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第4話・お詫びのデートで初武器GET!
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「お疲れ様!」
「・・・お疲れ様」
24時間狩りができることへの高揚感が俺を支配している。
早く寝ないとな、狩りが待っているぜ!
「ねぇ」
「はい?」
「あなた、"薬草"を部屋に取りにきたわよね」
「きましたね」
「なんで取りにきたの?昨日、薬草持ち帰ってないわよね?」
・・・やっべーーーー!!!
確かにボロ切れと銅貨はポーチに入れっぱなしで、保管箱に物を預けるのは裏世界でしかしていない。
そりゃあ不審に思うよ、俺も聞きたいわ!
「い、いや、実は昼間に少しずつ薬草を保管しに戻ってきてたんですよ。あはははは」
じー。
「ぅ・・・・」
めちゃくちゃ見られてる!
これ以上の言い訳は考えられないから許して!
「まあいいわ、気になっただけだから」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございますって意味が分からないのだけれど」
「そうですよね、あはははは」
笑ってごまかすとはこのことだ。
これから先、裏世界のドロップ品についてはレイナに疑問視されるだろう。
なにかきちんとした言い訳や対策を考えないとまずいかもしれない。
「まあいいわ、もう寝るから。おやすみ」
「俺ももう寝ます!おやすみ」
いそいそと布団をひっぱりだして寝る。狩りが俺を待っている!
----3日目裏世界----
チュンチュン。
朝は鳥の鳴き声が心地いい。
そんな感情は一瞬で消え去り、すぐに初心者の森へ向かう。
「さてさて、今日も元気にミニコボルト狩りだ」
・・・
日没だ。
今日も楽しく狩りを終えた、元気なミニコボルト達だった。
LV6に上がったけど新しい魔法はでず。
成果は薬草8本、ドロップ品銅貨7枚、ボロ切れ6枚、槍は無視。
宿舎の保管箱にドロップ品を入れならが、ぼんやりとレイナへの対応をどうしていくかなと思う。
布団を引き寝る。
-レイナside-
あの出会いはありえないわ!
水浴びをし、終わって出ようと思ったら男性が入ってきた。
私は裸だったのよ!初めて男性に裸を見られた。
顔から火がでるくらい恥ずかしくてその場で叩き切ってやろうかと思ったけど、イーナさんから謝罪があったからゼロに悪意がないのも分かったけど!
分かってもありえない!恥ずかしすぎる・・・
ゼロと話すのにぎこちなくなるし、悪いのはゼロじゃないのは分かるけど、うぅー。もー!こんなの私じゃないわ!
ゼロは唯一の宿舎仲間だからこそ仲良くしなきゃ!
でも仲良くなるにはどうしたら・・・あ、ゼロが武器を持っているのをみたことがないわね。
冒険者の先輩として、武器屋に連れて行ってあげればいいんだわ!
----4日目表世界----
チュンチュン。
「もう朝か~、ん?」
「起きたの?」
レイナが横に立っている。
え、なんでレイナが。いつもいないよね?
体調不良?いや、なにかあったのかな?
「は、はい」
「そ、じゃあ武器屋にいかない?」
「武器屋?」
「そう、あなた武器を持たずに狩りをしてるんでしょう?魔法使いなら、武器を持てば火力が上がると思うけど?」
・・・ああ!
そういえば武器なしで狩ることが当たり前のようになっていたけど、普通は武器を持って狩りをするよな。
そりゃあそうだよ、武器なしで狩りしてたなんて俺としたことがぁぁぁ!!!いや、この環境に混乱しててという事にしておこう・・・
とはいえ俺の手持ちで買えるのかは不安だが、安い武器でも狩り効率を上げてくれるはず。
なんて色々と考えたけどお金を持っていなくても行くけどね!レイナが初めてデートに誘ってくれたんだから!
