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Chapter 2 エリュシフォン
episode 4. 聞き込み調査
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第四惑星グラント。
赤褐色の大地には、無数の採掘孔が穿たれていた。
まるで惑星そのものが、長い年月をかけて内側から食い荒らされたかのようだ。
岩肌から無理やり突き出したクレーンアーム。
地上と地下を往復する貨物リフト。
剥き出しのパイプと電力ケーブルが、街全体を蜘蛛の巣のように覆っている。
舞い上がる砂塵に混じるのは、金属と焼けたオイルの匂い。
ここは工房であり、炭鉱であり、住居でもある。
生きるために掘り、削り、直し続ける──
そんな人々の営みが、そのまま街の形になっていた。
アストレイカーは、外縁部のランディングパッドへとゆっくり降下した。
砂に半ば埋もれた誘導灯が鈍く瞬き、パッド番が大きく腕を振って着地点を示す。
着陸音とほぼ同時に、給電ケーブルを担いだグランタニアンのメカニックが駆け寄ってきた。
「給電付きなら三五〇〇リュミだ」
船から降りたセリオンが思わず声を上げる。
「いや、もう繋いでるじゃん!」
渋々リュミチップを差し出す。
メカニックはそれを受け取り、満足げに口元を緩めた。
「ごゆっくり」
ランディングパッドを抜けると、半地下構造の市街地が広がっていた。
天井の低い建物が連なり、路地には露店も並んでいる。
「この辺、思ったより賑やかだな」
ぐるりと見渡しながら、セリオンが言う。
「グラントの中じゃ、比較的栄えてる区画だ」
エルは短く答え、さらに市街を見下ろすように突き出た山を指さした。
「あの一帯が、異変の出ている炭鉱だ」
「異変が起きてる割には、街は普通そうだけどな」
腕を組み、首を傾げるセリオン。
「グランタニアンは基本職分主義だ。”あっちはあっち、こっちはこっち”、なんだろ」
淡々とした物言いだった。
「ふーん」
セリオンは横目でエルを見る。
「なんかさ、やけに詳しいよな。アウトライダーってのは」
尊敬半分、軽口半分で向けた言葉に
エルは一瞬だけ片眉を上げ、視線を逸らす。
「飛び回るのが仕事だからな」
それ以上は何も語らず、歩き出す。
「ほら。聞き込みするなら、あっちだ。とっとと行くぞ」
「えぇ~、市場、ちょっと見たかったんだけどなぁ」
ぼやきながらも、エルの後に続いた。
市場のさらに奥へと足を進める。
露店の顔ぶれも変わり、並ぶのはスクラップパーツや違法ノード、用途不明の機械部品――
一目で「少し怪しい」とわかる区画だ。
「この辺で、ちょっと聞いてみるか」
セリオンは辺りを見回し、比較的穏やかそうな初老のグランタニアンと視線が合った。
相手はにこりと微笑む。
「すみません、少しお伺いしたいことが――」
セリオンが近づくと、露店の全貌が見えた。
何の肉かも分からない干物が数種類、縄に吊るされている。
乾いているはずの表面は妙に湿っており、その隙間を小さな虫が這っていた。
「うわ」
思わず零れた呟き。
一瞬だけ眉を顰める。
「いらっしゃい?」
初老のグランタニアンは、笑顔のまま言葉を返した。
問いかけ以上の意図は読み取れない。
セリオンは小さく息を吐き、吊るされた干物へと視線をやる。
四種類。
どれも似たような見た目で、どことなく生々しい。
数秒、逡巡して――
「……これ、ください」
比較的色味がましな、小ぶりの干物を指差した。
「まいど! 五百リュミだよ!」
