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第6章:夏祭りの誘い
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下校時。私と黒崎くんがアメリカンドッグを食べ終わる頃、掲示板に夏祭りのポスターが貼られていた。
『桜坂夏祭り20XX 8/15~8/16』
と。
「夏祭りか……」
黒崎くんは呟く。
「行くの?」
私が聞くと
「行くよ……」
と。続けて
「いや、行かないか? ……一緒に」
と私を誘う。
「え!?」
私はビックリする。それって、私をデートに誘っているってことだよね?
「行かないのか?」
黒崎くんが聞く。
「行く……行くよ!」
私は答えた。
「決まりだな……当日楽しみにしているから」
黒崎くんは、食べ終わったアメリカンドッグの串と紙袋を燃えるゴミ箱に捨てた。この買ったものは家庭ゴミにはならない。私はこの夏祭りに向けて頑張った。私は家に帰って自分の体型を鏡で見た。骨と皮だけになったミイラみたいだった。こんな体型じゃ、浴衣着ても似合わないし、黒崎くんを恐怖で夏祭りにトラウマを植え付けてしまう。何をしたら元の体型に戻れるのだろうか。まずは食事制限を緩和して、運動時間を減らしてみよう。リバウンドになるかもだけど、骨と皮だけのミイラになるよりはマシだ。
夏祭り当日。こうして少しずつリバウンドした結果、骨と皮だけになっていた私の体は肉がついてきた。頭の回転も早くなり、体育の運動も疲れにくくなった。そして、今日が黒崎くんとデートする夏祭りの日。私が会場に目を向けると黒崎くんはもう待っていた。私は走ってきた。
「黒崎くん……待った?」
私が声をかけると
「いや、待ってなーー」
黒崎くんが言葉を呑み込んだ。どうしたのだろうか。私は雪の結晶柄の浴衣をチョイスして着た。可愛くて似合っているだろうか。すると黒崎くんが小さく呟いた。
「似合ってる……」
と。
ー完ー
『桜坂夏祭り20XX 8/15~8/16』
と。
「夏祭りか……」
黒崎くんは呟く。
「行くの?」
私が聞くと
「行くよ……」
と。続けて
「いや、行かないか? ……一緒に」
と私を誘う。
「え!?」
私はビックリする。それって、私をデートに誘っているってことだよね?
「行かないのか?」
黒崎くんが聞く。
「行く……行くよ!」
私は答えた。
「決まりだな……当日楽しみにしているから」
黒崎くんは、食べ終わったアメリカンドッグの串と紙袋を燃えるゴミ箱に捨てた。この買ったものは家庭ゴミにはならない。私はこの夏祭りに向けて頑張った。私は家に帰って自分の体型を鏡で見た。骨と皮だけになったミイラみたいだった。こんな体型じゃ、浴衣着ても似合わないし、黒崎くんを恐怖で夏祭りにトラウマを植え付けてしまう。何をしたら元の体型に戻れるのだろうか。まずは食事制限を緩和して、運動時間を減らしてみよう。リバウンドになるかもだけど、骨と皮だけのミイラになるよりはマシだ。
夏祭り当日。こうして少しずつリバウンドした結果、骨と皮だけになっていた私の体は肉がついてきた。頭の回転も早くなり、体育の運動も疲れにくくなった。そして、今日が黒崎くんとデートする夏祭りの日。私が会場に目を向けると黒崎くんはもう待っていた。私は走ってきた。
「黒崎くん……待った?」
私が声をかけると
「いや、待ってなーー」
黒崎くんが言葉を呑み込んだ。どうしたのだろうか。私は雪の結晶柄の浴衣をチョイスして着た。可愛くて似合っているだろうか。すると黒崎くんが小さく呟いた。
「似合ってる……」
と。
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