「ゼロ?」
「是非行きたいです」
「決まりね。ご飯を食べた後に武器屋へ行きましょ」
食堂へ降りてご飯を食べてると、イーナさんに声を掛けられる。
「今日の分の宿舎代をもらってないから5枚はもらうけど、それ以降はどうするかい?」
「そうでしたね、今日を合わせて4日分でいいですか?」
「銅貨20枚ね」
銅貨20枚を渡す。本当は一度にもっと支払っておけば楽だろうけど、武器やら防具やらを買いだしたらお金が必要になるかもしれない。それを考慮し4日分にしておいた。
「行きましょうか」
「はい」
レイナと宿舎を出る。
いや~、一緒にお出掛けなんて最高だ。
MMOの女性プレイヤーって、何故だか分からないんだけど魅力的に見えるんだよね。レイナはNPCだと思うんだけど、相当賢いAIなのだろう。女性プレイヤーと話しているように感じる。
だからこそデートの時に格好つけたいのは山々なんだけど、初心者は装備やアイテムにお金をつぎ込む必要があるから、ファッションなんかにお金を出せないのよ。
一緒に歩きながら辺りを見渡すと、転移してきた時にみた活気のある街がそこにあった。
ヨーロッパ調の街並みに色々な服装をした人達が行き交い、楽し気な声がいたるところで聞こえる。
そういえば俺って冒険者協会と協会宿舎のみで生活している。まるで会社と自宅を行き来する社畜の人生のように思えるが、ここではLV制度、魔法、モンスター狩りなど現実とは全く違う、夢のような世界だ。
「ここよ」
そう言われてレイナの指す方向を見ると、立派な店が建っており看板にはWEAPONと書かれている。
「ここの店主、顔は怖いけど優しい人だから大丈夫よ」
「顔は怖いんだ」
苦笑いしつつ店に入ると、様々な剣や槍、杖など色々な武器が陳列している。
そしてカウンターにいる髭の生えた怖い顔をしたおっさんが話しかけてきた。
「いらっしゃい。お、レイナちゃんじゃないか」
「お久しぶりです」
「今日も可愛いな、隣のあんちゃんは彼氏かい?」
「ちがっ!違いますよ!宿舎仲間です!」
全力の否定、泣ける。
「ははは、俺はダンってんだ。あんちゃんは?」
「私はゼロと申します」
「ゼロか、覚えたぜ!それで今日はなにようだ?」
「魔法使い用の武器が欲しいのですが、予算は銀貨3枚程度で」
「ん~~~~~」
ゼロはダンから見つめられる。
めちゃくちゃ見るやん。
人の顔によってオススメの装備が違うとか?そんな仕様まであるのか?
「よし!みたところやり手とみた!俺的には、この風の杖がおすすめだ。ただし~、この杖の金額は金貨8枚で銀貨換算なら80枚だ。お金が圧倒的に足りないよな?そこでだ、この杖を買うなら20日間毎日銀貨4枚をもってくる事で売ってやる!どうだ!」
風の杖か・・・
現状ではミニコボルトのいる場所が最適な狩場だろう。
だが、この高価な杖を手にいれれば次の狩り場どころか、さらに上の狩場に行けるかもしれない。そうなれば、裏世界も合わせれば銀貨4枚程度は楽勝だろう・・・とりあえず杖の性能を聞いてみるか。
「風の杖はどんな性能なんですか?」
「風の杖は、風魔法の火力を上げる杖だ。風魔法以外の攻撃力は上がらない変わりに、風魔法の火力は段違いだ。ワイルドドッグぐらいなら1撃で倒せるんじゃないか?そして、風魔法の効果範囲を広げる能力付きだ!強いぞー」
「買います!即決です!」
「そうかそうか、そりゃあそうだよな!まいどあり!」
本日の支払い銀貨4枚を支払う。今後の支払いは、毎日冒険者協会に支払ってくれればいいとの事。
銀貨80枚を出して風魔法の火力が中途半端に上がるだけなら微妙かとも思ったが、レイナの苦戦していたワイルドドッグ1撃は相当やばい。そこに風魔法の効果範囲が大きくなるなら、ウインドランスが当てやすくなるとか、ウインドシールドが大きくなって防げたりと狩り効率は格段に上がるだろう。