リュミチップを手渡し、干物を受け取る。
セリオンはそれを親指と人差し指でつまんだまま、エルの方に振り返った。
「いらねぇぞ、俺は」
即答。
エルは一歩、距離を取る。
「だよなぁ」
肩を落とし、干物を持ったまま露店へ向き直る。
「炭鉱で異変があったって、聞いたんですけど」
「あぁ、噂なら」
初老のグランタニアンは、鼻で笑った。
「“グラント・ゴーレム”が出たとか言う話だ」
「グラント・ゴーレム?」
セリオンが眉を寄せる。
「馬鹿馬鹿しい話さ。太古のガラクタだよ。炭鉱の奥には残骸がいくらでも転がってる。それが動力も無しに動くなんて、あり得ない」
セリオンは顎に手をやる。
「グラント・ゴーレムの動力って、何なんです?」
初老のグランタニアンは首を傾げた。
「さぁな。電磁エネルギーか、何かだろう。ノードが普及する、ずっと前の時代の代物だ」
「そうですか」
短く答え、振り返る。
少し離れた場所で腕を組んでいたエルが、無言で頷いた。
十分だ。
セリオンは露店の前に戻り、軽く頭を下げる。
「ありがとうございました」
去り際、背後から声が飛んできた。
「それ、ちゃんと食えよ!」
苦笑しつつ、軽く手を振る。
エルを見ると、小さく首を振られた。
「……はぁ。マジで無理」
干物を指で摘んだまま、二人は炭鉱の方角へ歩き出した。
市場は、そのまま炭鉱の麓へと連なっていた。
奥へ進むにつれ、露店の怪しさは増し、
同時に――店を畳んでいる場所も多くなっていく。
錆びたシャッター。
無人の屋台。
人の気配だけが、妙に薄い。
「さすがに、ここまで来ると店も閉めるか」
セリオンがぽつりと呟く。
「おい」
隣から、低い声。
「それ、早く食うか捨てるかしろ。くせぇ」
言われて、手元を見る。
親指と人差し指で摘み続けていた干物。
「捨てるとか、もったいないじゃん……」
エルは呆れたように溜息をつき、視線を明後日の方向へ流した。
どうしたものかと周囲を見回した、その時。
店を閉めていないスクラップ売り場が目に入る。
「あ」
無意識に足が向いた。
薄暗い店先。
立っていたのは、顔色の冴えないグランタニアンの男。
並ぶスクラップは、違法ノードの残骸や判別不能のパーツばかり――
正真正銘、ガラクタの山だった。
「すみません」
声をかけると、男は不機嫌そうに睨みつけてくる。
「なんだよ。客か?」
その背後に、小さく座り込んだ子供が目に入った。
「いや、ちょっと聞きたいことがあって――」
「冷やかしなら帰んな!」
語気が強まった、その瞬間。
男の視線が、セリオンの手にある干物へ落ちる。
ゴクリ、と生唾を飲む音。
セリオンは、にこりと笑った。
「これ、あげるんで。少し話、聞かせてもらえませんか」
「……まぁ、少しならな」
男が手を伸ばす。
だが、セリオンはするりと手を上げて避けた。
「あなたじゃなくて――あの子から話を聞きたいんですけど」
男の背後にいる子供を指差す。
「なんでもいいから、早くよこせ!」
干物を掴もうと、必死に跳ねる男。
仕方なく、それを差し出すと、
男は嬉しそうに干物を眺めながら、後ろを振り返った。
「おい、ロンロン」
声だけの指示。
渋々と前に出てきた子供は、明らかに怯えていた。
セリオンは腰を落とし、目線を合わせる。
「こんにちは、ロンロン。俺はセリオンだ」
柔らかく微笑む。
その様子を見ていたエルが、わずかに目を見開いた。
「……お前、セリオンっていうのか」
「えっ、今さら!?」
振り返ると、エルは眉を顰めている。
「第五部隊はどうした」
「えぇ、何で知ってんの?まあ、色々あって。今は単独任務っていうか……」
