怪異退治はアクマでゴリ押し

染西 乱

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「……貴様はもしかして頭が悪いのか?」

じっと黙っていたかと思えば、いきなりかなり失礼なことを言われた。
しかも久須木田コヨミはかなり真面目な顔をしている。瞳がまったく笑っていない。これは冗談とかそういうのではなく、心底本気で聞いてきているらしい。

「ハァ? いきなりなんですか? 酷い言いがかりですね? 学校ではそこそこ頭はいい方に分類されていると思います」

「……ぁあ、そういえばそうだった」

どうせ私の成績なんて先回りして調べていたくせに、おまえは頭が悪いのか、とは失礼だな、ほんとに。
別段天才じみて頭がいいわけでもないが、落ちこぼれているわけでもない。テストの点数だって真ん中よりは少し上ぐらいだし、ごく一般的な知能指数だ。

「ではこの悪魔についてのテストの点数の低さはなんだ」

ぺらりと指先でつまむようにして見せられたテスト用紙には、圧倒的にバツが多い。
そうして、間違えるにしても「空欄」がかなりの量を占めていた。

「その……あまり……意義を感じられないので……記憶力が低下しているのかと」

さすがに空欄とバツが山ほど付いたテスト用紙を目の前に突きつけられれば、サイリとて罪悪感が湧く。
早都子おねえさまの時間を使って勉強したのにこの体たらく! ほんとうならば別の仕事をこなしていたんだろうに、申し訳ない、と思ってはいる。

「意義?」

久須木田コヨミは、机の上にサイリのテストを起きやや不機嫌そうに眉をひそめた。
この男、眉の形まで整っているんだな。髪も茶色っぽいし同じように眉の色も薄めだ。

「これは強い悪魔を使役するためのものだと聞きました。悪魔の知識があるほうが優位に立てる、と」

サイリは前置きで聞いた、なぜ悪魔のことを勉強するのかという理由を聞いた時に真っ先に思ったのは、この勉強は私に必要な勉強か? ということだった。

「なんだ、わかってるじゃないか」

「でも、私すでに割と強い悪魔呼んで使ってるんですよね? これ以上強い悪魔呼ぶ必要あるのかなって」

勉強しなくてもいいんじゃないかって思っちゃったりしたから勉強に身が入らなかった。

「そんなもの強ければ強いほどいいに決まっている」

「えー?そうですか?」

サイリは首を傾げて、否をやんやりとおしつけた。
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