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序章:監査官、祭りの王都に着任する
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王都の門をくぐった瞬間、彼――監査官レオンの眉間は、職務上の習性として自然に寄った。
石畳は花びらで彩られ、通りには旗がはためき、屋台からは甘い匂いと香ばしい匂いと、なぜか薬草っぽい匂いが一度に押し寄せてくる。見上げれば、空に小さな紙吹雪が舞っていた。風が吹くたび、キラキラと光る。
――平日だよな?
胸元の手帳を開く。赴任の辞令。日付は今日。目的地は王都役所監査課。担当は「祭事条例違反の是正および監督」。
つまり、祭りの街の“ブレーキ役”。
レオンは深く息を吸い、吐いた。息が甘い。空気にまで砂糖を混ぜる気か、この王都は。
「ようこそ、年中お祭りの王都へ! 着任祝いだよ!」
すれ違いざまに、知らない子どもが花の輪をレオンの腕にひっかけて走り去った。追いかける暇もない。代わりに、背後から紙吹雪が第二波として降ってきて、肩章にきれいに貼りつく。
レオンは紙吹雪を摘まみ、無言でポケットに入れた。捨てる場所を探すのが面倒だったのではない。監査官は証拠を残す。そういう仕事だ。
役所へ向かう道すがら、彼は早くも三件の「これは条例に触れるのでは?」を目撃した。
一件目。屋台の看板が空に浮いている。ふわふわ浮遊看板。ひもは……ない。しかも、ふわふわしているくせに妙に精密な字で「本日のおすすめ:笑うサクサク星パイ」と書かれている。字が上手すぎて腹が立つ。
二件目。道の真ん中に“演出用”と書かれた小さな噴水がある。噴水は噴水でも、出ているのが水ではなく金色の泡。泡はぷかぷか飛び、触った人の頬をむにっと押して笑わせる。子どもたちがきゃあきゃあ、いや、ふふふふ、している。
三件目。道案内の矢印が動く。しかも、矢印が「こっち!」と言っている。矢印が喋るな。
レオンは手帳を閉じ、そこにあるはずの頭痛を、先に予感した。
役所の塔が見えてきた。鐘楼の影。ようやく静かな空気が――と思った、そのとき。
「どーん!」
乾いた、軽い音がした。爆発音にしては、妙にかわいい。
続いて、ぽんぽんぽん、と小気味よい破裂音が連鎖して、通りの端っこから虹色の煙がもくもくと上がった。
煙は、もくもくのくせに、ハート形になった。空にハートがぷかりと浮かぶ。遅れて、キラキラの紙片が、雨のように降ってきた。
そしてなぜか、甘い匂いがする。焼き菓子の匂い。焦げてはいない。むしろ、香ばしい。
「……爆発、か?」
レオンが足を止めると、周囲の市民は拍手していた。
「今日の演出もいいわねえ」
「うちの子、これ見ると元気になるのよ」
「ほら、落ちてきた。食べられる紙だ」
食べられる紙。
レオンは、監査官としての職務により、落ちてきた紙片を拾った。薄い。軽い。舌に触れる前から、砂糖の香りがする。
食べられる紙片には、こう印刷されていた。
《着任おめでとうございます! 監査官さまへ》
……いや、待て。
レオンの視線が、ハート煙の下――発生源へ向く。
そこには、小さな店があった。看板には手描きの文字でこう書かれている。
《王都祭の企画屋 にこにこ企画堂》
店先には、屋台用の道具が山積みになっていて、紙吹雪用の筒、浮遊看板の部品、虹色の粉袋、なぜか巨大なゴム風船。危険物と可愛いものが仲良く同居している。
そして、店の前に立っていたのは――
ひとりの少女だった。
エプロン姿。髪はふわっとまとめていて、頬に粉がついている。目は星みたいにきらきら。口元には、やらかした直後の人間が浮かべるにはあまりに無邪気な笑み。
少女は、空に浮かぶハート煙を見上げ、満足そうに頷いた。
「うん、今日も上出来。……あ、煙のハート、ちょっと右に寄ったな。風かな」
“ちょっと右に寄ったな”で済ませることではない。