頭を掻くセリオン。
エルは小さく舌打ちした。
「オルカカのやつめ」
「ん?」
首を傾げるセリオンに、エルは一度息を吐く。
「いや。続けろ。邪魔して悪かった」
セリオンは再び、ロンロンへ向き直った。
「俺たち、この惑星で起きてる異変を調べてるんだ」
ロンロンの表情が、さらに硬くなる。
「何か、知ってるよな?」
セリオンは声を落とし、優しく続ける。
「よかったら教えてくれ。解決できるかもしれない」
しばらくの沈黙。
やがてロンロンが、震える声で口を開いた。
「……三日前、炭鉱にスクラップを集めに行ったんだ」
三日前――異変が報告された日。
二人の表情が引き締まる。
「そしたら――奥の方に、犬がいた」
「……!」
セリオンが思わず声を上げる。
「白い、子犬か!?」
ロンロンは首を振った。
「いや、あんたの髪と同じような色。大きな犬だった」
エルが、はっと息を呑む。
「成体か」
ロンロンは続ける。
「おとなしくて、かわいくて。こっちに来てくれたんだ。ちょっと撫でてたら、モフモフして……」
一瞬、笑顔。
だがすぐに、その表情が曇る。
「でも急に、目が光って……すごい声で吠えたんだ。オーーン、って、長く」
肩をすくめ、俯く。
「そしたら地面が光って、揺れて――そこらに転がってたグラント・ゴーレムが、動き出した」
視線が交わる。
エルが低く訊ねる。
「犬はどうした」
「消えちゃった」
セリオンの胸が音を立てた。
(……似てる。俺の時と……)
「状況は把握した」
エルが短く言う。
「炭鉱に行くぞ」
踵を返し、歩き出す。
セリオンは我に返り、ロンロンを見る。
「話してくれて、ありがとうな!」
にこっと笑う。
「犬、無事かな」
不安げな声。
セリオンは少しだけ眉を下げて――
「ああ。きっと大丈夫さ」
立ち上がりロンロンの肩を軽く叩く。
踵を返し、エルの背を追った。
ロンロンは不安げに、炭鉱へ向かう二人を見送った。
赤褐色の大地には、無数の採掘孔が穿たれていた。
まるで惑星そのものが、長い年月をかけて内側から食い荒らされたかのようだ。
岩肌から無理やり突き出したクレーンアーム。
地上と地下を往復する貨物リフト。
剥き出しのパイプと電力ケーブルが、街全体を蜘蛛の巣のように覆っている。
舞い上がる砂塵に混じるのは、金属と焼けたオイルの匂い。
ここは工房であり、炭鉱であり、住居でもある。
生きるために掘り、削り、直し続ける──
そんな人々の営みが、そのまま街の形になっていた。
アストレイカーは、外縁部のランディングパッドへとゆっくり降下した。
砂に半ば埋もれた誘導灯が鈍く瞬き、パッド番が大きく腕を振って着地点を示す。
着陸音とほぼ同時に、給電ケーブルを担いだグランタニアンのメカニックが駆け寄ってきた。
「給電付きなら三五〇〇リュミだ」
船から降りたセリオンが思わず声を上げる。
「いや、もう繋いでるじゃん!」
渋々リュミチップを差し出す。
メカニックはそれを受け取り、満足げに口元を緩めた。
「ごゆっくり」
ランディングパッドを抜けると、半地下構造の市街地が広がっていた。
天井の低い建物が連なり、路地には露店も並んでいる。
「この辺、思ったより賑やかだな」
ぐるりと見渡しながら、セリオンが言う。
「グラントの中じゃ、比較的栄えてる区画だ」
エルは短く答え、さらに市街を見下ろすように突き出た山を指さした。
「あの一帯が、異変の出ている炭鉱だ」
「異変が起きてる割には、街は普通そうだけどな」
腕を組み、首を傾げるセリオン。
「グランタニアンは基本職分主義だ。”あっちはあっち、こっちはこっち”、なんだろ」
