 剣は相手の肩口に当たり、そのまま止まっている・・・・・・。肌を切るどころか、スーツの生地をほつれされることすらできていない。渾身の力を込めてもそこから微動だに動かない。“ジャッジ”の表情は変わらず、無論、ダメージも皆無だ。

「こ、この――っ」

 スキルを連続で行使し、2度、3度と刃を振るうも全て無駄。頭を狙おうと足を狙おうと、何の痛痒も与えられない。この間、“ジャッジ”は棒立ちしているだけ。男を脅威として認識していない。

「う、く、この、この――!!」

 それでもめげず再度一撃を繰り出そうとした時、“ジャッジ”が動いた。無造作に男の腕を掴むと――

「ぎゃぁあああああああああああっ!!!?」

 ――絶叫が轟く。腕がもぎ取られた・・・・・・。人の身体を、玩具のように壊したのだ。
 鮮血が噴き出る。腕を無くした男性はその場に倒れ込み、痛みに転げまわった。当然だ、この“ゲーム”での痛覚は現実と同じ・・・・・に設定されているのだから。辺りの地面はみるみると血に染まっていく。

「おっさん――!!」

「来るなぁっ!!! 逃げろぉっ!!!」

 無駄だと理解した上で、それでも助けに駆けつけようとしたミナトを、男の絶叫が押し留めた。激痛に襲われているというのに、それでも彼はミナトを気遣っている。

「そんな――」

 そこでハタと、ミナトは気付く。自分は、あの男の名前すら知らない。聞きそびれてしまった。
 名前すら知らない人が、自分のために命を懸けている。その事実にミナトの精神は大きく揺さぶられた。

 しかし称賛されてしかるべき男の行動も、“ジャッジ”相手には何の意味も無く。

「――――」

 奴は無言のまま男性の首を掴み、そのまま吊り上る。

「あ、が、ぐぇえええええ――」

 苦悶の声。ギリギリと首を絞められる。
 “ジャッジ”の筋力Strがあれば一瞬で男の息の根を止める事もできる筈なのに、そうしない。

(い、いたぶってんのか、あの野郎!?)

 ただ殺すだけではつまらない・・・・・というのか。ただ命を散らすだけでは足りない・・・・というのか。
 どこまで――どこまで、自分達は軽んじられるのか!!

「<ピアッシング・ショット>ッ!!」

 感情に任せて銃弾を撃ち込む。だが装甲無視効果を持つ筈の弾が当たっても、“ジャッジ”には何の変化も生じなかった。ミナトの方を振り向きすらしない。まずは男性・・・・・、ということなのか。どうしようもない無力感が、ミナトに降りかかる。意図せず、涙が目から溢れた。

「アスヴェルぅっ!!」

 堪らず、少女は叫ぶ。

「オマエ、勇者だろうっ!? 勇者だったら、早く助けに来いよぉっ!! あの人を、助けてよぉっ!!」

 意味がないことは分かっている。しかし叫ばずにはいらなかった。いや、叫ぶことしか、もうミナトにはできなかったのだ。
 その嘆きはただただ虚しく響き――


極大雷呪文フォルトニトゥル


 ――雷が一条、飛来した。

「え?」

 思わず零れる声。
 雷は過たず“ジャッジ”に直撃し、その身体を弾き飛ばした・・・・・・。それまで何をしても無駄だった怪物が、大地に倒れ込む。

「げほっ、げほっ、な、何が――!?」

 衝撃で手が離れ、中年男性も解放される。だがそちらを気遣うのを後回しに、ミナトはその“魔法”を唱えた相手を凝視していた。


「――待たせたな」


 腹立たしい程にふてぶてしい声。
 どうしようもなく懐かしい顔。

 空には、“彼”の出現に対応し、ある一文が表示されていた。



 ――勇者がログインしました――


しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

処理中です...