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2.旗振り小人の激励
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「なんだよー。ノリ悪いなぁ~、ちょっとした知的好奇心ってやつじゃん。満たそうや、知的好奇心。なんかビビッときちゃったんだよねぇ~。他のレシピは本物だしこれだけ嘘ってのはなさそうだと思うんだけど」
初級レベルでは薬草を使った傷薬や、化膿止め、痒み止めなどが記されており、中級にはそのグレードアップ版がかかれていて、割と読みやすい本となっている。
その1番最後の見出しは眉唾レシピ!? と銘打たれており、よく効く媚薬という名がつけられている。良く効くのがあるなら、良く効かないのもあるのか、という疑問も湧いてくるが、それはとりあえず置いておく。薬師をしているのだから、雛田も少しぐらいは興味があるに違いない。絶対。ありえないレシピだと思っていても気を引かれているはずだ。
私なんて子供の頃のようなワクワクした高揚感で、体温が上がっている。
すごくね? 世紀の大発見じゃん! と飛び上がりそうな私に冷たく突き刺さるのが雛田の視線だ。
そのしらーっとした目は、髪の毛同様に真っ黒でどこに瞳孔があるのかわからない。
おい、お前も昔は媚薬を夢見たうら若き青年だったはずだろうが。媚薬を手に入れたらクラスのかわいいあの子とアレやそれや……♡ とか授業中に考えて前屈みになってただろうがよ(偏見)
まったく……社会に揉まれて色々鈍っちまったんだな……かわいそうに……
ほらほら、フレッシュな気持ちを思い出せよ!
媚薬だぞ、び、や、く!
それ、び、や、く!
頭の中で小さな小人たちが旗振りして騒いでいる。
「……お前って壺買わされるタイプのやつだったのか」
「誰が壺なんか買うか」
「事故したからお金振り込んでって親から連絡来ても振り込むんじゃないぞ」
「うるさいなぁー! 誰が詐欺にひっかかるって!?」
「いや、だってそれ明らかにガセじゃん」
「いや、これは本物。そうに決まってる! そうじゃなきゃおもしろくない。……ええぃっ! ちょっと会計してくるわ!」
値段は中古だけあって激安。中古のレシピ本ってほんとあんまり需要ないんだよな。新しい本がどさどさ出されてるから、普通の神経ならそっちを買うからさ。
「マジかよ。お金ドブに捨てるなら俺にくれよ」
雛田は買うものがなかったのか、手ぶらで着いてきて私が店員に財布から出したお金を渡すのをじとっとした目で見てくる。
「黙れ、後で媚薬漬けにすんぞコラ」
古書店で買うと、本の袋がプラスティックの袋とか手提げのついた紙袋じゃなくて、取手のないただの紙の袋に入れられるのに情緒を感じるお年頃なので、がさがさと音を立てる紙袋を手に抱えてにやにやとしてさしまう。
初級レベルでは薬草を使った傷薬や、化膿止め、痒み止めなどが記されており、中級にはそのグレードアップ版がかかれていて、割と読みやすい本となっている。
その1番最後の見出しは眉唾レシピ!? と銘打たれており、よく効く媚薬という名がつけられている。良く効くのがあるなら、良く効かないのもあるのか、という疑問も湧いてくるが、それはとりあえず置いておく。薬師をしているのだから、雛田も少しぐらいは興味があるに違いない。絶対。ありえないレシピだと思っていても気を引かれているはずだ。
私なんて子供の頃のようなワクワクした高揚感で、体温が上がっている。
すごくね? 世紀の大発見じゃん! と飛び上がりそうな私に冷たく突き刺さるのが雛田の視線だ。
そのしらーっとした目は、髪の毛同様に真っ黒でどこに瞳孔があるのかわからない。
おい、お前も昔は媚薬を夢見たうら若き青年だったはずだろうが。媚薬を手に入れたらクラスのかわいいあの子とアレやそれや……♡ とか授業中に考えて前屈みになってただろうがよ(偏見)
まったく……社会に揉まれて色々鈍っちまったんだな……かわいそうに……
ほらほら、フレッシュな気持ちを思い出せよ!
媚薬だぞ、び、や、く!
それ、び、や、く!
頭の中で小さな小人たちが旗振りして騒いでいる。
「……お前って壺買わされるタイプのやつだったのか」
「誰が壺なんか買うか」
「事故したからお金振り込んでって親から連絡来ても振り込むんじゃないぞ」
「うるさいなぁー! 誰が詐欺にひっかかるって!?」
「いや、だってそれ明らかにガセじゃん」
「いや、これは本物。そうに決まってる! そうじゃなきゃおもしろくない。……ええぃっ! ちょっと会計してくるわ!」
値段は中古だけあって激安。中古のレシピ本ってほんとあんまり需要ないんだよな。新しい本がどさどさ出されてるから、普通の神経ならそっちを買うからさ。
「マジかよ。お金ドブに捨てるなら俺にくれよ」
雛田は買うものがなかったのか、手ぶらで着いてきて私が店員に財布から出したお金を渡すのをじとっとした目で見てくる。
「黙れ、後で媚薬漬けにすんぞコラ」
古書店で買うと、本の袋がプラスティックの袋とか手提げのついた紙袋じゃなくて、取手のないただの紙の袋に入れられるのに情緒を感じるお年頃なので、がさがさと音を立てる紙袋を手に抱えてにやにやとしてさしまう。
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