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夜の海
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「来ないかと思ったよ…」
「何で?恋に終わりがあっても、愛に終わりはないよね」
グッと押し付ける唇に抗う唇はない。
「っん、ん!…バカ、窒息するだろッ」
「酸欠状態になるとどうなるのかな…試す?僕の口で、身体で、気持ちに。窒息してみなよ」
背中に回す腕が解けない…
唇から喉に落ちる舌が外せない…
何故、求めてしまうのだろう。
シャツが海面に堕ち、淫らに肌は晒されて逝く。
* * *
月明かりが海面を照らし
波は銀色にさざめく
岩礁に座る美女が優しく笑むのは、夜の海
『あら、歌を聴きに来たのね?』
強く長く重ねた唇も、絡み合う体温も
海に潜む魔物は
痕跡すら残さず喰らうという
「もう赦す?諦める?好きだと言ってよ」
「お前は、卑怯だ…」
歌声は惑わす
朝になれば海の藻屑になるのよ、と
『それでも良いの?
寄せては返す波のようにはいかないわ』
“秘匿の恋は
深海の闇へと還る”
「「そんなの、解っているよ
夜の波も、優しい歌も、残酷な音色じゃないか」」
* * *
夜の海に誘ったのは…
『恋』に沈みたかったから
『愛』に溺れたかったから
荒波と美声に翻弄されて"終わりと始まり"を確かめたかったんだと思う。
朝陽が差す海面と
足跡すらも波に攫われた白浜に
息衝く人の気配など残されてはいなかった…。
-fin-
「何で?恋に終わりがあっても、愛に終わりはないよね」
グッと押し付ける唇に抗う唇はない。
「っん、ん!…バカ、窒息するだろッ」
「酸欠状態になるとどうなるのかな…試す?僕の口で、身体で、気持ちに。窒息してみなよ」
背中に回す腕が解けない…
唇から喉に落ちる舌が外せない…
何故、求めてしまうのだろう。
シャツが海面に堕ち、淫らに肌は晒されて逝く。
* * *
月明かりが海面を照らし
波は銀色にさざめく
岩礁に座る美女が優しく笑むのは、夜の海
『あら、歌を聴きに来たのね?』
強く長く重ねた唇も、絡み合う体温も
海に潜む魔物は
痕跡すら残さず喰らうという
「もう赦す?諦める?好きだと言ってよ」
「お前は、卑怯だ…」
歌声は惑わす
朝になれば海の藻屑になるのよ、と
『それでも良いの?
寄せては返す波のようにはいかないわ』
“秘匿の恋は
深海の闇へと還る”
「「そんなの、解っているよ
夜の波も、優しい歌も、残酷な音色じゃないか」」
* * *
夜の海に誘ったのは…
『恋』に沈みたかったから
『愛』に溺れたかったから
荒波と美声に翻弄されて"終わりと始まり"を確かめたかったんだと思う。
朝陽が差す海面と
足跡すらも波に攫われた白浜に
息衝く人の気配など残されてはいなかった…。
-fin-
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