レオンは歩き出した。まっすぐ店へ。人混みが自然に道を開ける。なぜなら、彼の制服が“役所”で、しかも“監査”だからだ。王都の人々は自由だが、自由はなぜか監査官だけには逆らえない。そういう街の空気がある。
店先に着く。レオンは、まず落ち着いて、深呼吸を一つ。
「この演出の責任者は」
「はーい!」
少女が元気よく手を挙げた。ひょい、と。小学生の挙手みたいに。
「わたしです! 企画屋の看板娘、ミアです。えへへ。着任おめでとうございます!」
「……俺は祝われに来たんじゃない。監査に来た」
レオンが言うと、ミアはぱち、と瞬きをした。理解していない目ではない。むしろ理解しようとしていない目。好奇心で満ちている。
レオンは手帳を開き、冷静に言葉を選んだ。
「今のは、軽く爆発したな」
「軽くです!」
胸を張った。
「軽く爆発させました。危なくないように、音は“ぽん”で、煙は“ふわ”で、紙は“ぱら”です。みんな笑ってました!」
「笑っていたら合法、じゃない」
レオンが言うと、ミアは首を傾げる。
「え? でも、楽しいのが一番ですよね?」
「楽しいのは否定しない。だが――」
レオンは紙片を一枚、指で摘まんで見せた。
「これは何だ。食べられる紙だとしても、空から降らせるなら衛生管理の申請がいる。第二に、煙の形状演出。第三に、音響。第四に、役所塔の近くでの発火性粉末の使用。第五に――」
「わあ……」
ミアの目がさらに輝いた。
「いっぱい見てくれてる!」
違う。そこは反省するところだ。
レオンは、言い聞かせるように、低く息を吐いた。
「お前……反省してるか?」
「もちろんです!」
即答した。
「次はもっと右に寄らないようにします!」
レオンの眉間が、さっきより深く寄った。
「……そうじゃない」
ミアは、今度こそ本当に分からない顔をした。けれど、それでも笑っている。怒られているのに、嬉しそうなのだ。まるで、面白い人に話しかけられているみたいに。
レオンは、その表情を見てしまって、言葉が一拍遅れた。
そして、口から出たのは、予想していなかった一言だった。
「反省してない目だな?」
ミアは、ぱちぱち、と瞬きをして――
次の瞬間、にこっと、世界一の“反省してなさ”で笑った。
「はい! だって、監査官さんが来てくれたら、もっと良い祭りになる気がするんです!」
その言葉が、妙にまっすぐで。
レオンは一瞬だけ、胸の奥に“ぽん”と軽い破裂音を聞いた気がした。もちろん、これは演出ではない。煙も出ないし、紙吹雪も降らない。
ただ、心のどこかが、ほんの少しだけ。
ふわ、と。
「……」
レオンは咳払いを一つして、仕事の顔を取り戻した。
「まず、責任者――つまりお前に、是正命令を出す。今日の演出は中止。回収。あと、店の中を見せろ。危険物の管理状況を確認する」
「はーい!」
ミアは元気よく返事をして、店の扉を開けた。
扉が開いた瞬間、店内から出てきたのは――
虹色の紙吹雪ではなく、巨大な風船でもなく。
「おお、来たか監査官! 歓迎するぞ!」
奥から、店主――オーナーが現れた。腕を広げている。なぜか頭に花輪。なぜか背中に花火の筒。
レオンは、すでに嫌な予感でいっぱいになった。
「待て。お前がオーナーか」
「そうとも! 王都祭は大きいほどいい! 監査官が来たなら、もっと大きくできるな!」
「できない」
レオンは即答した。
ミアが横で、きらきらの目で頷く。
「わたしも、もっと大きくしたいです!」
「頷くな」
レオンのツッコミが、今日初めて、王都の空気に馴染んだ。
こうして、監査官レオンの“祭りの王都勤務”は――
軽い爆発と、反省してない瞳と、胃痛の予感とともに。
華やかに開幕した。
石畳は花びらで彩られ、通りには旗がはためき、屋台からは甘い匂いと香ばしい匂いと、なぜか薬草っぽい匂いが一度に押し寄せてくる。見上げれば、空に小さな紙吹雪が舞っていた。風が吹くたび、キラキラと光る。
――平日だよな?
