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第117話・黒龍との特訓で得た、未来予測2
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黒龍との稽古は過酷という言葉が生ぬるく感じる。
次々に襲い掛かってくる黒龍の攻撃を永遠に回避し受け続けるのだ、頭はショート寸前でもやるしかない。そんな状況が続く。
もう4回は死にかけている、全部致命傷だ。
顔を斬られた時は本気で死んだと思ったが、即エリクサーを飲まされて完全復活した、あの劇薬やばすぎだろ。
それでも続けることで、成果も出始めている。
俺は黒龍達の攻撃を対応しつつ、隙を見てバーニアをフル出力にして脱出し、MPポーションを飲めるようになった。そのおかげで、疲労でミスをするまでは黒龍と対峙できるようになったのだ。
6回死にかけた後に俺に変化が起こった。
黒龍の攻撃が予測できるようになったのだ。
ウインドアイで遠くから俺の姿と周辺の全体像を見て、どこからどんな攻撃がくるかを判断しつつ避けていたのだが、それとはまるで違う。
次にどこから、どこを狙って、どう攻撃してくるのかが読めるのだ。それは、一瞬で頭にイメージとして湧いてくる。
「ほぉー、ゼロは危機察知を通り越して未来予測まで使えるようになったのか」
黒龍が攻撃を止めて、俺に話しかけてくる。
「未来予測とは?」
「うむ。
現在の状況からおこりうる、ありとあらゆる未来の中でこの現実に起こる未来だけをイメージとして手に入れる、それが未来予測だ。
ちなみに、未来予測はスキルに分類されているから我の指導のおかげで、ゼロが手にいれたものだぞ。LVも上がっているだろう?」
・・・
46LVになっている。
な、なんか黒龍にすごく褒められた気がした、言葉には出てないけども。
というか!未来予測って最強スキルの一つじゃないのか?次にどんな攻撃がくるか分かるってことだろ?
ちなみに危機察知も手に入っており、危機察知と未来予測はパッシブスキルになっている・・・俺、とうとう最強になってしまったか?
「だが、奢るなよ?
その未来予測は一瞬先しか未来を見通せない。見通せた未来を有効活用するためには、それまでに準備し、努力し、全力で生き続けたものだけが見えた未来に対応できるのだ」
「分かりました、先生」
初めて黒龍がいいことを言ってる気がする、龍は生きている年数から発言の重みが違うということなんだろうけども、常に頭ぶっとんでる人代表みたいな感じだもんな。
「ではゼロ、未来予測も手にいれたことだし稽古を続けるぞ。
我も、もう少し移動速度と攻撃速度を速めることとしよう」
こ、これ以上早くですか・・・脳が持つかどうか・・・
「始めるぞ」
黒龍全員が迫ってくる、さっきより相当早い!
だが攻撃の展開がパラパラ漫画のようにイメージとして湧いてくる、この映像通りに攻撃がくると仮定して避ければ一歩先に動けるため避けれる。
黒龍から、容赦のない攻撃が永遠と続く。俺は、未来予測が常に流れ続けその映像を元にバーニアで避け続ける。
さっきまでは攻撃が来る方向やタイミングも考えながら、バーニアをイメージしつつ、体を動かすという無理なことをやっていたが、未来予測のおかげでバーニアのイメージと体を動かすだけで済むためにだいぶ楽になった。
どれだけ黒龍と対峙していただろうか、突然黒龍は攻撃を止めた。
「ゼロ、さすがだ。
未来予測を手に入れて以来、我の攻撃を一度も受けずにすんだな。
誇っていいぞ」
「ありがとうございます!」
ゼロは黒龍を先生だと認め、感動していた。
黒龍がいなければ未来予測は手に入ってないだろうし、バーニアの使い方もまだまだだったと思う。特訓自体は完全に地獄での修行だったけども!
「ではもう日没だ、最後に未来予測の欠点を教える。
今からゼロの腹を爪で斬る、避けて見せよ」
欠点・・・
今から攻撃してくるだと!?
未来予測のイメージが浮かんでくる。左へ回り込まれて腹を斬られる。
見えた!
瞬間的にバーニア出力100%で噴射し上昇、これで回避できる。
「グッフゥ・・・」
俺の腹は黒龍に深々と腹を爪で抉られている。
「勉強になっただろう、未来予測は確かに予測できる。
だが、圧倒的技量差の前では予測した未来を覆せないのだ。もっともっと精進せよ。
お前には素質がある」
エリクサーを飲まされ、完全復活するが未来予測した未来を覆せないことがあるとは・・・
黒龍の攻撃だからしょうがないと言われればそうだが、圧倒的強者には勝てないかもしれないと思い、俺はまだまだだと気合を入れなおす。
黒龍にお礼を言い、今日は帰る。
布団に入り、今日の特訓を振り返りながら眠りにつく。
----34日目表世界----
チュンチュン。
さすがに、今日は起きにくい感じがする。
昨日の黒龍との特訓からの疲れか・・・
シルがキッチンで朝ごはんを作っている。
そうだ、リリィとシルに悪魔と戦争になりそうだと伝えてなかったな。
国同士の戦争への参加は自由だから、リリィとシルは無理に参加しなくてもいいことはきちんと説明しておかないと。
朝ごはんを食べて、リリィとシルに悪魔と戦争になりそうなことを伝える。
「そうか・・・」
あ、あれ?そ、そうかだけ?
