【エルド学園】俺はこの『親友』が、ただの学生だと思っていた

西園 斎

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第二章 親友を追い求める覚悟

【ルベド王統における血統魔法史と本王国との関係性】*読み飛ばし可

【ルベド王統における血統魔法史と本王国との関係性】
 ――執筆者:ノア・エルド・フォルティス


一、ルベド王統の成立と位置付け

 ルベド王統は、古代より大陸中央部に存在した血統魔法保持集団を起源とする王統である。その成立は国家というよりも「血を継ぐ役割」に重きが置かれており、土地・軍・民を拡張する意思をほとんど持たなかった点が、他王国と大きく異なる。
 現在のルベドは、国家としては小規模でありながら、血統そのものが持つ象徴性と危険性ゆえに、常に周辺諸国から警戒と監視の対象となってきた。特筆すべきは、ルベド王統が自らを「兵器」として扱われることを一貫して拒否してきた歴史である。


二、血統魔法の性質

 ルベド王統が有する血統魔法は、以下の特徴を持つ。

 ・発現条件が極めて限定的
 ・使用者の生命・精神に多大な負荷を与える
 ・代替不能で、他者が模倣・複製できない

 このため、集団運用や量産が不可能であり、一般的な意味での「軍事兵器」としての運用には適さない。ただし、個体としての影響力は国家規模に匹敵する可能性があるとされ、それゆえに各国は「制御不能の存在」として恐れてきた。
 ※本報告書では、具体的な魔法体系・発動原理には言及しない。


三、ルベド王統と中立共同体の関係

 ルベド王統は歴史的に、単独での存続を避け、常に「中立共同体」という形で周辺国家と関係を築いてきた。この共同体の本質は、以下の三つの相互不干渉契約にある。

 ・ルベドを軍事利用しない
 ・ルベドは政治的発言力を持たない
 ・代わりに、王統の安全と継承を保障する

 エルド王国は、この中立共同体の理念を最も厳格に遵守してきた国家の一つであり、少なくとも近代史において、ルベド王統を兵器として利用しようとした記録は確認されていない。


四、列強諸国がルベド王統を脅威とみなす理由

 ルベド王統が危険視される理由は、「実際に兵器として使われてきたから」ではない。"使える可能性が否定されていないから"である。
 特に大国にとって、管理下に置けない力、国家の枠に収まらない影響力、王統という血縁構造は、いずれも極めて不安定な要素となる。そのため、ルベド王統を「排除する」か「完全に管理下に置く」か、という二択が常に議論されてきた。


五、結語

 ルベド王統は、兵器ではなく、兵器になり得ると恐れられてきた"象徴"である。そして象徴とは、扱い方を誤れば、それ自体が戦争の理由となる。

 以上を踏まえ、本王国が今後も中立共同体の理念を維持するのであれば、「利用しないこと」以上に、「疑われないこと」が重要となるだろう。








『親愛なるレオンへ』
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