胸元の手帳を開く。赴任の辞令。日付は今日。目的地は王都役所監査課。担当は「祭事条例違反の是正および監督」。
つまり、祭りの街の“ブレーキ役”。
レオンは深く息を吸い、吐いた。息が甘い。空気にまで砂糖を混ぜる気か、この王都は。
「ようこそ、年中お祭りの王都へ! 着任祝いだよ!」
すれ違いざまに、知らない子どもが花の輪をレオンの腕にひっかけて走り去った。追いかける暇もない。代わりに、背後から紙吹雪が第二波として降ってきて、肩章にきれいに貼りつく。
レオンは紙吹雪を摘まみ、無言でポケットに入れた。捨てる場所を探すのが面倒だったのではない。監査官は証拠を残す。そういう仕事だ。
役所へ向かう道すがら、彼は早くも三件の「これは条例に触れるのでは?」を目撃した。
一件目。屋台の看板が空に浮いている。ふわふわ浮遊看板。ひもは……ない。しかも、ふわふわしているくせに妙に精密な字で「本日のおすすめ:笑うサクサク星パイ」と書かれている。字が上手すぎて腹が立つ。
二件目。道の真ん中に“演出用”と書かれた小さな噴水がある。噴水は噴水でも、出ているのが水ではなく金色の泡。泡はぷかぷか飛び、触った人の頬をむにっと押して笑わせる。子どもたちがきゃあきゃあ、いや、ふふふふ、している。
三件目。道案内の矢印が動く。しかも、矢印が「こっち!」と言っている。矢印が喋るな。
レオンは手帳を閉じ、そこにあるはずの頭痛を、先に予感した。
役所の塔が見えてきた。鐘楼の影。ようやく静かな空気が――と思った、そのとき。
「どーん!」
乾いた、軽い音がした。爆発音にしては、妙にかわいい。
続いて、ぽんぽんぽん、と小気味よい破裂音が連鎖して、通りの端っこから虹色の煙がもくもくと上がった。
煙は、もくもくのくせに、ハート形になった。空にハートがぷかりと浮かぶ。遅れて、キラキラの紙片が、雨のように降ってきた。
そしてなぜか、甘い匂いがする。焼き菓子の匂い。焦げてはいない。むしろ、香ばしい。
「……爆発、か?」
レオンが足を止めると、周囲の市民は拍手していた。
「今日の演出もいいわねえ」
「うちの子、これ見ると元気になるのよ」
「ほら、落ちてきた。食べられる紙だ」
食べられる紙。
レオンは、監査官としての職務により、落ちてきた紙片を拾った。薄い。軽い。舌に触れる前から、砂糖の香りがする。
食べられる紙片には、こう印刷されていた。
《着任おめでとうございます! 監査官さまへ》
……いや、待て。
レオンの視線が、ハート煙の下――発生源へ向く。
そこには、小さな店があった。看板には手描きの文字でこう書かれている。
《王都祭の企画屋 にこにこ企画堂》
店先には、屋台用の道具が山積みになっていて、紙吹雪用の筒、浮遊看板の部品、虹色の粉袋、なぜか巨大なゴム風船。危険物と可愛いものが仲良く同居している。
そして、店の前に立っていたのは――
ひとりの少女だった。
エプロン姿。髪はふわっとまとめていて、頬に粉がついている。目は星みたいにきらきら。口元には、やらかした直後の人間が浮かべるにはあまりに無邪気な笑み。
少女は、空に浮かぶハート煙を見上げ、満足そうに頷いた。
「うん、今日も上出来。……あ、煙のハート、ちょっと右に寄ったな。風かな」
“ちょっと右に寄ったな”で済ませることではない。
レオンは歩き出した。まっすぐ店へ。人混みが自然に道を開ける。なぜなら、彼の制服が“役所”で、しかも“監査”だからだ。王都の人々は自由だが、自由はなぜか監査官だけには逆らえない。そういう街の空気がある。
