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第2章
美凪side ② 前編
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美凪side ② 前編
夜。隣人さんに、おやすみなさい。と挨拶をした私は、間借りしてる彼の部屋へと入りました。
私の手には、彼から貰った『アクセサリーの箱』が握られています。
それを机の上に置いて、包装のリボンを解きます。
小さな箱の蓋を開けると、緑色の綺麗な宝石をあしらったネックレスです。
この宝石には見覚えがあります。
そう……確か……
「私の誕生石……『ペリドット』だったと思います」
……あ、あの人は……もぅ!!
ね、狙ってやってるに決まってます!!
初めてのプレゼントに、誕生石をあしらったアクセサリーを渡してくるとか、とんでもない人です!!
どれだけこっちの好感度を上げてくれば気が済むのでしょうかね!!
私はそのネックレスをつけて、鏡の前に立ってみました。
「……綺麗です。今日買った洋服と合わせたらもっと映えると思いますね」
私はそのネックレスを大切に外したあと、机の上に置きました。
目覚ましは八時にセットしておきました。
流石に四日連続で彼の布団にお邪魔するのはアレかなと思いましたので。
私はベッドの中に入り、布団を被ります。
「……あぁ。もう隣人さんの匂いが無くなってきました」
少しどころか、とても残念な気分ですか仕方ありません。
我慢も必要ですからね。
私は枕元のリモコンを操作して部屋の明かりを落としました。
真っ暗で寝る私ですが、彼に倣ってオレンジに変えました。
ふふふ。隣人さんの色に染ってますね。
「……おやすみなさい。凛太郎さん」
私はそう呟いて、意識を夢の中へと移しました。
~土曜日・美凪視点~
早朝。私は薄らと意識を取り戻していきました。
隣人さんの布団に潜り込んだ深夜。彼の身体を抱きしめながら幸せな気持ちで目を覚まします。
チラリと彼を見ると、これほどの美少女が抱きついてるというのに、なにか別のことを考えているような顔をしてました。
もぅ……こんなにアプローチをかけてるのに、全く気が付いてないんですかね!!
私は思わず、
「……すぅ……すぅ……隣人さん……のバカ……」
寝言を装って彼に不満をぶつけました。
「……どんな夢見てんだよ」
彼は少しだけ苦笑いをしながら、私の頭を撫でてくれました。
ふふふ……幸せです。
そうしていると、目が覚めたはずなのに、また眠くなってきました。
私がその甘い睡魔の誘いに負けて意識が朦朧としている時に、彼が私に何かを言ってるような気がしました。
……優花。と呼んでくれたような気がしました。
そして、頬に彼の唇が触れたような気もしました。
ふふふ。なんて幸せな夢ですかね……
私はそんなことを思いながら、二度寝をしました。
「おい。そろそろ起きろよ、美凪」
彼が私を呼ぶ声が頭に響きます。
優しく身体を揺すられ、私の意識が覚醒していきます。
「……んぅ……隣人さん」
私は薄らと目を開けて、彼の顔を見つめます。
ふふふ。優しい表情をしてます……
「……おはよう……ございます」
「あぁ、おはよう。こうして俺の寝ているところに来たのは確信犯だな?」
少しだけ目付きを鋭くしながらからは聞いてきました。
やはり、わかってくれてましたかね?
「……ふふふ。そうですよ?」
「なんで……こんなことをしたんだよ?」
戸惑っていますね。そんな貴方に教えてあげますよ?
「恋か感謝かわからない。と、私は言いましたよね?」
「……あぁ」
「こうして添い寝をすれば、わかるかなと思いました」
「…………それは」
私はそう言うと、彼のベッドから身体を外に移します。
そして、彼に『宣戦布告』をしました。
「これからはこうして隣人さんに『恋か感謝か判断するための行動』が増えますから、覚悟してくださいね?」
私はそう言って隣人さんの唇に人差し指を押し当てました。
貴方を絶対に、私にメロメロにしてやりますからね?