淡々とした物言いだった。
「ふーん」
セリオンは横目でエルを見る。
「なんかさ、やけに詳しいよな。アウトライダーってのは」
尊敬半分、軽口半分で向けた言葉に
エルは一瞬だけ片眉を上げ、視線を逸らす。
「飛び回るのが仕事だからな」
それ以上は何も語らず、歩き出す。
「ほら。聞き込みするなら、あっちだ。とっとと行くぞ」
「えぇ~、市場、ちょっと見たかったんだけどなぁ」
ぼやきながらも、エルの後に続いた。
市場のさらに奥へと足を進める。
露店の顔ぶれも変わり、並ぶのはスクラップパーツや違法ノード、用途不明の機械部品――
一目で「少し怪しい」とわかる区画だ。
「この辺で、ちょっと聞いてみるか」
セリオンは辺りを見回し、比較的穏やかそうな初老のグランタニアンと視線が合った。
相手はにこりと微笑む。
「すみません、少しお伺いしたいことが――」
セリオンが近づくと、露店の全貌が見えた。
何の肉かも分からない干物が数種類、縄に吊るされている。
乾いているはずの表面は妙に湿っており、その隙間を小さな虫が這っていた。
「うわ」
思わず零れた呟き。
一瞬だけ眉を顰める。
「いらっしゃい?」
初老のグランタニアンは、笑顔のまま言葉を返した。
問いかけ以上の意図は読み取れない。
セリオンは小さく息を吐き、吊るされた干物へと視線をやる。
四種類。
どれも似たような見た目で、どことなく生々しい。
数秒、逡巡して――
「……これ、ください」
比較的色味がましな、小ぶりの干物を指差した。
「まいど! 五百リュミだよ!」
リュミチップを手渡し、干物を受け取る。
セリオンはそれを親指と人差し指でつまんだまま、エルの方に振り返った。
「いらねぇぞ、俺は」
即答。
エルは一歩、距離を取る。
「だよなぁ」
肩を落とし、干物を持ったまま露店へ向き直る。
「炭鉱で異変があったって、聞いたんですけど」
「あぁ、噂なら」
初老のグランタニアンは、鼻で笑った。
「“グラント・ゴーレム”が出たとか言う話だ」
「グラント・ゴーレム?」
セリオンが眉を寄せる。
「馬鹿馬鹿しい話さ。太古のガラクタだよ。炭鉱の奥には残骸がいくらでも転がってる。それが動力も無しに動くなんて、あり得ない」
セリオンは顎に手をやる。
「グラント・ゴーレムの動力って、何なんです?」
初老のグランタニアンは首を傾げた。
「さぁな。電磁エネルギーか、何かだろう。ノードが普及する、ずっと前の時代の代物だ」
「そうですか」
短く答え、振り返る。
少し離れた場所で腕を組んでいたエルが、無言で頷いた。
十分だ。
セリオンは露店の前に戻り、軽く頭を下げる。
「ありがとうございました」
去り際、背後から声が飛んできた。
「それ、ちゃんと食えよ!」
苦笑しつつ、軽く手を振る。
エルを見ると、小さく首を振られた。
「……はぁ。マジで無理」
干物を指で摘んだまま、二人は炭鉱の方角へ歩き出した。
市場は、そのまま炭鉱の麓へと連なっていた。
奥へ進むにつれ、露店の怪しさは増し、
同時に――店を畳んでいる場所も多くなっていく。
錆びたシャッター。
無人の屋台。
人の気配だけが、妙に薄い。
「さすがに、ここまで来ると店も閉めるか」
セリオンがぽつりと呟く。
「おい」
隣から、低い声。
「それ、早く食うか捨てるかしろ。くせぇ」
言われて、手元を見る。
親指と人差し指で摘み続けていた干物。
「捨てるとか、もったいないじゃん……」
エルは呆れたように溜息をつき、視線を明後日の方向へ流した。
どうしたものかと周囲を見回した、その時。
店を閉めていないスクラップ売り場が目に入る。