「ちょっと、なにいってるのよ!銀貨80枚よ!それも、毎日銀貨4枚ってあなた大丈夫なの?まだ駆け出しでそこまでの稼ぎなんてないでしょ!?もし払えなかったりしたら奴隷よ!わかってるの!」
ゼロはレイナに肩を揺さぶられて心配される。
「心配してくれてありがとうございます、でも大丈夫ですよ」
「あなたLV4ぐらいでしょ?本当に大丈夫なの?」
「俺を信じてください」
ゼロはキメ顔を作っておく。
「信じる根拠なんて全くないけど、そこまで自信があるならなにも言わないわ」
どこからそんな自信が・・・とため息交じりに呆れる。
「ゼロ、払えなければ奴隷にしてやるからな!覚悟しとけよ!」
「それ、奴隷にしたい人のセリフじゃないですか」
「ちがいねえ!」
そんなやり取りをダンさんとしつつも、風の杖を手に入れ武器屋を後にする。
いやぁ、いい武器を手に入れたもんだ。正直、薬草採取のクエストでも表と裏の世界で稼げば銀貨4枚は余裕だし、レイナいわくワイルドドッグからドロップする牙を協会が買い取りをしていると。買い取り額は牙1本で銅貨5枚。その辺りを加味すれば、分割払いしてでも強力な武器を購入し狩り効率を上げるべきだろう。
「もう、もしお金に困ったらいいなさい。宿舎仲間として助けてあげるから」
「レイナさん、本当にありがとうございます」
とゼロは心配してもらえることに感動しつつお礼を言うと、なぜかそっぽを向かれる。
その後でレイナとご飯にでも!という展開にはならない。
涙を堪えながら俺は初心者の森へ行くよ!冒険者だからな!と強がっておく。
初心者の森へ行くと、ミニコボルト2体が襲ってくる。新しい武器よ、俺に力を!
「「グルル!!」」
「ウインドカッター!」
少し大きくなったウインドカッターはミニコボルト1体へ飛んでいく。
ミニコボルトはウインドカッターに当たると、上半身と下半身が真っ二つになって光の泡となる。いいね!
「グゥル!!」
「ウインドランス!」
ウインドランスは長く太い槍のような形状なのだが、それがひとまわり大きくなった。そのままミニコボルトに当たるとミニコボルトは光の泡になり、ウインドランスはミニコボルトに当たった後も、真っすぐに進んでいた。貫通する魔法だったのか!
今まで、ウインドランスはミニコボルトに当たると消えていたが、火力が上がったからか効果範囲が広がったからかは分からないが、貫通魔法になった。
MMOの狩り方法に、モンスターを縦に並べたところを貫通スキルや魔法で打ち抜くものがある。ウインドランスならこういった狩り方法もできる!こうなってくるとミニコボルトでは完全に物足りない。落とすアイテムも微妙。
ならば、入り口から少し奥に行ってみよう!
ここからは慎重に歩いていく。
少し奥はミニコボルトとワイルドドッグが出現するらしい、囲まれないように十分警戒しつつ立ち回りに気を付けよう。魔法使いなんて攻撃を喰らってしまうと致命傷間違いなしだからな。
「ガァウ!」
2体のワイルドドッグが吠えながらでてきた。2体なら俺のスキル構成であれば狩れるはずと踏み、戦うことにする。
「ウインドランス!」
「ガ・・・」
1体は叫び中にウインドランスにより光の泡となったが、もう一体が走ってくる。足の速度は俺が走っているぐらいのスピードだ。ヒットアンドアウェイ戦法は、ギリ使えるかどうかだな?と考えていると飛びかかってきた。
「ガァウ!!!」
「ウインドシールド!」
風の杖の効果で前より少し大きくなったウインドシールドに阻まれ壁にぶつかったように弾かれるワイルドドッグ、そこにウインドカッターをすかさずぶち込む。
するとワイルドドッグは光の泡となって消えた。
「まじか!ウインドカッターでも一撃で倒せるのか!」
思わず声がでるほどの驚愕。風の杖ってレア系の武器なのだろうか、いや銀貨80枚だから当然っちゃあ当然か。ドロップアイテムが落ちている、ワイルドドッグの牙2本だ!
