253 / 292
第2章
第十話 ~狂乱の体育祭~ ③
しおりを挟む
第十話 ③
「おはよう、桐崎くん」
「おはよう、星くん。ごめんな遅刻しちまったよ」
グラウンドに出ると、既に実行委員の星くんが確認業務を行っていた。
「あはは。生徒会の仕事もあるんだから、このくらいの遅刻なんて誤差みたいなものだよ。気にしないで構わないよ」
笑顔でそう言ってくれる星くん。
ごめん……遅れた本当の理由は、朱里とイチャイチャしてたからなんだ……
とは言えない。
実行委員の朱里は廊下で俺とキスをしたあと、
『私は機材の確認に行ってくるね。悠斗はグラウンドの確認だよね。じゃあまた後でね!!』
と笑顔で去って行った。
『あーあーテステス。マイクのテスト中ー。生徒会副会長の桐崎悠斗くんは彼女とイチャイチャしていたので遅刻ですかー』
と怜音先輩の声が響く。
「…………はぁ」
テキトーなことを言わないでくれ!!とはなんとも言いづらいことを言われている……
「あはは……君も大変だね……」
「あの人の愛情表現は独特過ぎるんだよ……」
俺は放送をしているテントへと歩いて行く。
『おや!!生徒会副会長の桐崎悠斗くんがこちらに向かってきているぞ!!何か遅刻に対してのコメントがもらえるのかな!!??』
「おはようございます。怜音先輩」
俺が朝の挨拶をすると、怜音先輩はニヤリと笑って俺にマイクを渡してきた。
「さぁ、悠斗くん。マイクのテストをよろしく頼むよ」
「わかりました。遅刻の言い訳をさせてもらいますよ」
なんて言って俺はマイクを受け取った。
そして、
『皆さんおはようございます、生徒会副会長の桐崎悠斗です。マイクのテストを兼ねて、遅刻の言い訳をさせてもらいます!!皆さんすみません!!朱里と廊下でイチャイチャしてたら遅刻しました!!』
あはははははは!!!!!!
グラウンドにいる全ての生徒が笑っていた。
後ろにいる怜音先輩も爆笑している。
『ここから先は遅れを取り戻すために頑張りますのでよろしくお願いします!!』
俺はそう言うと、マイクを怜音先輩に返した。
「マイクは大丈夫そうですね」
「あはは。そうだね。まったく、やはり君は面白い男だね」
怜音先輩はそう言うと、俺の耳元で囁いた。
『彼女に噛まれた舌はまだ痛むだろ?』
「……っ!!」
まさか、本当に見られていたっ!!??
驚愕の表情を浮かべる俺に、怜音先輩がニタリと笑った。
「なに、写真になんか残してないさ。私の心のバインダーに収めてあるだけだよ」
「……永久保存版じゃないですか」
その言葉に、怜音先輩は笑った。
「あはは。そうだね。さて、悠斗くん。私がこのカードを使って君に何を言うと思う?」
「…………俺はあなたからデートに誘われるなんて思ってませんよ?」
「ふふふ。いや、君の予想は裏切らせてもらうよ?」
その言葉に俺は驚いた。
「え?どういう意味ですか……」
「君と空のプライベートの対談。と言うのを新聞部として収録したい。三人でデートをしないか?」
「……それってデートなんですか?」
「ふふふ。親しい人同士が時間を決めて合うことをデートと言うんだよ?」
「……デートの定義を聞いてる訳じゃないんですけどね」
俺はそう言ったあと、一つため息をついた。
「良いですよ。そのくらいなら。生徒会として新聞部にお付き合いします」
「ありがとう悠斗くん。ちなみにわかってると思うけど、私服で来てもらうからね?空と二人で学校とは関係ない会話をして、仲が良い事を示してもらいたい」
「なんでですか?」
「君と空が少しギクシャクしてる。と生徒たちの間で囁かれているから。と言うのもあるね」
「……あぁそうですか」
「まぁ『事実』は違うとは思うけどね。周りはそう思ってる。という話さ」
怜音先輩はそこまで言うと、手をパタパタと振った。
「さて、この話はここまでにしようか。そろそろ真面目に働かないと『彼女』に怒られそうだしね」
彼女?
……あぁ空さん辺りかな?
