〜Imaginary Boy Friend〜

古波蔵くう

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第一章:幼少期の絆

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 私の名は、納夢舞のうむまい。私は今、2つの選択肢を迫られている。
「舞、突然だが父さんと母さんは離婚することになった……」
私の父は、顔に皺を寄せ腕を組み、口を『へ』の口にして言った。
「舞、父さんと母さん……どっちについて行く?」
父はまだ日本語を覚えたての私に問う。私は選べなかった。私が答えを出すまで、数時間はかかった。どちらも、大好きだから。私は父さんを指差す。
「本当に、それでいいんだな?」
父は、再確認する。私は頷くだけした。そして、私が保育園の年長として入園と同時に祖父母の家に引っ越した。入園は出来たが、友達は1人も出来なかった。父さんと母さんが離婚したこともあり、私が暗く見えたのだろう。その頃、幼女の合間で少女コミックが流行っていた。連載週刊少女コミックの1作品が。恋愛漫画らしく、そのキャラクターの翔太しょうたがかっこいいとのこと。私はその一冊を本屋で立ち読みした。祖母が連れて来てくれた本屋だった。漢字にも読み仮名が振られていて、幼稚園生でも平仮名と片仮名さえ習っていれば読める話だった。その後、祖母は公園のベンチで休み私は1人でブランコに乗っていた。ブランコは2つあって、その内の1つで乗っていた。すると、突風が吹いた。ブランコの鎖がガチャガチャと音を立てるほどの強い風だった。すると、さっきまで空席だったもう1つのブランコに1人の男の子が座っていた。
「誰?」
私はボソッと呟いた。その男の子は当時流行った少女コミックの翔太そっくりだった。当時流行った少女コミックは、幼馴染の恋がテーマで幼少期からの話まで入っていた。その幼少期の翔太そっくりだった。
「俺、翔太」
その男の子は、少女コミックのキャラクターと同じ翔太という名前だった。
「舞、もうそろそろ帰る時間だよ」 
祖母が私を呼んだ。私は祖母に近付いてもう一回ブランコを見ると、翔太の姿は無かった。この日から私の目の前に翔太が現れる日が続いた。
 休日。父は仕事で一大プロジェクトを掲げていた。会社に泊まり込むぐらい追い込まないと失敗するぐらいの。それでよく家に帰ってこない日があった。久しぶりに帰って来ても、ダイニングの椅子に座って寝たまま。ゆすっても声をかけても起きない。幼い私はまだ料理ができない。お腹がいた。すると
「これでも、食べよう」
翔太が現れて、私に6Pチーズをくれた。私は翔太がいなければいけない存在だった。だが、幼稚園に進学した私は浜宮はまみやこころと出会って毎日遊んだ。幼稚園への登下園も。だんだん、翔太の存在が私から薄れていった。
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