モンスターを倒す速度が圧倒的になったから稼ぎも増えるぞー。完全に俺の時代だ!
ただ、4体のワイルドドッグは無理かな。3体ならスキル構成的にいけそうだが、4体はスキルのクールタイムが間に合わずにやられそう。
その後もコボルトとワイルドドッグを倒し続けた。薬草も適度に採集しつつ、敵を倒しているとLVが上がる。
「LV7か、スキルはなにかな~?」
・コールドボルト
・ファイヤーボール
風属性の魔法がない、こんなことがあっていいのか!
とはならない。
多分だけどスキルポイントという概念があって、そのポイントが足りてないから新しい風属性魔法が取れないという可能性と単純にLVが足りてないという事が考えられる。ならば、ここは魔法を取得せずにおこう。
日没だ。
今日は武器屋に行って午前中潰しちゃったから早く感じるな。
成果は薬草4本、銅貨2枚、ワイルドドッグの牙5本、ぼろ切れ3枚。
協会の受付嬢に精算をお願いしに行く。
「・・・お疲れ様」
24時間狩りができることへの高揚感が俺を支配している。
早く寝ないとな、狩りが待っているぜ!
「ねぇ」
「はい?」
「あなた、"薬草"を部屋に取りにきたわよね」
「きましたね」
「なんで取りにきたの?昨日、薬草持ち帰ってないわよね?」
・・・やっべーーーー!!!
確かにボロ切れと銅貨はポーチに入れっぱなしで、保管箱に物を預けるのは裏世界でしかしていない。
そりゃあ不審に思うよ、俺も聞きたいわ!
「い、いや、実は昼間に少しずつ薬草を保管しに戻ってきてたんですよ。あはははは」
じー。
「ぅ・・・・」
めちゃくちゃ見られてる!
これ以上の言い訳は考えられないから許して!
「まあいいわ、気になっただけだから」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございますって意味が分からないのだけれど」
「そうですよね、あはははは」
笑ってごまかすとはこのことだ。
これから先、裏世界のドロップ品についてはレイナに疑問視されるだろう。
なにかきちんとした言い訳や対策を考えないとまずいかもしれない。
「まあいいわ、もう寝るから。おやすみ」
「俺ももう寝ます!おやすみ」
いそいそと布団をひっぱりだして寝る。狩りが俺を待っている!
----3日目裏世界----
チュンチュン。
朝は鳥の鳴き声が心地いい。
そんな感情は一瞬で消え去り、すぐに初心者の森へ向かう。
「さてさて、今日も元気にミニコボルト狩りだ」
・・・
日没だ。
今日も楽しく狩りを終えた、元気なミニコボルト達だった。
LV6に上がったけど新しい魔法はでず。
成果は薬草8本、ドロップ品銅貨7枚、ボロ切れ6枚、槍は無視。
宿舎の保管箱にドロップ品を入れならが、ぼんやりとレイナへの対応をどうしていくかなと思う。
布団を引き寝る。
-レイナside-
あの出会いはありえないわ!
水浴びをし、終わって出ようと思ったら男性が入ってきた。
私は裸だったのよ!初めて男性に裸を見られた。
顔から火がでるくらい恥ずかしくてその場で叩き切ってやろうかと思ったけど、イーナさんから謝罪があったからゼロに悪意がないのも分かったけど!
分かってもありえない!恥ずかしすぎる・・・
ゼロと話すのにぎこちなくなるし、悪いのはゼロじゃないのは分かるけど、うぅー。もー!こんなの私じゃないわ!
ゼロは唯一の宿舎仲間だからこそ仲良くしなきゃ!
でも仲良くなるにはどうしたら・・・あ、ゼロが武器を持っているのをみたことがないわね。
冒険者の先輩として、武器屋に連れて行ってあげればいいんだわ!
