灰色の人生は異世界(MMORPG仕様)への転移で、虹色の人生に

ぎたー

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第145話・未来予測の強化2

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「少しだけ見えたか?お前の未来予測が読み取れる未来というのは、その程度のものだ。未来予測というスキルによって、確定した未来をもたらしてくれるものだという思い込みが、お前の行動を縛り、破滅の未来を呼ぶのだ」

人形が言っていることが本当であれば、俺の未来予測は不完全なのだろう。もし、俺の未来予測で見る未来を相対している敵が操れるとしたら俺に勝機はない。
この人形に勝つことも不可能だと、ゼロは息も絶え絶えに思う。

「が、少しだけみえたのだろう?上段から振り下ろされる未来じゃない、それ以外の未来が」

そうなのだ、前回の未来予測で頭にイメージされたのは上段からの振り下ろしだった。だが、同じ未来を何度も見させられているために違うと頭へ言い聞かすと、人形が刀を横薙ぎに振るったイメージに変わった。変わった瞬間に斬られたが。
そのイメージを浮かべられるという事は、未来予測は進化すると?
ゼロの目に火が灯る。

「そうだ、お前の未来予測は成長する。
そのスキルを本物にしろ。まずはそこからだ」

「やって・・・やる・ぜ・・・」

ゼロは出血により、HPが瀕死状態になり気絶した。

「ガハッ」

人形に腹を蹴られ、転げまわる。

「気絶している暇はないぞ、鍛えてやると言ってるだろ?」

俺は膝に手をついて、無理やり立ち上がる。ん?さっきは体に力が入らないほどボロボロだったが、立ち上がれる。HPを確認すると完全に回復しているようだ。

「いくぞ、さっきの感覚を思い出せ。お前の見える未来に疑問を持ち、本当に起こりうる未来をイメージできるように考えろ」

人形が消える。
未来予測のイメージは上段から振り下・・・見えた!

「ぐっぅうう」

人形に胴体を横薙ぎに斬られ、斬られた部位を手で抱えながら後方へ飛ぶ。未来予測からのイメージは変わらないが、寸前で書き換える事はできるようになった。が、その予測は攻撃される瞬間にしか見えないため、避けきることができない。

「遅い、いくぞ」

・・・

「ガハッ」

人形に腹を蹴られて、転げまわる。
何度も何度も斬られ、またHPが瀕死で気絶したようだ。
それでも、徐々に未来予測が正確になってきている気がする。

「気絶している場合ではないと言っているだろう。早く起きろ」

「は・・・い。」

人形が消える。未来予測のイメージは人形が刀を横、じゃない!人形からの突きがくる。左肩を狙われてるイメージだ。右へバーニアを使って瞬時に飛ぶ。

「ぐっ!!」

左肩を刀が掠めた。

「やっと動けたか、まだ遅いな。
それとは別に、何度も斬られることで恐怖への耐性もついてきたのではないか?」

言われてみれば、斬られることに対する恐怖はなくなってきている。
斬られて嬉しいなんて、変な性癖に目覚めたのではないことを女神に祈りたい。

「次いくぞ」

その後も人形に斬られ続けて、日没間際だ。
人形が消える。
俺の頭には未来予測によって人形が俺の元へ移動し、俺が避けた後を付いてきて、そこを斬るというイメージが見えた。人形が攻撃してこないのなら、ここで斬る!
向かってくる人形に対して、瞬時にバーニアで向かっていき胴を真っ二つに斬る。
人形が上半身と下半身になり崩れる。

「合格だ。攻撃以外の未来予測もできるようになったな」

上半身だけになった人形が喋る。
・・・そうか。確かに俺は、人形が俺の元に移動してくるイメージまで未来予測で確認できた。未来予測は攻撃までの流れまで予測できるのか。

「私が鍛えるのは、ここまでとしよう。ここまでの借りは返した」

人形は上半身が宙に浮いて下半身と合体し、全身鎧の元へ行く。
人形は魔法陣が発動して、人形と全身鎧は消えていなくなった。

「はぁ」

ゼロは思いっきり溜息をつく。
なんだったんだ?あの化け物達は。ここまでの借りを返したって言っていたけど、あんな人形共に借りを作った覚えはないし、人形使いの友達もいないのだが。
それにしても、見知らぬ人に鍛えてやると言われ、徹底的に斬られ続けるって通り魔より質が悪いぞ。通り魔は切りつけたいから切りつけるんだろうが、あの人形は俺が鍛えてやると言って斬りつけてくるのだ。どんな偽善だ!解せん。
こういう時は寝るに限る、町長の家へ帰って早く寝よう。

----38日目表世界-----
チュンチュン。

「ゼロ、起きろ」

起こしにくる人にしては珍しい声のような。
体をゆすられる、なかなかにダイナミックな起こし方だと目を開けるとリリィだ。

「お、おはよう」

「おう、おはよう。珍しいな、リリィが起こしにくるなんて」

「シルにせっかくだから、起こしてあげてはいかがでしょうかと言われたんだ」

「そ、そうか。ありがとう」

「どういたしまして」

なんか互いに照れるな、この状況。

「ゼロ様、下にレイナ様がみえてます」

「レイナが?」

シルにレイナが来ていると教えられるが、俺とサタンとリリィとシルと悪魔軍で構成された部隊だったから、後方に構えていた王国軍の中から、レイナは走ってきたことになるのだが急用か?

階段で1階に降りる途中で不穏な空気を感じる。レイナの顔がむくれている。
な、なにがどうなったんだ?俺、ちょっとお腹が痛くなってきたので部屋へ帰ってもいいですかと振り返ると、シルが無言で見つめてくる。
いやいや、レイナさんなにかご立腹じゃないですか!まずいよ!
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