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リリアン視点
アレックス様とレティシア様の関係?
「実はね、以前私が婚約していたのがアステローゼ公爵令嬢レティシア様だったんだ。」
「そうなんだ。世間って狭いね。」
「それでね、今まで黙ってて悪かったんだけど、リリアンの事は昔、レティシア様に聞いた事があったんだ。
入学式で会うまではまさか実在する人物だとは思わなかったよ。」
「なんて聞いてたの?」
「あー…実際あってみたら全然違ってたよ。」
「だからなんて?」
「聞く?」
「聞く。」
「うーん、私が言ったんじゃないからね。
…バカで男好き。」
やっぱりそういうキャラか。
「で?」
「嘘つきでクラウディアを騙してレイモンド様に取り入ったと。」
「クラウディア様経由でレイモンド様に取り入ったのは合ってる。」
「あ、意外としたたかなんだね。」
「そうだよ。
他には?」
「可哀想な自分をアピールしてレイモンド様にドレスや宝石、邸まで貢がせたって。」
「…合ってる。」
「え?合ってるの?」
「騙してないし、可哀想アピールもしてないけどくれたもん。
でも端からみたらそうなんじゃない?」
「まあそうだね。
ザカリーの財力やレイモンド様の性格を知っていればそれくらいのプレゼントは当然だろうし、リリアンは受けとる価値はあるし。」
「価値って?」
「うーん…かわいいの対価?」
「あはは、なんですかそれ?」
アレックス様は軽薄に感じるけれど、私を傷つけないよう気を使って下さっているのがわかる。
「とにかくレティシア様の空想上の人物が実在したのに驚いてずっと君が気になってた。
入学前にはもう婚約破棄はされていたのだけど、その事も予言してたからちょっと怖かったよ。」
「アレックス様はレティシア様の事どう思ってらしたの?」
「まだ幼かったから妹みたいな感じかな?
ちょっとくらいおかしな事を言っても夢見勝ちな子供の話だと。
でもこのまま彼女の話が現実になると…いや、あり得ないか。」
「その先も聞いたの?聞かせて下さい。」
ちょっとでも情報が得られるかも。
「レイモンド様は元々リリアンに騙されて付き合っていたから、リリアンの本性が徐々に見えてきて。
逆に公爵令嬢であるレティシア様の高貴で清らかな姿に引かれ始めて、」
「ぶっ!」
静かに聞いていたレナードが吹き出した。
「…で、リリアンは侯爵家にも出入りしていて帳簿の管理にまで口を出して侯爵家のお金に手をだすんだ。
それをレティシア様がみつけてリリアンは断罪される。
その頃には侯爵家の使用人達もレティシア様の人柄にほだされ皆彼女の味方になってるって話だったよ。」
「うーん…微妙に合ってるのが不気味ね。」
「だろう?
私としてはバカで淫乱な小悪魔リリアンにも会ってみたいけどね。」
「バカで淫乱ではないけど、小悪魔リリアンなら目の前におりますわよ。」
「「はいはい。」」
レナードと声を合わせる。
「断罪後のリリアンは犯罪奴隷として娼館に売られるらしいよ。」
この世界の神様はどうしても私にエッチな罰を与えたいのね。
アレックス様とレティシア様の関係?
「実はね、以前私が婚約していたのがアステローゼ公爵令嬢レティシア様だったんだ。」
「そうなんだ。世間って狭いね。」
「それでね、今まで黙ってて悪かったんだけど、リリアンの事は昔、レティシア様に聞いた事があったんだ。
入学式で会うまではまさか実在する人物だとは思わなかったよ。」
「なんて聞いてたの?」
「あー…実際あってみたら全然違ってたよ。」
「だからなんて?」
「聞く?」
「聞く。」
「うーん、私が言ったんじゃないからね。
…バカで男好き。」
やっぱりそういうキャラか。
「で?」
「嘘つきでクラウディアを騙してレイモンド様に取り入ったと。」
「クラウディア様経由でレイモンド様に取り入ったのは合ってる。」
「あ、意外としたたかなんだね。」
「そうだよ。
他には?」
「可哀想な自分をアピールしてレイモンド様にドレスや宝石、邸まで貢がせたって。」
「…合ってる。」
「え?合ってるの?」
「騙してないし、可哀想アピールもしてないけどくれたもん。
でも端からみたらそうなんじゃない?」
「まあそうだね。
ザカリーの財力やレイモンド様の性格を知っていればそれくらいのプレゼントは当然だろうし、リリアンは受けとる価値はあるし。」
「価値って?」
「うーん…かわいいの対価?」
「あはは、なんですかそれ?」
アレックス様は軽薄に感じるけれど、私を傷つけないよう気を使って下さっているのがわかる。
「とにかくレティシア様の空想上の人物が実在したのに驚いてずっと君が気になってた。
入学前にはもう婚約破棄はされていたのだけど、その事も予言してたからちょっと怖かったよ。」
「アレックス様はレティシア様の事どう思ってらしたの?」
「まだ幼かったから妹みたいな感じかな?
ちょっとくらいおかしな事を言っても夢見勝ちな子供の話だと。
でもこのまま彼女の話が現実になると…いや、あり得ないか。」
「その先も聞いたの?聞かせて下さい。」
ちょっとでも情報が得られるかも。
「レイモンド様は元々リリアンに騙されて付き合っていたから、リリアンの本性が徐々に見えてきて。
逆に公爵令嬢であるレティシア様の高貴で清らかな姿に引かれ始めて、」
「ぶっ!」
静かに聞いていたレナードが吹き出した。
「…で、リリアンは侯爵家にも出入りしていて帳簿の管理にまで口を出して侯爵家のお金に手をだすんだ。
それをレティシア様がみつけてリリアンは断罪される。
その頃には侯爵家の使用人達もレティシア様の人柄にほだされ皆彼女の味方になってるって話だったよ。」
「うーん…微妙に合ってるのが不気味ね。」
「だろう?
私としてはバカで淫乱な小悪魔リリアンにも会ってみたいけどね。」
「バカで淫乱ではないけど、小悪魔リリアンなら目の前におりますわよ。」
「「はいはい。」」
レナードと声を合わせる。
「断罪後のリリアンは犯罪奴隷として娼館に売られるらしいよ。」
この世界の神様はどうしても私にエッチな罰を与えたいのね。
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