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結婚式まではあと3日しかない。
無理をして来たのだろう。
本当なら誉められた行為では無い。
最低だ。
私にとってもリタ嬢にとっても。
だけど慎重で、本当は臆病なマティがどれだけの覚悟をし、どれだけのリスクを負ってここまで一人で来たのかと思うと愛しくてたまらない。
永遠の愛を誓ってこそ本物の愛だと思っていた。
刹那的に一夜の契りを結ぶなど、浅はかで馬鹿な奴がする事だと軽蔑していた。
だけど人生でこれだけ満ち足りた瞬間をどれだけ経験出来るというのだろう。
私達の恋はこれで終わりだろうけれど、最高のハッピーエンドじゃないか。
「ははっ…あははは…。」
笑おう、涙は溢れてくるけれど私は不幸じゃない。
「…ひどい…。」
部屋に入って来て惨状を見たリオが絶句する。
「大丈夫だ…出て行って。」
恥ずかしい場面は幾度となく見せてきたけれどさすがにこんな姿は見せられない。
「お風呂に…ちゃんと洗い流さないと…。」
「自分で出来るから…。」
立ち上がり一歩前へ踏み出すと激痛が走り膝から崩れ落ちた。
リオが駆け寄る。
床にぽたぽたと雫石が落ちる。
マティが私の中に出した体液がこぼれている。
「失礼します。」
抱き上げられた。
「放っておいてよ。」
「ではエミリンとマイアにさせますか?」
それは駄目だ。
風呂に連れて行かれ身体を洗われる。
…ひどい様だ。
身体のいたる所にキスマークと歯形がある。
手首には縛られた跡も。
「…少しいきんで下さい。」
「え?やだ。」
「中のものをちゃんと出さないと…。」
指を入れてかき出される。
「や…ああ。」
汚い。
精液と血液と汚物も混じっているだろう。
セックスって物語のように美しく快楽的なもんじゃないのね。
現実は痛いし汚い。
リオはきれいに洗われた私をソファーに寝かせベッドメイキングをしている。
他人の性行為の後始末など、しかも想いを寄せている主の。
気づいていたけど知らないふりをしていた。
リオもそれは望んでいないはずだからと、自分に都合のいいように。
この子は馬鹿なの。
そんなに私に尽くして何が得られるというの?
もっと早くに突き放すべきだった。
「それが終わったら出て行って。」
「…はい。」
部屋からという意味じゃないよ。
「もう二度と顔を見せないで。」
手を止めて、
「…どういう意味ですか?」
「君を解雇する。首都のウォルシュに紹介状と多少だけれど退職金を預けてある。」
いつ何があるかわからないから使用人すべての分を用意しておいた。
「武器庫から好きな剣も持って行っていいよ。私はもう使わないから。」
「嫌です。どうしてですか?顔を見たくないなら見せません!気配もさせませんから!」
「リオはそんな生き方をしてはいけない。
私はきっとずっと君の気持ちを知りながら都合のいいように使うよ。」
ソファーに詰め寄り足元にひざまづき、
「構いません!」
「私はマティアス皇帝陛下を愛している。
こんなひどい事をされても嬉しいと思うほど愛している。
もう二度と会う事も無いかもしれないけれどそれでも愛しているんだよ。
そしてさみしいから君を側に置き、便利な道具のように使っているだけだ。」
「それでも構いません…何でもします。」
「私が嫌なんだ。
そんな自分にはなりたくない。
だからもう一人にして。」
抱え上げきれいになったベッドへ寝かせ、
「お世話になりました。」
もっと食い下がるかと思ったが静かに部屋から出て行った。
無理をして来たのだろう。
本当なら誉められた行為では無い。
最低だ。
私にとってもリタ嬢にとっても。
だけど慎重で、本当は臆病なマティがどれだけの覚悟をし、どれだけのリスクを負ってここまで一人で来たのかと思うと愛しくてたまらない。
永遠の愛を誓ってこそ本物の愛だと思っていた。
刹那的に一夜の契りを結ぶなど、浅はかで馬鹿な奴がする事だと軽蔑していた。
だけど人生でこれだけ満ち足りた瞬間をどれだけ経験出来るというのだろう。
私達の恋はこれで終わりだろうけれど、最高のハッピーエンドじゃないか。
「ははっ…あははは…。」
笑おう、涙は溢れてくるけれど私は不幸じゃない。
「…ひどい…。」
部屋に入って来て惨状を見たリオが絶句する。
「大丈夫だ…出て行って。」
恥ずかしい場面は幾度となく見せてきたけれどさすがにこんな姿は見せられない。
「お風呂に…ちゃんと洗い流さないと…。」
「自分で出来るから…。」
立ち上がり一歩前へ踏み出すと激痛が走り膝から崩れ落ちた。
リオが駆け寄る。
床にぽたぽたと雫石が落ちる。
マティが私の中に出した体液がこぼれている。
「失礼します。」
抱き上げられた。
「放っておいてよ。」
「ではエミリンとマイアにさせますか?」
それは駄目だ。
風呂に連れて行かれ身体を洗われる。
…ひどい様だ。
身体のいたる所にキスマークと歯形がある。
手首には縛られた跡も。
「…少しいきんで下さい。」
「え?やだ。」
「中のものをちゃんと出さないと…。」
指を入れてかき出される。
「や…ああ。」
汚い。
精液と血液と汚物も混じっているだろう。
セックスって物語のように美しく快楽的なもんじゃないのね。
現実は痛いし汚い。
リオはきれいに洗われた私をソファーに寝かせベッドメイキングをしている。
他人の性行為の後始末など、しかも想いを寄せている主の。
気づいていたけど知らないふりをしていた。
リオもそれは望んでいないはずだからと、自分に都合のいいように。
この子は馬鹿なの。
そんなに私に尽くして何が得られるというの?
もっと早くに突き放すべきだった。
「それが終わったら出て行って。」
「…はい。」
部屋からという意味じゃないよ。
「もう二度と顔を見せないで。」
手を止めて、
「…どういう意味ですか?」
「君を解雇する。首都のウォルシュに紹介状と多少だけれど退職金を預けてある。」
いつ何があるかわからないから使用人すべての分を用意しておいた。
「武器庫から好きな剣も持って行っていいよ。私はもう使わないから。」
「嫌です。どうしてですか?顔を見たくないなら見せません!気配もさせませんから!」
「リオはそんな生き方をしてはいけない。
私はきっとずっと君の気持ちを知りながら都合のいいように使うよ。」
ソファーに詰め寄り足元にひざまづき、
「構いません!」
「私はマティアス皇帝陛下を愛している。
こんなひどい事をされても嬉しいと思うほど愛している。
もう二度と会う事も無いかもしれないけれどそれでも愛しているんだよ。
そしてさみしいから君を側に置き、便利な道具のように使っているだけだ。」
「それでも構いません…何でもします。」
「私が嫌なんだ。
そんな自分にはなりたくない。
だからもう一人にして。」
抱え上げきれいになったベッドへ寝かせ、
「お世話になりました。」
もっと食い下がるかと思ったが静かに部屋から出て行った。
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