「あ」
無意識に足が向いた。
薄暗い店先。
立っていたのは、顔色の冴えないグランタニアンの男。
並ぶスクラップは、違法ノードの残骸や判別不能のパーツばかり――
正真正銘、ガラクタの山だった。
「すみません」
声をかけると、男は不機嫌そうに睨みつけてくる。
「なんだよ。客か?」
その背後に、小さく座り込んだ子供が目に入った。
「いや、ちょっと聞きたいことがあって――」
「冷やかしなら帰んな!」
語気が強まった、その瞬間。
男の視線が、セリオンの手にある干物へ落ちる。
ゴクリ、と生唾を飲む音。
セリオンは、にこりと笑った。
「これ、あげるんで。少し話、聞かせてもらえませんか」
「……まぁ、少しならな」
男が手を伸ばす。
だが、セリオンはするりと手を上げて避けた。
「あなたじゃなくて――あの子から話を聞きたいんですけど」
男の背後にいる子供を指差す。
「なんでもいいから、早くよこせ!」
干物を掴もうと、必死に跳ねる男。
仕方なく、それを差し出すと、
男は嬉しそうに干物を眺めながら、後ろを振り返った。
「おい、ロンロン」
声だけの指示。
渋々と前に出てきた子供は、明らかに怯えていた。
セリオンは腰を落とし、目線を合わせる。
「こんにちは、ロンロン。俺はセリオンだ」
柔らかく微笑む。
その様子を見ていたエルが、わずかに目を見開いた。
「……お前、セリオンっていうのか」
「えっ、今さら!?」
振り返ると、エルは眉を顰めている。
「第五部隊はどうした」
「えぇ、何で知ってんの?まあ、色々あって。今は単独任務っていうか……」
頭を掻くセリオン。
エルは小さく舌打ちした。
「オルカカのやつめ」
「ん?」
首を傾げるセリオンに、エルは一度息を吐く。
「いや。続けろ。邪魔して悪かった」
セリオンは再び、ロンロンへ向き直った。
「俺たち、この惑星で起きてる異変を調べてるんだ」
ロンロンの表情が、さらに硬くなる。
「何か、知ってるよな?」
セリオンは声を落とし、優しく続ける。
「よかったら教えてくれ。解決できるかもしれない」
しばらくの沈黙。
やがてロンロンが、震える声で口を開いた。
「……三日前、炭鉱にスクラップを集めに行ったんだ」
三日前――異変が報告された日。
二人の表情が引き締まる。
「そしたら――奥の方に、犬がいた」
「……!」
セリオンが思わず声を上げる。
「白い、子犬か!?」
ロンロンは首を振った。
「いや、あんたの髪と同じような色。大きな犬だった」
エルが、はっと息を呑む。
「成体か」
ロンロンは続ける。
「おとなしくて、かわいくて。こっちに来てくれたんだ。ちょっと撫でてたら、モフモフして……」
一瞬、笑顔。
だがすぐに、その表情が曇る。
「でも急に、目が光って……すごい声で吠えたんだ。オーーン、って、長く」
肩をすくめ、俯く。
「そしたら地面が光って、揺れて――そこらに転がってたグラント・ゴーレムが、動き出した」
視線が交わる。
エルが低く訊ねる。
「犬はどうした」
「消えちゃった」
セリオンの胸が音を立てた。
(……似てる。俺の時と……)
「状況は把握した」
エルが短く言う。
「炭鉱に行くぞ」
踵を返し、歩き出す。
セリオンは我に返り、ロンロンを見る。
「話してくれて、ありがとうな!」
にこっと笑う。
「犬、無事かな」
不安げな声。
セリオンは少しだけ眉を下げて――
「ああ。きっと大丈夫さ」
立ち上がりロンロンの肩を軽く叩く。
踵を返し、エルの背を追った。
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