「あはは……怜音先輩から真面目なんて言葉が出るとは驚きです」
「あはは。言うじゃないか、悠斗くん。まぁいいや。デートの時間については体育祭が終わったら話をしようか」
「はい。それでお願いします」
俺はそう言うと、テントから出てグラウンドの方へと歩いて行った。
よし。白線の確認と、来訪者ゾーンのテープを確認を……
「ねぇ、悠斗?」
「……え!?あ、朱里……どうしたの」
グラウンドをテクテク歩いていると、朱里がいつの間にか後ろに居た。
「デートって言葉が聞こえたけどどういうこと?」
ニヤリと嗤う朱里。
……あぁ『彼女』というのは俺の『交際相手の朱里』と言う意味の彼女……
「いや……その……別に深い意味では無いんだけど」
「怜音先輩には手を出さないと思ってたんだけどなぁ」
そう言った朱里は俺の耳元で囁く。
『今から体育館裏に来てよ。そこなら誰も居ないから』
そう朱里は俺から離れると、体育館の方へと歩いて行った。
「……行かないわけにはいかないよな」
俺はひっそりと体育館の裏へと向かった。
そこでは、朱里から……まぁ……おしおきをされました。
「おはよう、桐崎くん」
「おはよう、星くん。ごめんな遅刻しちまったよ」
グラウンドに出ると、既に実行委員の星くんが確認業務を行っていた。
「あはは。生徒会の仕事もあるんだから、このくらいの遅刻なんて誤差みたいなものだよ。気にしないで構わないよ」
笑顔でそう言ってくれる星くん。
ごめん……遅れた本当の理由は、朱里とイチャイチャしてたからなんだ……
とは言えない。
実行委員の朱里は廊下で俺とキスをしたあと、
『私は機材の確認に行ってくるね。悠斗はグラウンドの確認だよね。じゃあまた後でね!!』
と笑顔で去って行った。
『あーあーテステス。マイクのテスト中ー。生徒会副会長の桐崎悠斗くんは彼女とイチャイチャしていたので遅刻ですかー』
と怜音先輩の声が響く。
「…………はぁ」
テキトーなことを言わないでくれ!!とはなんとも言いづらいことを言われている……
「あはは……君も大変だね……」
「あの人の愛情表現は独特過ぎるんだよ……」
俺は放送をしているテントへと歩いて行く。
『おや!!生徒会副会長の桐崎悠斗くんがこちらに向かってきているぞ!!何か遅刻に対してのコメントがもらえるのかな!!??』
「おはようございます。怜音先輩」
俺が朝の挨拶をすると、怜音先輩はニヤリと笑って俺にマイクを渡してきた。
「さぁ、悠斗くん。マイクのテストをよろしく頼むよ」
「わかりました。遅刻の言い訳をさせてもらいますよ」
なんて言って俺はマイクを受け取った。
そして、
『皆さんおはようございます、生徒会副会長の桐崎悠斗です。マイクのテストを兼ねて、遅刻の言い訳をさせてもらいます!!皆さんすみません!!朱里と廊下でイチャイチャしてたら遅刻しました!!』
あはははははは!!!!!!
グラウンドにいる全ての生徒が笑っていた。
後ろにいる怜音先輩も爆笑している。
『ここから先は遅れを取り戻すために頑張りますのでよろしくお願いします!!』
俺はそう言うと、マイクを怜音先輩に返した。
「マイクは大丈夫そうですね」
「あはは。そうだね。まったく、やはり君は面白い男だね」
怜音先輩はそう言うと、俺の耳元で囁いた。
『彼女に噛まれた舌はまだ痛むだろ?』
「……っ!!」
まさか、本当に見られていたっ!!??
驚愕の表情を浮かべる俺に、怜音先輩がニタリと笑った。
「なに、写真になんか残してないさ。私の心のバインダーに収めてあるだけだよ」
「……永久保存版じゃないですか」
その言葉に、怜音先輩は笑った。
「あはは。そうだね。さて、悠斗くん。私がこのカードを使って君に何を言うと思う?」
「…………俺はあなたからデートに誘われるなんて思ってませんよ?」
「ふふふ。いや、君の予想は裏切らせてもらうよ?」
その言葉に俺は驚いた。
「え?どういう意味ですか……」
「君と空のプライベートの対談。と言うのを新聞部として収録したい。三人でデートをしないか?」
「……それってデートなんですか?」
「ふふふ。親しい人同士が時間を決めて合うことをデートと言うんだよ?」
「……デートの定義を聞いてる訳じゃないんですけどね」
俺はそう言ったあと、一つため息をついた。
「良いですよ。そのくらいなら。生徒会として新聞部にお付き合いします」
「ありがとう悠斗くん。ちなみにわかってると思うけど、私服で来てもらうからね?空と二人で学校とは関係ない会話をして、仲が良い事を示してもらいたい」
「なんでですか?」
「君と空が少しギクシャクしてる。と生徒たちの間で囁かれているから。と言うのもあるね」
「……あぁそうですか」
「まぁ『事実』は違うとは思うけどね。周りはそう思ってる。という話さ」
怜音先輩はそこまで言うと、手をパタパタと振った。
「さて、この話はここまでにしようか。そろそろ真面目に働かないと『彼女』に怒られそうだしね」
彼女?
……あぁ空さん辺りかな?
「あはは……怜音先輩から真面目なんて言葉が出るとは驚きです」
「あはは。言うじゃないか、悠斗くん。まぁいいや。デートの時間については体育祭が終わったら話をしようか」
「はい。それでお願いします」
俺はそう言うと、テントから出てグラウンドの方へと歩いて行った。
よし。白線の確認と、来訪者ゾーンのテープを確認を……
「ねぇ、悠斗?」
「……え!?あ、朱里……どうしたの」
グラウンドをテクテク歩いていると、朱里がいつの間にか後ろに居た。
「デートって言葉が聞こえたけどどういうこと?」
ニヤリと嗤う朱里。
……あぁ『彼女』というのは俺の『交際相手の朱里』と言う意味の彼女……
「いや……その……別に深い意味では無いんだけど」
「怜音先輩には手を出さないと思ってたんだけどなぁ」
そう言った朱里は俺の耳元で囁く。
『今から体育館裏に来てよ。そこなら誰も居ないから』
そう朱里は俺から離れると、体育館の方へと歩いて行った。
「……行かないわけにはいかないよな」
俺はひっそりと体育館の裏へと向かった。
そこでは、朱里から……まぁ……おしおきをされました。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる