青き血潮の果て【完結】

染西 乱

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レモンイエロー

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しかしその理由は勇者の無事を祈って、腕を組んだままくすんくすんと啜り泣いている彼のメンバーを見れば見当がついてしまう。
彼に付き添っていや、取り縋るようにして一緒に着いてきていたのは年端もゆかぬ少年少女たちだったからだ。まだ輪郭も丸く、身体もまだ出来上がっていない細いたよりない骨の細さだ。
見るからに私の弟よりも年下だろう。

「……君たちの他にメンバーはいないのか?」

泣き伏していると表現しても差し支え無さそうな少女は私を見て返事をしようとしたようだが、嗚咽が詰まってしまい言葉が出ないようだった。
かろうじて頭を上下に振り、肯定の意を示してくれている。

思った以上に討伐隊のメンバーの集まりは悪かったらしい。一応は国を挙げた討伐であるはずのだが……
早急に王に今の現状の報告を上げ、改善する必要がありそうだ。

優しいマックスのことだ、彼らを育てて何年か後にでも魔王を討伐できれば良いと言う腹づもりだったのだろう。涙に濡れて目を真っ赤にした彼らも何年か経てば立派な戦士になる。
自分たちの力量よりも格上の敵に出会い、まだ幼さを残した彼らを庇う形で前衛に立ったんだろう。
この中で1番防御力が高いのは紛れもなくマックスに違いない。

取り除かれた防具も良いものであるとは言えないしろものだ。
以前見た際にはもうすこしマシな装備をしていたと思う。

……多分、優しい男なんだろう。
しかし、悲しいことにこの世は優しい人間が幸せになれるように作られていない。
人間も魔物も弱肉強食。
弱いものから淘汰されるのは自然の摂理。
マックスのように強くとも、誰か他の弱者を庇い守ろうとするととたんに弱くなってしまう。

血まみれの髪が処置台の上に広がっている。血の気の失せた顔を覗き込みながら、私は治療を淡々と進めていく。
紫色になってしまっている唇は半ば開いたままだ。白い歯は下の前歯が二本僅かに捻じれている。
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