----4日目表世界----
チュンチュン。
「もう朝か~、ん?」
「起きたの?」
レイナが横に立っている。
え、なんでレイナが。いつもいないよね?
体調不良?いや、なにかあったのかな?
「は、はい」
「そ、じゃあ武器屋にいかない?」
「武器屋?」
「そう、あなた武器を持たずに狩りをしてるんでしょう?魔法使いなら、武器を持てば火力が上がると思うけど?」
・・・ああ!
そういえば武器なしで狩ることが当たり前のようになっていたけど、普通は武器を持って狩りをするよな。
そりゃあそうだよ、武器なしで狩りしてたなんて俺としたことがぁぁぁ!!!いや、この環境に混乱しててという事にしておこう・・・
とはいえ俺の手持ちで買えるのかは不安だが、安い武器でも狩り効率を上げてくれるはず。
なんて色々と考えたけどお金を持っていなくても行くけどね!レイナが初めてデートに誘ってくれたんだから!
「ゼロ?」
「是非行きたいです」
「決まりね。ご飯を食べた後に武器屋へ行きましょ」
食堂へ降りてご飯を食べてると、イーナさんに声を掛けられる。
「今日の分の宿舎代をもらってないから5枚はもらうけど、それ以降はどうするかい?」
「そうでしたね、今日を合わせて4日分でいいですか?」
「銅貨20枚ね」
銅貨20枚を渡す。本当は一度にもっと支払っておけば楽だろうけど、武器やら防具やらを買いだしたらお金が必要になるかもしれない。それを考慮し4日分にしておいた。
「行きましょうか」
「はい」
レイナと宿舎を出る。
いや~、一緒にお出掛けなんて最高だ。
MMOの女性プレイヤーって、何故だか分からないんだけど魅力的に見えるんだよね。レイナはNPCだと思うんだけど、相当賢いAIなのだろう。女性プレイヤーと話しているように感じる。
だからこそデートの時に格好つけたいのは山々なんだけど、初心者は装備やアイテムにお金をつぎ込む必要があるから、ファッションなんかにお金を出せないのよ。
一緒に歩きながら辺りを見渡すと、転移してきた時にみた活気のある街がそこにあった。
ヨーロッパ調の街並みに色々な服装をした人達が行き交い、楽し気な声がいたるところで聞こえる。
そういえば俺って冒険者協会と協会宿舎のみで生活している。まるで会社と自宅を行き来する社畜の人生のように思えるが、ここではLV制度、魔法、モンスター狩りなど現実とは全く違う、夢のような世界だ。
「ここよ」
そう言われてレイナの指す方向を見ると、立派な店が建っており看板にはWEAPONと書かれている。
「ここの店主、顔は怖いけど優しい人だから大丈夫よ」
「顔は怖いんだ」
苦笑いしつつ店に入ると、様々な剣や槍、杖など色々な武器が陳列している。
そしてカウンターにいる髭の生えた怖い顔をしたおっさんが話しかけてきた。
「いらっしゃい。お、レイナちゃんじゃないか」
「お久しぶりです」
「今日も可愛いな、隣のあんちゃんは彼氏かい?」
「ちがっ!違いますよ!宿舎仲間です!」
全力の否定、泣ける。
「ははは、俺はダンってんだ。あんちゃんは?」
「私はゼロと申します」
「ゼロか、覚えたぜ!それで今日はなにようだ?」
「魔法使い用の武器が欲しいのですが、予算は銀貨3枚程度で」
「ん~~~~~」
ゼロはダンから見つめられる。
めちゃくちゃ見るやん。
人の顔によってオススメの装備が違うとか?そんな仕様まであるのか?
