完結)マサシのチョコレート

岩兎希 光 イワトキ ヒカル

文字の大きさ
22 / 25
狂チョコ病

社則

しおりを挟む
原駄目愚美は、仕方なく家に帰り、マサシは仕込んでおいたチョコレートをショーケースに並べた。明志もあけみに色々教わりながら一緒になって手伝う。すると、早くも?お客さんがお店に入ってきた。明志は何をどうしたらいいのかわからずに、あけみに話かけた。
「あの…僕はどうしたらいいですか?」
「本当ならお客さんが、どんなチョコレートが食べたいのか聞いて、リクエストに応えられるようなチョコレートを選んであげるんだけど、初めのうちはお客さんに言われたチョコレートをトレーに乗せて、私にわた…こっちまで持ってきて。」
すると、さっそく明志はお客さんに声をかけられた。そして言われたようにトレーに乗せて、あけみに渡す。
「こちらお願いします…神崎さん、さっきなんでわざわざ言い直したんですか?」
「それはね、この店ではやったらいけない5つの決まり事があるのよ。…こちら4品でよろしいですか?また当店では日本では珍しいカカオを使ったごっつ美味しい健康でダイエットにも最適な料理もあちらのレストランでお召し上がることが出来ますがいかがですか?」
あけみはお客さんが会計に来たので、明志の質問を一先ず置いて、カカオ料理を勧めた。
「へぇ、そんな料理があるの?じゃあ、軽く食べて行こうかしら?」
「では、こちらの商品はお帰りのさいまとめてのお会計になりますので、どうぞあちらでおくつろぎくださいませ。」
あけみがそう言って、お客さんを座席へと案内すると、お客さんは案内されるまま、レストランの方へと足を運んだ。
「では、ご注文が決まりましたらこちらのインターホンでお知らせくださいませ。」
あけみはそう言ってまたレジに戻った。
そして、明志に色々と説明をする。
「こんな感じで、あとは、ここのランプが光ったらそのテーブルに行って注文を聞いてきてちょうだいね。すると、調度ブザが鳴って、ランプが点灯した。
明志は言われるままにお盆にお水を乗せて、テーブルまで運び、
「お待たせしました。こちらお冷になります。ご注文どうぞ。」
と言った。
「じゃあこれ、T定食でお願いするわ。」
明志は少し緊張しながら、注文を聞き終えて、またあけみのところへ戻っていった。
「じゃあ伝票をここに挟んで、このTのボタンを押せば厨房にいるマサシが作ってくれるわ。
じゃあ、今から大まかなお店のことを言うね。一応、お店の看板にはチョコレートとカカオ料理の美味しいお店、マサシのチョコレートって出ているの。ここがレストランもしていることも書いてるし、お客さんはそれを知ってて入ってくるんだけど、カカオ料理って聞いてもいまいちピンとこないから、すごく美味しいってことをレジで一言添えるのよ。
また、これも壁に紙を貼って書いているんだけど、チョコレートだけ買うお客さんもいるでしょ?でもチョコレートを買っただけで、レストランでくつろげるなんてしらないお客さんもいるから、教えてあげてほしいのよ。
レストランでは軽いおつまみや飲み物も安く置いてあるから意外と知っている人は愛用してくれているわ。
それから、お水はお客さんが注文するまで出さないこと、やっぱり、帰ろうかなって思ってもお水出されると帰りづらいことってあるでしょ?だから注文を聞いてからね。それと、さっき途中になってしまったんだけど、なんで言い直したかだったわね。それはね!駄洒落になってしまいそうだったからよ!」
「だ、駄洒落が駄目なんですか!?」
「そう、駄洒落を言うと、なんとなく空気がしらけるじゃない。だから、駄洒落を言わないのは、この店の5つの決まりごとの一つなのよ!」
「他の4つってなんなんですか!?」
「2つ目はみんなに内緒で恋愛すること!これは以前恋愛関係のごたごたで会社を辞めた人がいるのよ。」
あけみがそういうと、どこからかグサッ!と音が聞こえてきた。
「な。なんなんですか今の音!?」
「な、なんでもないわよ!ち、ちなみに私じゃないからね!私はごたごたしてないんだから!」
あけみは言い訳をするようにそう言うと、続けて明志に禁止事項を話す。
「三つ目は人に殺されたら駄目なのよ!」
「じゃあ、殺すのはいいんですか!?」
「それは人として当然してはいけないことよ!この店では殺されてもいけないのよ。もしこれを違反した場合は…。」
あけみはググッと顔を近寄せて人差し指を立てて駄目よのポーズをすると、その勢いに押されて、明志は生唾を飲んだ。そして、
「…場合は、どうなるんですか?」
「お香典が出ないのよ!四つ目は~!」
「ちょっと待ってください!なんでお香典がもらえないんですか!?」
けれど、あけみは答えてくれない。
「…4つ目はチョコレートを食べ過ぎて太ること!これはチョコレートを独り占めにしているってことでチョコレートにも他の人にも失礼だからってことよ!」
「さ、最後は?」
「喫煙よ!明志君は煙草吸うの?」
「え?まぁ、一応…。」
「駄目よ煙草は!マサシに見つかったらチョコレートの材料にされちゃうよ!」
「こ、怖いです!」
「ここだけに話、マサシのかかとには触覚みたいなのが付いていて、そこからなんでもチョコに変えてしまうビームが出るのよ!」
あけみがそういうと、突然厨房からマサシの声が聞こえて来た!
「チョコになっちゃえ!!!!」
明志は呆れ果てて、こんな人達に仕事を教わっていたら、二つの意味で、いつか変態にされてしまうと思った。
…もっとしっかりしなくては!明志は自分に言い聞かせた…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー

小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。 でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。 もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……? 表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。 全年齢作品です。 ベリーズカフェ公開日 2022/09/21 アルファポリス公開日 2025/06/19 作品の無断転載はご遠慮ください。

俺の可愛い幼馴染

SHIN
恋愛
俺に微笑みかける少女の後ろで、泣きそうな顔でこちらを見ているのは、可愛い可愛い幼馴染。 ある日二人だけの秘密の場所で彼女に告げられたのは……。 連載の気分転換に執筆しているので鈍いです。おおらかな気分で読んでくれると嬉しいです。 感想もご自由にどうぞ。 ただし、作者は木綿豆腐メンタルです。

【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った

五色ひわ
恋愛
 辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。 ※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話

【完結】小さなマリーは僕の物

miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。 彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。 しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。 ※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)

幼馴染を溺愛する旦那様の前からは、もう消えてあげることにします

睡蓮
恋愛
「旦那様、もう幼馴染だけを愛されればいいじゃありませんか。私はいらない存在らしいので、静かにいなくなってあげます」

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

処理中です...