戦鬼は無理なので

あさいゆめ

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    テリオス視点

 目覚められて数日が過ぎると一人で邸内を歩き回られるようになった。
 リハビリの為だからお止めすることは出来ないが、心配だ。先日もお庭で迷っておられた。
 少し抜けておられるところがある。不敬だが、可愛らしいと思ってしまう。
 今日もまたお一人でお庭にいらっしゃったようだ。
 少し伸びた黒髪に痩せたしなやかな長身。
 散りぎわのバラの庭園に憂いを帯びてたたずむシオン様は儚げだった。
 僕を見つけて無邪気に笑い、
「見て見て~。」
 これは…。
 風を操り庭の花を巻き上げる。
 美しい…けれど花吹雪に霞んであなたが消えてしまいそうで、怖くなった。
「…魔法の無駄遣い。」
 ああ、せっかく見せて下さったのに、気落ちさせた。
 慌てて取り繕ったが傷つけてしまった。
 シオン様がいなくなれば元のアレクシオン様に戻るのだろうか?それとも魂の抜けた身体だけが残るのか?
 怖い。
 このまま回復などしなくてもいい。
 ずっと僕を頼りに生きていればいいのに。
 ああ…僕はまたこんな事を考えて。
 屑だ。
 やっと一人でお風呂に入られるようになられた事にもがっかりした。
 恥じらいながら僕に身をまかせるしかない彼はなんとも言えず可愛かったのに。
 とわいえ、まだお身体は万全ではない。
 ご一緒して洗って差し上げよう。
 相変わらず首筋や脇腹に触れると、びくりと反応して少し身をよじる。感じているのではないかと誤解してしまいそうな火照った顔をして。
 共に浴槽に浸かり、話をしていると鼻血が。のぼせられたのかと思い、慌てて抱きかかえ横にさせれば股間の物が大きく反り返っていた。
 …なんだ、僕に欲情していたのか。
 にやりといやらしい笑いがこみ上げた。
 タオルで目を隠させて、身を任せるよう言った。聞けば目覚めてからまだ一度もオナニーしていないそうだ。
 そっと握れば身体を振るわせ甘いかすれ声をあげる。その唇を僕の唇で塞ぎ舌を入れて舐め回したい。
 小さく尖った乳首をつまみ上げれば悲鳴を上げるだろうか?
 固く閉じた穴にあのクリームを塗り込めば今までに感じたことのない快楽に喘ぐだろうか?
 それにしてもこの右手に掴まれ熱く脈打つ物はなんて大きいんだ。
 舐めたい。
 陰嚢から裏筋まで舐めあげ透明な液体が溢れているその先を口に含みたい。
 入るだろうか?口角が切れるかもしれない。でも口いっぱいに頬張って嫌らしい音をたてて吸い付きたい。
 そんな事を考えながら空いてる左手で自分の物を掴み激しくしごいていた。
 同じように右手の中の張りつめた物も強く握りしめるとひときわ大きく脈打った。
 ああぁっ、イクッ…一緒に…あああ。
 そこら中に二人の白濁した液が撒き散らされて後悔した。
 これからの関係が壊れてしまったかもしれない。
 乱れた息がばれないように平然とした声で、
「恥ずかしがらずとも大丈夫です。これは生理現象なのですから。
 健康な男の身体とはこういうものなのです。時々排出してやらなければなりません。
 元は女性だったとお聞きしておりましたので処理の仕方がわからないかと思い、差し出がましいかとは存じましたがお手伝いさせていただきました。」
 淡々と後片付けをし、その後も何事も無かったようにふるまった。
 僕は卑劣だ。
 
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