異世界大家族〜お母さんは大変です

メタボ戦士

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第106話 子供視点9④

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トロワ 「わぁ~フィーア、いいね。」

フィーア 「そう?」

トロワ 「うん、フィーアってクールな雰囲気だから寒色系のワンピースが似合う~」

フィーア 「ありがとう。」

トロワ 「それにこの髪飾りとかどうかしら?」

フィーア 「スミレ?」

トロワ 「うん。見た目も可愛いし、花言葉も悪い意味がないからいいと思って。」

フィーア 「確か···『小さな幸せ』『謙虚』『誠実』だったわね。」

トロワ 「そうよ、流石フィーア。あと色ごとにも花言葉があるの。」

フィーア 「そうなんだ~じゃあこの髪飾りにある白いスミレの花言葉は?」

トロワ 「『無邪気な恋』『あどけない恋』『純潔』だよ。」

フィーア 「へぇ~恋愛関係だね。」

トロワ 「フィーアにいい人が現れるといいなって思いを込めて。」

フィーア 「ありがとう、ワンピースとセットで買うよ。」

トロワ 「嬉しい····気に入ってくれたの?」

フィーア 「だって可愛いし、トロワの優しい思いが伝わるセレクトだったから。」

トロワ 「そうフィーアが言ってくれるから、選んだかいがあったわ。」

フィーア 「このままの状態で帰ろうかな。」

トロワ 「いいと思うわよ。男きょうだい達を驚かせちゃいなさい。」

フィーア 「じゃあそうする。」

 支払いを済ました後、トロワが髪飾りとワンピースに合うヘアアレンジとメイクをしてくれた。

トロワ 「うん。いいね、グッドだよ!」

フィーア 「そう?」

トロワ 「貴族のお嬢様みたい☆」

フィーア 「褒めてくれてありがとう。じゃあ待ち合わせ場所に行こうか。

トロワ 「そうだね。」


フィーア 「みんなどんなリアクションをしてくれるかな~」

トロワ 「ペンタとヘプタは素直に褒めそうだけど、あとの3人は変わってそう。」

フィーア 「確かに。アインスとかは『お母さんの方が可愛い』とかいいそうだし、ドゥーエとアーニムは『ファッションに興味ない』って言いそう。

トロワ 「アインスは言いそうだけど、ドゥーエとアーニムはもう少し褒めてくれると思うわよ。」

フィーア 「そうかな。」

トロワ 「あっ!もういるから聞いてみましょう。みんな~」

アインス 「トロワとフィーア、遅刻だぞ。」

トロワ 「そんなことよりフィーアの見た目はどう?」

アインス 「どう?って····う~んそうだな·······馬子にも衣装?」

〈ゴンッ〉

アインス 「痛っ!何すんだよドゥーエ!」

ドゥーエ 「アインスがフィーアに酷いことを言うからだろう。フィーア····ちゃんと可愛いからアインスの言ったことは忘れろ。」 

フィーア 「·······うん。」

ペンタ 「そうそう····ちゃんと可愛いよ。お姫様みたい。」

アーニム 「うん可愛い。」

ヘプタ 「アインスの目が節穴なだけだからちゃんと可愛いよ。」

フィーア 「ありがとうみんな。」

アインス 「別に僕も褒めたつもりなのに····」

アインスとフィーア以外 「どこがー!」

ドゥーエ 「『馬子にも衣装』は褒め言葉じゃないぞアインス。」

アインス 「そうなの?」   

トロワ 「『見た目が立派だからと言って、中身がそれに伴っているということではない』という警句だから褒め言葉じゃないわよ。」

アインス 「そうだったんだ·····ごめんフィーア。」

フィーア 「いいよ、アインスのことは期待していなかったから。」

アインス 「そんな拗ねないでよ、かわいい顔が台無しだよ·····」

フィーア 「えっ?」

ペンタ 「やるじゃんアインス。」

アーニム 「それレベルのことを1発で言えないのがアインスクオリティだねw」

アインス 「うっさいな。もう帰ろう。」

アインス以外 「わかったよ」

 きょうだい仲良く家に帰った。
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