92 / 94
92
しおりを挟む
「ふーん。
とてもとても美しいんだ。
とてもとても二回いる?
この挿し絵のレナードとマーカスに悪意を感じるんだけど?すっごい悪人顔。」
「あら、ジュリアスはステキに描かれているからいいじゃない。
そういえばレナード5年前にいなくなったんだけど?」
「魔界にいるよ。」
「拐ったの?」
「僕に会いに苦難の道を乗り越えて来てくれたんだよ!」
「愛ね~。」
「まあね。
ギルバートも来てくれたよ。」
「まあ、やっぱりハーレム作ってらっしゃるの?」
「そんなんじゃないよ、家臣だよ。」
「でもやることやってんでしょ?」
「やってるよ。くやしがるがいい。」
「大丈夫、私もお陰様で側室を好きに選んで楽しんでるもの。女王って最高!」
アンジェリカは相変わらずいい性格していた。
「この絵本はアーサー殿下が作るようにすすめてくれたのよ。
千年後も人々がジュリアスを忘れないようにって。
帝国のつまらない史実なんか千年後には忘れられている。それよりお伽噺が似合うストラディアで語り継がれる昔話したほうがいいとね。
まあ、お伽噺だからわかりやすく脚色もさせてもらったけど。」
「兄上が…。」
「ええ、だからユリウスもあなたの子という事にする条件で抱いてもらったわ。」
「アンジェリカ、それでよかったの?兄上の事どう思って…。」
「アーサー殿下は最高よ。
そして帝国の皇族の子孫をストラディアにいただけるなんて何が何でも手に入れるべきよ。
ユリウスを見たでしょ?
あんなかわいい子見た事ある?」
「無いね。」
「でしょ?」
「ユリウスって僕の名前?」
「そう、同じ綴りのストラディア読みよ。これもアーサー殿下の願いよ。」
「そうか…僕、愛されてたんだな。」
「そうよ、おかげでユリウスも愛されてよく会いに来て下さるし、毎年誕生日には贈り物が届くわ。」
「じゃあ、僕もプレゼントをあげなきゃね。
アナスタシア!」
ちょっと狭い庭だけどアナスタシアに降りてきてもらった。
「アナスタシア、卵産んで。」
「はあ?簡単に言ってくれるわね。」
ドラゴンは長い年月をかけて体内に魔力を集めて卵をつくる。
個体数の少ないドラゴンは雄がほとんどだけど、実は雌雄同体で単体でも子孫を作れる。
だけどそれには膨大な魔力が必要だ。
「魔力なら僕の魔力を与えるから。」
「なら出来ない事もないわ。」
そう言って卵を一つ作ってくれた。
ユリウスを呼んでもらって、
「いいかい、この子に毎日魔力を分けてあげるんだよ。
魔力がいっぱいになったら君のドラゴンが産まれるから。」
「僕の?僕のドラゴンなの?
ありがとう、お父様!大好き!」
「僕も大好きだよ。」
頬にキスをした。
正確には甥にあたるが、我が子と言っても過言ではないだろう。こんなに僕にそっくりなんだし。
「僕もちゅうするー!」
お返しのちゅう。
んー至福。
ちゅうーっ!
僕、何しにストラディアに来たんだっけ?
まあいいか。
ちゅうーっ!
「ジュリアス!いいかげんにして。
あなたといい、アーサー殿下といい、なんでそんなにキス魔なの!」
そりゃ僕も兄上にちゅうされて育ったからね。
とてもとても美しいんだ。
とてもとても二回いる?
この挿し絵のレナードとマーカスに悪意を感じるんだけど?すっごい悪人顔。」
「あら、ジュリアスはステキに描かれているからいいじゃない。
そういえばレナード5年前にいなくなったんだけど?」
「魔界にいるよ。」
「拐ったの?」
「僕に会いに苦難の道を乗り越えて来てくれたんだよ!」
「愛ね~。」
「まあね。
ギルバートも来てくれたよ。」
「まあ、やっぱりハーレム作ってらっしゃるの?」
「そんなんじゃないよ、家臣だよ。」
「でもやることやってんでしょ?」
「やってるよ。くやしがるがいい。」
「大丈夫、私もお陰様で側室を好きに選んで楽しんでるもの。女王って最高!」
アンジェリカは相変わらずいい性格していた。
「この絵本はアーサー殿下が作るようにすすめてくれたのよ。
千年後も人々がジュリアスを忘れないようにって。
帝国のつまらない史実なんか千年後には忘れられている。それよりお伽噺が似合うストラディアで語り継がれる昔話したほうがいいとね。
まあ、お伽噺だからわかりやすく脚色もさせてもらったけど。」
「兄上が…。」
「ええ、だからユリウスもあなたの子という事にする条件で抱いてもらったわ。」
「アンジェリカ、それでよかったの?兄上の事どう思って…。」
「アーサー殿下は最高よ。
そして帝国の皇族の子孫をストラディアにいただけるなんて何が何でも手に入れるべきよ。
ユリウスを見たでしょ?
あんなかわいい子見た事ある?」
「無いね。」
「でしょ?」
「ユリウスって僕の名前?」
「そう、同じ綴りのストラディア読みよ。これもアーサー殿下の願いよ。」
「そうか…僕、愛されてたんだな。」
「そうよ、おかげでユリウスも愛されてよく会いに来て下さるし、毎年誕生日には贈り物が届くわ。」
「じゃあ、僕もプレゼントをあげなきゃね。
アナスタシア!」
ちょっと狭い庭だけどアナスタシアに降りてきてもらった。
「アナスタシア、卵産んで。」
「はあ?簡単に言ってくれるわね。」
ドラゴンは長い年月をかけて体内に魔力を集めて卵をつくる。
個体数の少ないドラゴンは雄がほとんどだけど、実は雌雄同体で単体でも子孫を作れる。
だけどそれには膨大な魔力が必要だ。
「魔力なら僕の魔力を与えるから。」
「なら出来ない事もないわ。」
そう言って卵を一つ作ってくれた。
ユリウスを呼んでもらって、
「いいかい、この子に毎日魔力を分けてあげるんだよ。
魔力がいっぱいになったら君のドラゴンが産まれるから。」
「僕の?僕のドラゴンなの?
ありがとう、お父様!大好き!」
「僕も大好きだよ。」
頬にキスをした。
正確には甥にあたるが、我が子と言っても過言ではないだろう。こんなに僕にそっくりなんだし。
「僕もちゅうするー!」
お返しのちゅう。
んー至福。
ちゅうーっ!
僕、何しにストラディアに来たんだっけ?
まあいいか。
ちゅうーっ!
「ジュリアス!いいかげんにして。
あなたといい、アーサー殿下といい、なんでそんなにキス魔なの!」
そりゃ僕も兄上にちゅうされて育ったからね。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる