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私はザカリー侯爵の私生児だった。
それからわずか10歳のリリーシェの復讐がはじまる。
虐めていた使用人に無実の罪を着せ地下牢で拷問されるのを見てよろこび、腹違いの兄を一人づつ誘惑し、仲違いさせた。
ルドルフはアンドレアを池に沈めた。
「残ったほうとここで遊ぼうと思っていたの。」
薬で眠らせたルドルフを拘束椅子に座らせ拷問して殺した。
ルドルフを射精させ肛門に裂傷を作り性犯罪者の仕業に見せかけた。誰も10歳の少女が犯人だとは疑わなかった。
惨殺現場にはピンクの髪が残されていたが先にここに囚われていたリリアンのものだろうとなる。
レティシアが泣き叫ぶ。
心配しないでじきにあなたもそうなるわ。
リリーシェは実の父も無邪気を装い誘惑した。
太ももの傷を見せ、レティシアがしたと告発する。
ザカリー侯爵はレティシアに同じ罰を与えた。
リリーシェはレティシアが使うであろう塗り薬に遅効性の毒を混ぜた。
レティシアの足は徐々に腐り苦しみながら死んだ。
残されたザカリー侯爵はリリーシェを溺愛した。
ヴァンヴェルートの名を与えザカリーの後継者とした。
そうなればもう用は無い。
お酒をたくさん飲ませ一緒にお風呂に入ろうと誘う。足を滑らせ頭を打った侯爵を風呂に沈めて素知らぬふうでベッドで寝た。
侯爵が発見されたのは翌朝だった。
誰も侯爵が10歳の実の娘と淫らな事をしているとは知らないから疑われる事もなかった。
これが私の知るリリーシェ・ヴァンヴェルート・ザカリー。金の瞳が人を殺す時に血の色に染まる「鮮血のリリーシェ」の主人公サイコパス少女だ。
だけど私の母リリアンはザカリー侯爵夫人。
父はキモデブハゲオヤジでは無く、イケメン紳士で母を溺愛している。
二人の兄は同じ母から産まれた実の兄。父に似たイケメンで私を甘やかす。
私はもうすぐ10歳になるのに。
「いったい誰を殺せばいいのっ!」
「何物騒な事言ってんのかしら?家の末っ子お姫様は。」
はっ!
「ママっ!」
40を過ぎてもなお少女のような面影を残す私の母は貴族には珍しくママと呼ばせる。
「あーえーと、仮によ?この世界には筋書きがあるとして、その筋書きが糞みたいだったらママはどうする?」
「ん~…当然無視するわ。」
「だよね。」
「リリーシェは自分の生きたいように生きればいいのよ。人は誰でも皆幸せになるために生きているんだから。」
「ママは幸せ?」
小説ではリリーシェが触れる事の出来なかったママの小さく細く真っ白な手を握る。
「幸せよ。はっきり言って私ほど幸せな人はいないわ!帝国随一の金持ちの夫は優しくてイケメン、子供達はかわいい!私に勝てる人がいたらお目にかかりたいわ。」
確かにそう。
ここは登場人物は同じでも違う世界なのかもしれない。
それからわずか10歳のリリーシェの復讐がはじまる。
虐めていた使用人に無実の罪を着せ地下牢で拷問されるのを見てよろこび、腹違いの兄を一人づつ誘惑し、仲違いさせた。
ルドルフはアンドレアを池に沈めた。
「残ったほうとここで遊ぼうと思っていたの。」
薬で眠らせたルドルフを拘束椅子に座らせ拷問して殺した。
ルドルフを射精させ肛門に裂傷を作り性犯罪者の仕業に見せかけた。誰も10歳の少女が犯人だとは疑わなかった。
惨殺現場にはピンクの髪が残されていたが先にここに囚われていたリリアンのものだろうとなる。
レティシアが泣き叫ぶ。
心配しないでじきにあなたもそうなるわ。
リリーシェは実の父も無邪気を装い誘惑した。
太ももの傷を見せ、レティシアがしたと告発する。
ザカリー侯爵はレティシアに同じ罰を与えた。
リリーシェはレティシアが使うであろう塗り薬に遅効性の毒を混ぜた。
レティシアの足は徐々に腐り苦しみながら死んだ。
残されたザカリー侯爵はリリーシェを溺愛した。
ヴァンヴェルートの名を与えザカリーの後継者とした。
そうなればもう用は無い。
お酒をたくさん飲ませ一緒にお風呂に入ろうと誘う。足を滑らせ頭を打った侯爵を風呂に沈めて素知らぬふうでベッドで寝た。
侯爵が発見されたのは翌朝だった。
誰も侯爵が10歳の実の娘と淫らな事をしているとは知らないから疑われる事もなかった。
これが私の知るリリーシェ・ヴァンヴェルート・ザカリー。金の瞳が人を殺す時に血の色に染まる「鮮血のリリーシェ」の主人公サイコパス少女だ。
だけど私の母リリアンはザカリー侯爵夫人。
父はキモデブハゲオヤジでは無く、イケメン紳士で母を溺愛している。
二人の兄は同じ母から産まれた実の兄。父に似たイケメンで私を甘やかす。
私はもうすぐ10歳になるのに。
「いったい誰を殺せばいいのっ!」
「何物騒な事言ってんのかしら?家の末っ子お姫様は。」
はっ!
「ママっ!」
40を過ぎてもなお少女のような面影を残す私の母は貴族には珍しくママと呼ばせる。
「あーえーと、仮によ?この世界には筋書きがあるとして、その筋書きが糞みたいだったらママはどうする?」
「ん~…当然無視するわ。」
「だよね。」
「リリーシェは自分の生きたいように生きればいいのよ。人は誰でも皆幸せになるために生きているんだから。」
「ママは幸せ?」
小説ではリリーシェが触れる事の出来なかったママの小さく細く真っ白な手を握る。
「幸せよ。はっきり言って私ほど幸せな人はいないわ!帝国随一の金持ちの夫は優しくてイケメン、子供達はかわいい!私に勝てる人がいたらお目にかかりたいわ。」
確かにそう。
ここは登場人物は同じでも違う世界なのかもしれない。
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