「…………お手柔らかに、頼むわ」
「あはは。善処します」
少しだけ困ったような表情の彼に、私は少しだけ可愛さを感じながらそう答えました。
私は彼より先に部屋を出て、洗面所で顔を洗います。
そして、居間へと向かい棚からコップを二つ取り出して、冷蔵庫で冷やしてある牛乳を注いでテーブルの上に置きました。
飲み物の用意が出来たところで、隣人さんが居間へとやって来ました。
「ありがとう、美凪」
彼はそう言ってお礼をしてくれました。
「いえいえー。では改めて。おはようございます、隣人さん」
「おはよう、美凪」
私の朝の挨拶に返事をくれた隣人さん。
彼は私に言葉を続けました。
「今日と明日。二連休になるけど、何かしたい事とかあるか?」
「おや、隣人さん。これはデートの誘いですか?」
私は彼をからかうようにそう聞きました。
すると、隣人さんは建前のような理由を言ってきました。
「そうだな。お前の言う『恋か感謝を判断する行動』の一つとしては最適だろ?」
「ふふーん?この超絶美少女で下界に降り立った天使である美凪優花ちゃんとデートがしたいんです。と言えば良いのに。照れてるんですか?」
彼の慌てふためく姿が見れるかも知れません。
そんな思いを抱きながらそう言うと、
「美凪」
「な、なんですか?」
彼はそう言うと、真剣な表情で私を見ます。
「俺とデートをしないか?」
「は、はい……よろしくお願いします……」
か、かっこいい。そんな単刀直入に誘われたら断れません。
私は彼に了承を示しました。
そ、その時でした!!
り、隣人さんが私のその姿を見てニヤリと笑いました!!
「おや?超絶美少女で下界に降り立った天使の美凪優花さん?ただの人間にデートに誘われて照れてるんですか?」
あ、頭を撫でながらそんなことを言う隣人さん。
私はその手を払い除けて抗議をしました。
「……む、むーーーー!!!!隣人さん!!からかいましたね!!ゆ、許さないですぅ!!!!」
「あはは!!何だよ、俺はお前をデートに誘っただけだぞ?」
「意地悪!!隣人さんは意地悪です!!」
「まぁ、からかったのは悪かったよ。でも、デートに誘ったのは本気だ」
「……え?」
で、デートに誘ったのは……本気ですか?
「俺だってお前に大きな好意を持ってるのは事実だ。せっかくの二連休なんだし、一緒に楽しく過ごそうぜ!!」
そ、そうです!!今日から土日で二連休です!!
彼とずっと一緒に居られる夢のような時間です!!
「は、はい!!」
私はこれからのことを考えて、ワクワクしながらそう答えました。
夜。隣人さんに、おやすみなさい。と挨拶をした私は、間借りしてる彼の部屋へと入りました。
私の手には、彼から貰った『アクセサリーの箱』が握られています。
それを机の上に置いて、包装のリボンを解きます。
小さな箱の蓋を開けると、緑色の綺麗な宝石をあしらったネックレスです。
この宝石には見覚えがあります。
そう……確か……
「私の誕生石……『ペリドット』だったと思います」
……あ、あの人は……もぅ!!
ね、狙ってやってるに決まってます!!
初めてのプレゼントに、誕生石をあしらったアクセサリーを渡してくるとか、とんでもない人です!!
どれだけこっちの好感度を上げてくれば気が済むのでしょうかね!!
私はそのネックレスをつけて、鏡の前に立ってみました。
「……綺麗です。今日買った洋服と合わせたらもっと映えると思いますね」
私はそのネックレスを大切に外したあと、机の上に置きました。
目覚ましは八時にセットしておきました。
流石に四日連続で彼の布団にお邪魔するのはアレかなと思いましたので。
私はベッドの中に入り、布団を被ります。
「……あぁ。もう隣人さんの匂いが無くなってきました」
少しどころか、とても残念な気分ですか仕方ありません。
我慢も必要ですからね。
私は枕元のリモコンを操作して部屋の明かりを落としました。
真っ暗で寝る私ですが、彼に倣ってオレンジに変えました。
ふふふ。隣人さんの色に染ってますね。
「……おやすみなさい。凛太郎さん」
私はそう呟いて、意識を夢の中へと移しました。
~土曜日・美凪視点~
早朝。私は薄らと意識を取り戻していきました。
隣人さんの布団に潜り込んだ深夜。彼の身体を抱きしめながら幸せな気持ちで目を覚まします。
チラリと彼を見ると、これほどの美少女が抱きついてるというのに、なにか別のことを考えているような顔をしてました。
もぅ……こんなにアプローチをかけてるのに、全く気が付いてないんですかね!!