「よし!みたところやり手とみた!俺的には、この風の杖がおすすめだ。ただし~、この杖の金額は金貨8枚で銀貨換算なら80枚だ。お金が圧倒的に足りないよな?そこでだ、この杖を買うなら20日間毎日銀貨4枚をもってくる事で売ってやる!どうだ!」
風の杖か・・・
現状ではミニコボルトのいる場所が最適な狩場だろう。
だが、この高価な杖を手にいれれば次の狩り場どころか、さらに上の狩場に行けるかもしれない。そうなれば、裏世界も合わせれば銀貨4枚程度は楽勝だろう・・・とりあえず杖の性能を聞いてみるか。
「風の杖はどんな性能なんですか?」
「風の杖は、風魔法の火力を上げる杖だ。風魔法以外の攻撃力は上がらない変わりに、風魔法の火力は段違いだ。ワイルドドッグぐらいなら1撃で倒せるんじゃないか?そして、風魔法の効果範囲を広げる能力付きだ!強いぞー」
「買います!即決です!」
「そうかそうか、そりゃあそうだよな!まいどあり!」
本日の支払い銀貨4枚を支払う。今後の支払いは、毎日冒険者協会に支払ってくれればいいとの事。
銀貨80枚を出して風魔法の火力が中途半端に上がるだけなら微妙かとも思ったが、レイナの苦戦していたワイルドドッグ1撃は相当やばい。そこに風魔法の効果範囲が大きくなるなら、ウインドランスが当てやすくなるとか、ウインドシールドが大きくなって防げたりと狩り効率は格段に上がるだろう。
「ちょっと、なにいってるのよ!銀貨80枚よ!それも、毎日銀貨4枚ってあなた大丈夫なの?まだ駆け出しでそこまでの稼ぎなんてないでしょ!?もし払えなかったりしたら奴隷よ!わかってるの!」
ゼロはレイナに肩を揺さぶられて心配される。
「心配してくれてありがとうございます、でも大丈夫ですよ」
「あなたLV4ぐらいでしょ?本当に大丈夫なの?」
「俺を信じてください」
ゼロはキメ顔を作っておく。
「信じる根拠なんて全くないけど、そこまで自信があるならなにも言わないわ」
どこからそんな自信が・・・とため息交じりに呆れる。
「ゼロ、払えなければ奴隷にしてやるからな!覚悟しとけよ!」
「それ、奴隷にしたい人のセリフじゃないですか」
「ちがいねえ!」
そんなやり取りをダンさんとしつつも、風の杖を手に入れ武器屋を後にする。
いやぁ、いい武器を手に入れたもんだ。正直、薬草採取のクエストでも表と裏の世界で稼げば銀貨4枚は余裕だし、レイナいわくワイルドドッグからドロップする牙を協会が買い取りをしていると。買い取り額は牙1本で銅貨5枚。その辺りを加味すれば、分割払いしてでも強力な武器を購入し狩り効率を上げるべきだろう。
「もう、もしお金に困ったらいいなさい。宿舎仲間として助けてあげるから」
「レイナさん、本当にありがとうございます」
とゼロは心配してもらえることに感動しつつお礼を言うと、なぜかそっぽを向かれる。
その後でレイナとご飯にでも!という展開にはならない。
涙を堪えながら俺は初心者の森へ行くよ!冒険者だからな!と強がっておく。
初心者の森へ行くと、ミニコボルト2体が襲ってくる。新しい武器よ、俺に力を!
「「グルル!!」」
「ウインドカッター!」
少し大きくなったウインドカッターはミニコボルト1体へ飛んでいく。
ミニコボルトはウインドカッターに当たると、上半身と下半身が真っ二つになって光の泡となる。いいね!
「グゥル!!」
「ウインドランス!」
ウインドランスは長く太い槍のような形状なのだが、それがひとまわり大きくなった。そのままミニコボルトに当たるとミニコボルトは光の泡になり、ウインドランスはミニコボルトに当たった後も、真っすぐに進んでいた。貫通する魔法だったのか!
今まで、ウインドランスはミニコボルトに当たると消えていたが、火力が上がったからか効果範囲が広がったからかは分からないが、貫通魔法になった。
MMOの狩り方法に、モンスターを縦に並べたところを貫通スキルや魔法で打ち抜くものがある。ウインドランスならこういった狩り方法もできる!こうなってくるとミニコボルトでは完全に物足りない。落とすアイテムも微妙。
ならば、入り口から少し奥に行ってみよう!
