初恋と悪あがき

村上りく

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第2章

ストロベリーブロンド 1

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sideアイ

長い入学式が終わり、自己紹介や委員会、係を決めるHRも終わった。
あっという間に放課後になった。
今日は授業が無かったので時間が進むのが随分早いように感じた。
12組へ行くと、ノアは教室に残っていた。
友達に囲まれて何かをしている。
もう友達できたんだ、流石、早いなぁ。
そういえば私、今日誰ともはなせてないな…。
隣の席の紅花ホンファちゃんの視線の理由は結局分からなかったし。

ノアは扉の前にいる私に気付いてくれた。

「アイ、もう帰るか?」

「今日部活見学したいと思ってるんだけど、生物部に一緒に行かない?」

「生物部にするのか?」

「まだ決めてないけど、昨日もロミさんから連絡があって…」

「ロミさんと連絡してんの!?」

ノアは予想以上に大きな声が出てしまったようで、誤魔化すように咳払いをした。
ノアは今でも一途にロミさんを思っているのだ。

「熱烈に勧誘されてるから一応お邪魔させてもらおうと思ってるんだ」

私は思わず笑ってしまいながら言った。

「卒業生なのに良くやるよなぁ。……じゃ、行くか」

「でも大丈夫?友達と何かしてたんじゃない?」

「丁度終わったから大丈夫」

ノアが席に戻ると、一緒に作業していたらしい友達3人がノアの腕や頭をばしばしと叩いている。
ほんとに帰って大丈夫なのかな…??
私の心配とは裏腹に、ノアはカバンを持って直ぐにやって来た。

「ちょっと職員室に寄っても良いか?」

「良いよ」

私たちは職員室に向かった。
その途中でノアが隣にいるとものすごい視線を感じた。
すれ違う人ほぼ全員はノアに注目し、必然的に隣にいる私も見て、「あの子誰?」と言いたげな視線を送ってくる。
しかし、ノアはまっっったく自覚がないようだ。
隣を歩くノアをちらりと見ると、周りが注目するのも無理はないなと思う。
ふわふわ揺れる赤茶の髪と目は優しげで、文句無しに格好良い。
しかも、見た目通りもちろん性格も優しい。
加えて首席合格者だ。
ノアがモテないわけないよね…。
一応、ノアと「親戚」になって1年以上経つが未だにこんなすごい人が親戚なんて信じられない。

「アイ?どこ見てんだ」

「…あ。何でもないよ!」

「 ? まぁ良いか。俺、担任のとこ行ってくるからちょっと待っててくれ」

「分かった、行ってらっしゃい」

職員室の前の窓際でノアを待つことにした。
校庭のサッカー部が良く見える。

部活、どうしようかな。
思い切ってマネージャーでもやろうかな?
でも、ロミさんに誘われてるし生物部も良いな。
家政部も捨て難いし。

考えを巡らせているとノアが帰って来た。
部活見学に行こう、と思った。
が、
担任のニコル先生が微笑みながら近付いて来た。

「ラッセルさん、丁度良い所に居てくれたわ~!頼みたいことがあるのだけど、お時間よろしいかしら?」

なんだか、とても時間がかかる気がする…。

「ごめんノア、先に行っててくれる?」

「良いよ。待ってるから行っておいで」

「ごめんね、出来るだけすぐ戻る」



٭❀*



「ごめんなさいね、急に。頼みというのはこれについてなのだけれど」

ニコル先生はそう言いながらプリントを私に差し出した。
守護者ガーディアン研修生希望者募集要項』。

「ラッセルさんは魔法医の中でも守護者ガーディアンに興味があると聞いているのだけれど、間違いないかしら?」

「はい、そうです!」

もしかして、もう実践的に勉強が出来るのかな!?
そう思った瞬間わくわくが止まらなくなった。

「来月末に守護者ガーディアン育成プロジェクトが始まるの。1学年につき2人まで、研修生になるための合宿に参加できるわ」

「参加させてください!」

私は研修生?とか、よく分からなかったけれど取り敢えず言った。
守護者ガーディアンになるための1歩になることは間違いないだろう。

「ええ、今のところそう考えているわぁ。でも1つだけ条件があってね」

条件……?

「お隣の席の夏 紅花シア ホンファさんも行くように説得して欲しいのよ~」

ニコル先生はふふふ、と可愛らしく笑って言った。


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久しぶりに名前だけ登場したのでロミさんの紹介をします!
ロミルダ・アードルング
アイとノアの4つ年上の先輩でルーシュベルト魔法学校の卒業生。
主に「波紋 1」から「鈍感なあの人 3」に出てきますのでチェックして頂けると幸いです( ¨̮ )
今度登場人物紹介を描きたいと思っております。
人物が多い故に分かりにくくなってしまい申し訳ないです…!
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