私は思わず、
「……すぅ……すぅ……隣人さん……のバカ……」
寝言を装って彼に不満をぶつけました。
「……どんな夢見てんだよ」
彼は少しだけ苦笑いをしながら、私の頭を撫でてくれました。
ふふふ……幸せです。
そうしていると、目が覚めたはずなのに、また眠くなってきました。
私がその甘い睡魔の誘いに負けて意識が朦朧としている時に、彼が私に何かを言ってるような気がしました。
……優花。と呼んでくれたような気がしました。
そして、頬に彼の唇が触れたような気もしました。
ふふふ。なんて幸せな夢ですかね……
私はそんなことを思いながら、二度寝をしました。
「おい。そろそろ起きろよ、美凪」
彼が私を呼ぶ声が頭に響きます。
優しく身体を揺すられ、私の意識が覚醒していきます。
「……んぅ……隣人さん」
私は薄らと目を開けて、彼の顔を見つめます。
ふふふ。優しい表情をしてます……
「……おはよう……ございます」
「あぁ、おはよう。こうして俺の寝ているところに来たのは確信犯だな?」
少しだけ目付きを鋭くしながらからは聞いてきました。
やはり、わかってくれてましたかね?
「……ふふふ。そうですよ?」
「なんで……こんなことをしたんだよ?」
戸惑っていますね。そんな貴方に教えてあげますよ?
「恋か感謝かわからない。と、私は言いましたよね?」
「……あぁ」
「こうして添い寝をすれば、わかるかなと思いました」
「…………それは」
私はそう言うと、彼のベッドから身体を外に移します。
そして、彼に『宣戦布告』をしました。
「これからはこうして隣人さんに『恋か感謝か判断するための行動』が増えますから、覚悟してくださいね?」
私はそう言って隣人さんの唇に人差し指を押し当てました。
貴方を絶対に、私にメロメロにしてやりますからね?
「…………お手柔らかに、頼むわ」
「あはは。善処します」
少しだけ困ったような表情の彼に、私は少しだけ可愛さを感じながらそう答えました。
私は彼より先に部屋を出て、洗面所で顔を洗います。
そして、居間へと向かい棚からコップを二つ取り出して、冷蔵庫で冷やしてある牛乳を注いでテーブルの上に置きました。
飲み物の用意が出来たところで、隣人さんが居間へとやって来ました。
「ありがとう、美凪」
彼はそう言ってお礼をしてくれました。
「いえいえー。では改めて。おはようございます、隣人さん」
「おはよう、美凪」
私の朝の挨拶に返事をくれた隣人さん。
彼は私に言葉を続けました。
「今日と明日。二連休になるけど、何かしたい事とかあるか?」
「おや、隣人さん。これはデートの誘いですか?」
私は彼をからかうようにそう聞きました。
すると、隣人さんは建前のような理由を言ってきました。
「そうだな。お前の言う『恋か感謝を判断する行動』の一つとしては最適だろ?」
「ふふーん?この超絶美少女で下界に降り立った天使である美凪優花ちゃんとデートがしたいんです。と言えば良いのに。照れてるんですか?」
彼の慌てふためく姿が見れるかも知れません。
そんな思いを抱きながらそう言うと、
「美凪」
「な、なんですか?」
彼はそう言うと、真剣な表情で私を見ます。
「俺とデートをしないか?」
「は、はい……よろしくお願いします……」
か、かっこいい。そんな単刀直入に誘われたら断れません。
私は彼に了承を示しました。
そ、その時でした!!
り、隣人さんが私のその姿を見てニヤリと笑いました!!
「おや?超絶美少女で下界に降り立った天使の美凪優花さん?ただの人間にデートに誘われて照れてるんですか?」
あ、頭を撫でながらそんなことを言う隣人さん。
私はその手を払い除けて抗議をしました。
「……む、むーーーー!!!!隣人さん!!からかいましたね!!ゆ、許さないですぅ!!!!」
「あはは!!何だよ、俺はお前をデートに誘っただけだぞ?」
「意地悪!!隣人さんは意地悪です!!」
「まぁ、からかったのは悪かったよ。でも、デートに誘ったのは本気だ」
「……え?」
で、デートに誘ったのは……本気ですか?
「俺だってお前に大きな好意を持ってるのは事実だ。せっかくの二連休なんだし、一緒に楽しく過ごそうぜ!!」
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