〜Imaginary Boy Friend〜

古波蔵くう

文字の大きさ
2 / 5

第二章:過去と現在の交錯

しおりを挟む
 私とこころは、幼稚園と小学校、中学校、高校と何年も共にした。今、私達は高校2年生。私はあの当時流行った少女コミックがシリーズ化されていたため、それを読んでいた。こころは、私の腐れ縁3人組にパシリにされていた。その3人組とも私は仲は良好のため失いたくなかった。だけど、こころを助けたかった。でも、助けたら助けたで今度は私が同じ仕打ちを受ける。こころには悪いけど、見て見ぬフリをするしか無かった。
 納夢宅。
「ただいま……」
私は高校を進学すると共に1人暮らしを始めた。バイトもして家賃や生活費を節約しながら暮らしている。私がダイニングの椅子に座り、コンビニの弁当を食べていると
「舞……」
ハスキーな声が聞こえた。
「え? 誰?」
この部屋には、私以外同居している人はいない。居るはずがない。すると、もう1つの空席に学ランを着た男の子が座っていた。
「誰って……忘れたのか?」
学ランを着た男の子は、私を睨む。その姿はまるで、今読んでいる少女コミックの翔太そっくりだった。
「え! まさか……翔太くん?」
私は高校生になった翔太を本の中以外で初めて見た。
「そうだよ……11年ぶりか?」
翔太は立ち上がる。
「なんで、いきなり出てきたの?」
私が翔太に聞く。
「明日、心理学の授業あるだろ? それで分かるんじゃね?」
翔太は時間割表を指差す。私の通う高校には国数英理社の5教科と家体保芸(選択)に加えて心理学という授業が入っている。なぜ心理学しか無いのか分からない。しかも、必修科目の区分だった。
 翌日、授業科目心理学。
「今日は、について学習します」
担当教師が今日の話題を教える。
「まず、イマジナリーフレンドの定義だ」
担当教師が黒板に提示する。
『イマジナリーフレンドとは、実在しない空想上の友達のことです。これは、子供が自分の想像力を使って作り出した友達で、実際には存在しませんが、子供にとっては本当にいるかのように感じられます。イマジナリーフレンドと会話したり、一緒に遊んだりすることで、子供の心の支えになることがあります』
と。
「これは、特に長男や長女など1人っ子に起こりやすい」
私はノートを取る。
《翔太くんも、その部類に入るのかな?》
私は授業終わりに聞いてみた。
「先生、質問いいですか?」
「納夢さん、どうかしましたか?」
「その今日話したイマジナリーフレンドって、高校生になっても見えたりするんですか?」
「非常に珍しいケースだな」
「その……もしそのイマジナリーフレンドに消えて欲しいって言ったら消えてくれますか?」
「うーん……優しいイマジナリーフレンドなら、少し心苦しいが消えてくれるかもな」
教師は続けて
「だが、これだけは断言できる……中にはなイマジナリーフレンドも存在するから」
担当教師はそうやって教室を出て行った。こうして、私は翔太と再び出会った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

うわさの行方

下沢翠花(しもざわすいか)
恋愛
まだ十歳で結婚したセシリア。 すぐに戦場へ行ってしまった夫のニールスは優しい人だった。 戦場から帰るまでは。 三年ぶりにあったニールスは、なぜかセシリアを遠ざける。 ニールスの素っ気ない態度に傷つき疲弊していくセシリアは謂れのない酷い噂に追い詰められて行く。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
恋愛
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...