シルに至っては無言だけども、なにかリアクションはないのか?
次々に襲い掛かってくる黒龍の攻撃を永遠に回避し受け続けるのだ、頭はショート寸前でもやるしかない。そんな状況が続く。
もう4回は死にかけている、全部致命傷だ。
顔を斬られた時は本気で死んだと思ったが、即エリクサーを飲まされて完全復活した、あの劇薬やばすぎだろ。
それでも続けることで、成果も出始めている。
俺は黒龍達の攻撃を対応しつつ、隙を見てバーニアをフル出力にして脱出し、MPポーションを飲めるようになった。そのおかげで、疲労でミスをするまでは黒龍と対峙できるようになったのだ。
6回死にかけた後に俺に変化が起こった。
黒龍の攻撃が予測できるようになったのだ。
ウインドアイで遠くから俺の姿と周辺の全体像を見て、どこからどんな攻撃がくるかを判断しつつ避けていたのだが、それとはまるで違う。
次にどこから、どこを狙って、どう攻撃してくるのかが読めるのだ。それは、一瞬で頭にイメージとして湧いてくる。
「ほぉー、ゼロは危機察知を通り越して未来予測まで使えるようになったのか」
黒龍が攻撃を止めて、俺に話しかけてくる。
「未来予測とは?」
「うむ。
現在の状況からおこりうる、ありとあらゆる未来の中でこの現実に起こる未来だけをイメージとして手に入れる、それが未来予測だ。
ちなみに、未来予測はスキルに分類されているから我の指導のおかげで、ゼロが手にいれたものだぞ。LVも上がっているだろう?」
・・・
46LVになっている。
な、なんか黒龍にすごく褒められた気がした、言葉には出てないけども。
というか!未来予測って最強スキルの一つじゃないのか?次にどんな攻撃がくるか分かるってことだろ?
ちなみに危機察知も手に入っており、危機察知と未来予測はパッシブスキルになっている・・・俺、とうとう最強になってしまったか?
「だが、奢るなよ?
その未来予測は一瞬先しか未来を見通せない。見通せた未来を有効活用するためには、それまでに準備し、努力し、全力で生き続けたものだけが見えた未来に対応できるのだ」
「分かりました、先生」
初めて黒龍がいいことを言ってる気がする、龍は生きている年数から発言の重みが違うということなんだろうけども、常に頭ぶっとんでる人代表みたいな感じだもんな。
「ではゼロ、未来予測も手にいれたことだし稽古を続けるぞ。
我も、もう少し移動速度と攻撃速度を速めることとしよう」
こ、これ以上早くですか・・・脳が持つかどうか・・・
「始めるぞ」
黒龍全員が迫ってくる、さっきより相当早い!
だが攻撃の展開がパラパラ漫画のようにイメージとして湧いてくる、この映像通りに攻撃がくると仮定して避ければ一歩先に動けるため避けれる。
黒龍から、容赦のない攻撃が永遠と続く。俺は、未来予測が常に流れ続けその映像を元にバーニアで避け続ける。
さっきまでは攻撃が来る方向やタイミングも考えながら、バーニアをイメージしつつ、体を動かすという無理なことをやっていたが、未来予測のおかげでバーニアのイメージと体を動かすだけで済むためにだいぶ楽になった。
どれだけ黒龍と対峙していただろうか、突然黒龍は攻撃を止めた。
「ゼロ、さすがだ。
未来予測を手に入れて以来、我の攻撃を一度も受けずにすんだな。
誇っていいぞ」
「ありがとうございます!」
ゼロは黒龍を先生だと認め、感動していた。
黒龍がいなければ未来予測は手に入ってないだろうし、バーニアの使い方もまだまだだったと思う。特訓自体は完全に地獄での修行だったけども!
「ではもう日没だ、最後に未来予測の欠点を教える。
今からゼロの腹を爪で斬る、避けて見せよ」
欠点・・・
今から攻撃してくるだと!?
未来予測のイメージが浮かんでくる。左へ回り込まれて腹を斬られる。
見えた!
瞬間的にバーニア出力100%で噴射し上昇、これで回避できる。
「グッフゥ・・・」
俺の腹は黒龍に深々と腹を爪で抉られている。
「勉強になっただろう、未来予測は確かに予測できる。
だが、圧倒的技量差の前では予測した未来を覆せないのだ。もっともっと精進せよ。
お前には素質がある」
エリクサーを飲まされ、完全復活するが未来予測した未来を覆せないことがあるとは・・・
黒龍の攻撃だからしょうがないと言われればそうだが、圧倒的強者には勝てないかもしれないと思い、俺はまだまだだと気合を入れなおす。
黒龍にお礼を言い、今日は帰る。
布団に入り、今日の特訓を振り返りながら眠りにつく。
----34日目表世界----
チュンチュン。
さすがに、今日は起きにくい感じがする。
昨日の黒龍との特訓からの疲れか・・・
シルがキッチンで朝ごはんを作っている。
そうだ、リリィとシルに悪魔と戦争になりそうだと伝えてなかったな。
国同士の戦争への参加は自由だから、リリィとシルは無理に参加しなくてもいいことはきちんと説明しておかないと。
朝ごはんを食べて、リリィとシルに悪魔と戦争になりそうなことを伝える。
「そうか・・・」
あ、あれ?そ、そうかだけ?
シルに至っては無言だけども、なにかリアクションはないのか?
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