町を救いに来たという予言の騎士様はこの姫騎士で合っていますか?

さくら書院(葛城真実・妻良木美笠・他)

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探索開始

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 次の日から姫騎士は街の周縁部の見廻りを始めることにした。

 宿を出ようとした姫騎士の後をハーフエルフのレオナが追ってくる。

「姫騎士様、おらもお供させてはくれねえだか。お役に立ちますで」

 例のごとく、妙に田舎もんくさい口調でレオナは言った。

「あまり私の周りをうろちょろするな。気になってしょうがない」

 姫騎士はレオナを叱りつける。気になってしょうがない――姫騎士の脳裏には幾通りもの少女エルフの屠り方が去来する。首をもぎ取る。背骨を折る。心の臓を抉り出す。腹を割いて臓物を引きずり出し、辺りにぶち撒ける。脳天から股の間までスカッと大太刀で縦一文字に斬り、切り口から頭味噌や臓腑が観察できるようにしてやってもいい。現場を見た他の魔物どもが人間に仇成すことを諦めるほど残虐に――天性の魔族殺しである彼女には殺さないという約束を守らないほうが容易いのだ。

「やんだあ、姫騎士様、涎が垂れそう。なして、そんなとろんとした目でおらを見なさるかね」

 レオナが言った。

「あんまり、おまえが美味そうなんでな」

 そう言う姫騎士の想像のなかでは、もうレオナは何十回となく解体され、肉血の塊となっている。

「レオナ、婆さんのところに帰ってくれ。私にはお前との道行きは刺激的すぎるし、魔物と出会したときに足手纏いでもある」

 そう言うと、姫騎士は口笛を吹いた。

 嘶きとともに白馬が現れ、姫騎士に走り寄る。

「やはり、私の相棒にはお前が相応しいようだ。さあ、走れ。この忌々しい欲望を吹き飛ばす速さで」

 姫騎士は白馬に飛び乗り、手綱を引く。馬は疾風の速さで駆け出した。

「姫騎士様、うちをとって食うんじゃないかと、ドキドキしますだ」

 姫騎士の後姿を見送ってレオナは大きく息をついた。

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みんなの感想(1件)

静内燕
2020.09.02 静内燕

おおっ(#^^#)

姫騎士さんとても素敵です

解除

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