店先に着く。レオンは、まず落ち着いて、深呼吸を一つ。
「この演出の責任者は」
「はーい!」
少女が元気よく手を挙げた。ひょい、と。小学生の挙手みたいに。
「わたしです! 企画屋の看板娘、ミアです。えへへ。着任おめでとうございます!」
「……俺は祝われに来たんじゃない。監査に来た」
レオンが言うと、ミアはぱち、と瞬きをした。理解していない目ではない。むしろ理解しようとしていない目。好奇心で満ちている。
レオンは手帳を開き、冷静に言葉を選んだ。
「今のは、軽く爆発したな」
「軽くです!」
胸を張った。
「軽く爆発させました。危なくないように、音は“ぽん”で、煙は“ふわ”で、紙は“ぱら”です。みんな笑ってました!」
「笑っていたら合法、じゃない」
レオンが言うと、ミアは首を傾げる。
「え? でも、楽しいのが一番ですよね?」
「楽しいのは否定しない。だが――」
レオンは紙片を一枚、指で摘まんで見せた。
「これは何だ。食べられる紙だとしても、空から降らせるなら衛生管理の申請がいる。第二に、煙の形状演出。第三に、音響。第四に、役所塔の近くでの発火性粉末の使用。第五に――」
「わあ……」
ミアの目がさらに輝いた。
「いっぱい見てくれてる!」
違う。そこは反省するところだ。
レオンは、言い聞かせるように、低く息を吐いた。
「お前……反省してるか?」
「もちろんです!」
即答した。
「次はもっと右に寄らないようにします!」
レオンの眉間が、さっきより深く寄った。
「……そうじゃない」
ミアは、今度こそ本当に分からない顔をした。けれど、それでも笑っている。怒られているのに、嬉しそうなのだ。まるで、面白い人に話しかけられているみたいに。
レオンは、その表情を見てしまって、言葉が一拍遅れた。
そして、口から出たのは、予想していなかった一言だった。
「反省してない目だな?」
ミアは、ぱちぱち、と瞬きをして――
次の瞬間、にこっと、世界一の“反省してなさ”で笑った。
「はい! だって、監査官さんが来てくれたら、もっと良い祭りになる気がするんです!」
その言葉が、妙にまっすぐで。
レオンは一瞬だけ、胸の奥に“ぽん”と軽い破裂音を聞いた気がした。もちろん、これは演出ではない。煙も出ないし、紙吹雪も降らない。
ただ、心のどこかが、ほんの少しだけ。
ふわ、と。
「……」
レオンは咳払いを一つして、仕事の顔を取り戻した。
「まず、責任者――つまりお前に、是正命令を出す。今日の演出は中止。回収。あと、店の中を見せろ。危険物の管理状況を確認する」
「はーい!」
ミアは元気よく返事をして、店の扉を開けた。
扉が開いた瞬間、店内から出てきたのは――
虹色の紙吹雪ではなく、巨大な風船でもなく。
「おお、来たか監査官! 歓迎するぞ!」
奥から、店主――オーナーが現れた。腕を広げている。なぜか頭に花輪。なぜか背中に花火の筒。
レオンは、すでに嫌な予感でいっぱいになった。
「待て。お前がオーナーか」
「そうとも! 王都祭は大きいほどいい! 監査官が来たなら、もっと大きくできるな!」
「できない」
レオンは即答した。
ミアが横で、きらきらの目で頷く。
「わたしも、もっと大きくしたいです!」
「頷くな」
レオンのツッコミが、今日初めて、王都の空気に馴染んだ。
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