ここからは慎重に歩いていく。
少し奥はミニコボルトとワイルドドッグが出現するらしい、囲まれないように十分警戒しつつ立ち回りに気を付けよう。魔法使いなんて攻撃を喰らってしまうと致命傷間違いなしだからな。
「ガァウ!」
2体のワイルドドッグが吠えながらでてきた。2体なら俺のスキル構成であれば狩れるはずと踏み、戦うことにする。
「ウインドランス!」
「ガ・・・」
1体は叫び中にウインドランスにより光の泡となったが、もう一体が走ってくる。足の速度は俺が走っているぐらいのスピードだ。ヒットアンドアウェイ戦法は、ギリ使えるかどうかだな?と考えていると飛びかかってきた。
「ガァウ!!!」
「ウインドシールド!」
風の杖の効果で前より少し大きくなったウインドシールドに阻まれ壁にぶつかったように弾かれるワイルドドッグ、そこにウインドカッターをすかさずぶち込む。
するとワイルドドッグは光の泡となって消えた。
「まじか!ウインドカッターでも一撃で倒せるのか!」
思わず声がでるほどの驚愕。風の杖ってレア系の武器なのだろうか、いや銀貨80枚だから当然っちゃあ当然か。ドロップアイテムが落ちている、ワイルドドッグの牙2本だ!
モンスターを倒す速度が圧倒的になったから稼ぎも増えるぞー。完全に俺の時代だ!
ただ、4体のワイルドドッグは無理かな。3体ならスキル構成的にいけそうだが、4体はスキルのクールタイムが間に合わずにやられそう。
その後もコボルトとワイルドドッグを倒し続けた。薬草も適度に採集しつつ、敵を倒しているとLVが上がる。
「LV7か、スキルはなにかな~?」
・コールドボルト
・ファイヤーボール
風属性の魔法がない、こんなことがあっていいのか!
とはならない。
多分だけどスキルポイントという概念があって、そのポイントが足りてないから新しい風属性魔法が取れないという可能性と単純にLVが足りてないという事が考えられる。ならば、ここは魔法を取得せずにおこう。
日没だ。
今日は武器屋に行って午前中潰しちゃったから早く感じるな。
成果は薬草4本、銅貨2枚、ワイルドドッグの牙5本、ぼろ切れ3枚。
協会の受付嬢に精算をお願いしに行く。
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ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
日本国 召喚獣管理省 関東庁 召喚獣総合事案即応科。
wakaba1890
ファンタジー
召喚獣。
それは向こう側とされる所から、10歳を迎えた日本人の子供の下に召喚されるモンスターのことである。
初代天皇・神武天皇が日本を建国した際に書かれた絵画には彼は金鵄と呼ばれる金色に輝く鵄(とび)と契約したのが原初となっている。
そして、縄文、弥生、古墳、飛鳥、平安、戦国時代から近代から今に至るまで、時代を動かしてきた人物の側には確かに召喚獣は介在していた。
また、奇妙な事に、日本国に限り、齢10歳を迎えた日本在住の日本人にのみ体のどこかから多種多様な紋章が発現し、当人が念じると任意の場所から召喚陣が現れ、人ならざるモンスターを召喚される。
そして、彼らモンスターは主人である当人や心を許した者に対して忠実であった。
そのため、古来の日本から、彼ら召喚獣は農耕、治水、土木、科学技術、エネルギー、政治、経済、金融、戦争など国家の基盤となる柱から、ありとあらゆる分野において、今日に至るまで日本国とアジアの繁栄に寄与してきた。
そして、建国から今まで、国益の基盤たる彼ら数万種類以上をも及ぶ召喚獣を取り締まり管理し、2600年以上と脈々と受け継がれてきた名誉ある国家職がーーーーー国家召喚獣管理官である。
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