戦鬼は無理なので

あさいゆめ

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    テリオス視点

 清廉。
 アレクシオン様を表すもっとも相応しい言葉。
 人は見た目やその成果のみを評価し「戦鬼」と呼ぶがあのお方を知れば知るほどその誠実さに惹かれ、己を恥じる事になる。
 毒に侵され日に日に痩せ細ってゆく姿を目にしながら何も出来ない自分を責る。思い出されるのは戦場での日々。
「役立たず。」
 天才剣士と持て囃され、副官を任されていたけれど、実際の主な仕事は兵糧や物質の管理や補充などの雑務だった。
 アレクシオン様が中央指令部隊に報告の為前線を離れた時のことだった。
 その時はまだ副官に任命されていい気になっていた頃だ。
 アンカレナ隊は訓練を受けた兵士と傭兵の混合部隊だ。貴族も含まれていたが同じ部隊の仲間として身分の垣根を越え気の置けない付き合いをしていた。
 そう思っていた。
 戦況は優位だったし、上官がいない事で少し気が緩んでいたのだろう。
 傭兵達に混ざり酒を飲んだ。
 気がつけば兵士達の天幕に連れ込まれニヤつく五人の男に囲まれていた。
「…何の真似だ?」
「まあまあそういきり立つなよ。」
 馴れ馴れしく肩を抱き、シャツのボタンを外ずしだす。
「止めろ、今なら冗談で済ませてやる。」
 他の奴等も各々に僕の身体に手を伸ばし服を脱がそうとする。
「ははっ、怒った顔もそそるねぇ。」
「今晩は隊長がいねぇから寂しいんだろ?俺らが可愛がってやるよ。」
 逃れようともがくが鍛えられた五人の傭兵達に押さえつけられてはなすすべも無かった。
 服はすべて剥ぎ取られ両足を無理やり広げられ、お尻の穴に薬を塗られる。隊員に支給されるポーション入りの傷薬だ。聞いたことがある。男同士で性行為をする時この薬を塗れば痛みは少なく、傷ついてもすぐ治るため快感だけを楽しめると。
「おいおい、そんなもん塗らねぇでも毎晩隊長のぶっといので掻き回されてりゃ、ゆるゆるだろうよ?」
 ぬるりとした感覚と共にゴツゴツとした指が入ってくる。
 嫌だ!嫌っ!止めろ!
 叫ぼうにも口に詰め込まれた布で、うめき声しか出せない。
「そうでもないぜ…はあっ、キツいな、こりゃあ初めてかもよ?」
 ぐりぐりと掻き回したり出し入れされる。
「どれどれ…ほうっ、これはどうだ?」
 別の男が二本の指を勢いよく、ずぶりと差し込む。
「んんっー!」
 声にならない悲鳴。痛い!痛い!止めて!
 薬で痛くないなんて嘘だった。
 
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