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第三章 学園生活の始まり
45 再びのあいつ
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門番の騎士に見送られながら僕らは教室に向かう。
始業時間に、余裕はあるけども少し急ぎ足。
学校の敷地は広い。
幾人かの警護の騎士が歩いている。
学園ってこんなに騎士が多いのかと、ジークハルトを見ると、苦笑された。
「学園の警護が増えてるんだよ。」
マールとノルンも頷く。
トリスティは、やれやれと肩をすくめた。
「自覚してね。ラスティ様。王妃様なんだから。」
あ~僕の所為ですか。
閉じこもっていたこともあるけど、王子の時はもう少し気楽だったかなと思う。
本館とは少し離れている別館に僕たちは移動した。
別館の前にも警護の騎士が立っている。
ジークハルトは、簡単に挨拶している。
本館もだけど、別館は四階建て。
僕とマールの教室は二階の教室。
一階は、移動教室や職員室。
ジークハルトとトリスティ、ノルンの教室は三階。
学校は6年間で2年ずつで階が上がる。
学級は各学年5つ。
特別学級が一クラス、進学級がニクラス、就職級がニクラス。
本館は、進学級と就職級がある。
僕らは、特別学級。
特別学級は、毎日来れない僕のような立場の貴族が主。
その貴族の使用人も特別クラスになる。
進級と就職は、個人の目的と学力によってクラスが違うので、貴族とへ平民が混ざってる。
特別学級は警護の関係上、別棟。
教室まで、三人とも一緒に来てくれるつもりらしい。
僕には過保護なジークハルトだけならわかるけど。
トリスティまで来るとかどうしたのだろう。
僕はなんとなく嫌な予感を覚える。
それでも学園内。
危ないことなどないだろう。
だから、心配そうな三人に、マールと同じ教室だからと別にいいのにと、思った。
のだけど。
教室に入ってから皆が来てくれた理由がわかった。
生徒たちに囲まれて可愛らしく笑う聖者リオンがいたのだ。
ノーマークで考えてもいなかった。
思い込みって怖いな。
彼は、今までの生でもゲームでも、この時期は学園に通っていなかった。
学園に通ったのは、彼の場合は上級学校。
この6年の学園を卒業してから、2年間通う学校だ専門的な学校だ。
だから僕は彼がこの学園にいるとは思っていなかったのだ。
これは、まずい。
僕の死から逃れるには彼は鬼門だ。
今までは、閉じこもっていたから大丈夫だったけど。
外に出るってこういうことだ。
はぁ…考えなしの自分がダメだんだけど。
前の生とゲームの知識に頼った所為だろう。
これが強制力というモノだろうか。
とりあえず、気づかれないようにと思いながらあたりを見る。
けれど、運が悪いことにリオンと目があってしまった。
気づかれた。
彼の眼が大きく見開かれた。
内心、しまった…と思う。
一応愛想笑いと微笑んでから視線を外して、彼が今座っている席と離れた後ろの席を探す。
ノルンとトリスティから席は自由と聞いていた。
近くに座る必要はない。
君子危うきに近寄らずである。
あの時の…エスターに会いに行った時の彼の様子を考えたら。
近寄ってこないのでは。
そんな期待をしつつ、席を探す。
荷物が置いてある席は、もう先約がいる。
荷物のない席で、マールと隣になれるリオンから離れた、空いた席。
結構限定される。
ジークハルトからの注意があるから。
窓際は、狙撃があるかも。
だからダメとジークハルトに言われてた。
入り口には近い席がいいけど、端だと逃げれないかも。
だから真ん中の列の入り口側の席。
動線を考えて座るように。
ジークハルトの注意を考えて、ふむと首をかしげる。
空いている席で条件に合う席は、三人掛け。
だけど、元々特別教室は生徒の人数が少ない。
皆リオンの傍に固まっているから、後ろは空いている。
二人で使っていいでしょ。
僕なりに条件にあった席を選んで荷物を置いて座る。
ジークハルトが、大丈夫そうだなと微笑んだ。
どうやら合格だったらしい。
「昼にまた来るから。」
ジークハルトが、そう言って僕の頭を撫でた。
よくできましたということだろう。
それを合図にノルンとトリスティも僕とマールから離れようとした時だった。
「ラスティ様!」
にこにこと笑顔の彼が近づいてきたのだった。
始業時間に、余裕はあるけども少し急ぎ足。
学校の敷地は広い。
幾人かの警護の騎士が歩いている。
学園ってこんなに騎士が多いのかと、ジークハルトを見ると、苦笑された。
「学園の警護が増えてるんだよ。」
マールとノルンも頷く。
トリスティは、やれやれと肩をすくめた。
「自覚してね。ラスティ様。王妃様なんだから。」
あ~僕の所為ですか。
閉じこもっていたこともあるけど、王子の時はもう少し気楽だったかなと思う。
本館とは少し離れている別館に僕たちは移動した。
別館の前にも警護の騎士が立っている。
ジークハルトは、簡単に挨拶している。
本館もだけど、別館は四階建て。
僕とマールの教室は二階の教室。
一階は、移動教室や職員室。
ジークハルトとトリスティ、ノルンの教室は三階。
学校は6年間で2年ずつで階が上がる。
学級は各学年5つ。
特別学級が一クラス、進学級がニクラス、就職級がニクラス。
本館は、進学級と就職級がある。
僕らは、特別学級。
特別学級は、毎日来れない僕のような立場の貴族が主。
その貴族の使用人も特別クラスになる。
進級と就職は、個人の目的と学力によってクラスが違うので、貴族とへ平民が混ざってる。
特別学級は警護の関係上、別棟。
教室まで、三人とも一緒に来てくれるつもりらしい。
僕には過保護なジークハルトだけならわかるけど。
トリスティまで来るとかどうしたのだろう。
僕はなんとなく嫌な予感を覚える。
それでも学園内。
危ないことなどないだろう。
だから、心配そうな三人に、マールと同じ教室だからと別にいいのにと、思った。
のだけど。
教室に入ってから皆が来てくれた理由がわかった。
生徒たちに囲まれて可愛らしく笑う聖者リオンがいたのだ。
ノーマークで考えてもいなかった。
思い込みって怖いな。
彼は、今までの生でもゲームでも、この時期は学園に通っていなかった。
学園に通ったのは、彼の場合は上級学校。
この6年の学園を卒業してから、2年間通う学校だ専門的な学校だ。
だから僕は彼がこの学園にいるとは思っていなかったのだ。
これは、まずい。
僕の死から逃れるには彼は鬼門だ。
今までは、閉じこもっていたから大丈夫だったけど。
外に出るってこういうことだ。
はぁ…考えなしの自分がダメだんだけど。
前の生とゲームの知識に頼った所為だろう。
これが強制力というモノだろうか。
とりあえず、気づかれないようにと思いながらあたりを見る。
けれど、運が悪いことにリオンと目があってしまった。
気づかれた。
彼の眼が大きく見開かれた。
内心、しまった…と思う。
一応愛想笑いと微笑んでから視線を外して、彼が今座っている席と離れた後ろの席を探す。
ノルンとトリスティから席は自由と聞いていた。
近くに座る必要はない。
君子危うきに近寄らずである。
あの時の…エスターに会いに行った時の彼の様子を考えたら。
近寄ってこないのでは。
そんな期待をしつつ、席を探す。
荷物が置いてある席は、もう先約がいる。
荷物のない席で、マールと隣になれるリオンから離れた、空いた席。
結構限定される。
ジークハルトからの注意があるから。
窓際は、狙撃があるかも。
だからダメとジークハルトに言われてた。
入り口には近い席がいいけど、端だと逃げれないかも。
だから真ん中の列の入り口側の席。
動線を考えて座るように。
ジークハルトの注意を考えて、ふむと首をかしげる。
空いている席で条件に合う席は、三人掛け。
だけど、元々特別教室は生徒の人数が少ない。
皆リオンの傍に固まっているから、後ろは空いている。
二人で使っていいでしょ。
僕なりに条件にあった席を選んで荷物を置いて座る。
ジークハルトが、大丈夫そうだなと微笑んだ。
どうやら合格だったらしい。
「昼にまた来るから。」
ジークハルトが、そう言って僕の頭を撫でた。
よくできましたということだろう。
それを合図にノルンとトリスティも僕とマールから離れようとした時だった。
「ラスティ様!」
にこにこと笑顔の彼が近づいてきたのだった。
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