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54.【その花は隣にあった】
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公爵家に伺う事になった為にちょっとだけフォルクロア家内で揉めた。
「手土産は必要でしょう」
最近ハーヴィスの手伝いになったディリオンが主張したのだ。
一般的な貴族なら何かしら用意するのが普通なので、普通の貴族であったディリオンは主張して譲らなかった。
「フォルクロア家には要らないでしょう」
「要りますよ!」
ハーヴィスとディリオンは要るか要らないかで言い争いを始めた。
兄弟のようで中々仲の良い事であった。
「手土産か……」
ちょっとだけアイルは手土産を持って行く事に憧れた。
何だか気の利いた人間になるようで、ほんのちょっとだけだが。
「甘い物が良いと思います!」
兄同様にいつまでも客人にしておく訳にはいかないので取り敢えず従者の見習いの見習いになったフィリオンが、アイルに助言した。ちょっとだけメージュに似ている気もするが、単にメージュが子供っぽい言動をするからだろう。
「甘い物?」
「嫌いな人はいませんよ」
確かにそうだ。
だが貴族の間だと、手土産にするのは領地の特産を使った物とか、有名店の高級お菓子、ちょっと珍しい物と大体相場が決まっている。
フォルクロア家は貴族ではないので領地は持たず、有名店も知らない。
結局ハーヴィスとディリオンの言い争いは、貴族家でもないフォルクロア家は普通の家でもないと言う結論で終わったものの、当日のアイルは手土産を持っていた。
公爵家に訪れたこの日も従者兼護衛としてアイルに付いていたスイレンはアイルの手にした物にぎょっとして自分の不注意を嘆いた。
「これ、精霊の女王お勧めの蜂蜜です」
手渡されたミリオス公爵は、表情は笑顔のままで自分の不運を嘆いた。
本当にたまたま領地で問題が起きて手を離せなかったのに、大事なときにちゃんと同席できなかった罰が来たか……。
選択を間違えたのだと痛感しながら、
「ありがとう。大事に使わせて頂くよ」
先祖の忠告が公爵の脳内に木霊していた。
フォルクロア家の者から手渡される物は悪意こそこれっぽっちもないが、十中八九危険物である。
「妻達には秘密にしないとね」
目が泳ぎながらも家族を守る選択をした。
そんな警告が一部の貴族家の中で代々伝えられているとは知らないアイルは嬉しそうに、
「お気に召しましたら再度お持ちいたします」
公爵は自分の社交力の全てを使ってでも阻止しようと思った。
後日その蜂蜜は疲労回復に凄く効果がある事が分かって公爵はアイルに感謝するのだが、現時点では分かる筈もない事である。
アイルはミリオス公爵家の財力の高さが窺える総ガラスの温室に通された。
中に入ると直ぐにふんわりと良い香りした。
香りの漂ってきた方向に目を向けると、季節外れの花々が優雅に咲き乱れていた。
「お待ちしておりました」
精霊に近いフォルクロア家を招くのは、精霊が好むきちんと手入れされた庭や花々を揃えた温室が最も良いとされている。
「お招きありがとうございます」
精霊の声を聞くアイルに精霊の喜ぶ声が聞こえるように。
打算など精霊達には見抜かれてアイルに伝えられても、人間はそういうものだとフォルクロア家の方も誰もが理解して、
「良い温室ですね。うちにあるのは小さくてここまで手入れは出来ていないのですよ」
気にしない方向で話をする。
最近は精霊がよく見えよく聞こえるようになったアイルは、短い間に大分達観していた。
「フォルクロア家の温室には興味がありますね。どのような不思議な花が咲いているのでしょうね」
公爵と共にアイルの出迎えにも並んでいた公爵夫人はルーティアに雰囲気の似た美しい女性なのだが、3人の女性の中では一番印象が薄いかも知れなかった。
「その内見せて頂けませんか?」
「本当に小さい温室ですが、機会があれば」
ルーティアは学園でもよくアイルと会って話をしていたので、どこのラインがアイルにとって問題になるか大体分かってきていた。
「羨ましいですね。私も興味があります」
そして、3人目の女性。
ミリオス公爵はどのような客人が同席する事について予めアイルに説明していたので、アイルは動揺していなかった。
「貴方はどんな花がお好きかしら?」
ミリオス公爵には姉がいる。
公爵には目の前の女性の他にも姉と妹がいたらしいが、その名前は貴族達からも忘れ去られていた。当然精霊達も覚えていない。
「王妃様こそ、どんな花がお好きですか?」
ミリオス公爵家は王妃の実家である。
第2王子の殺害計画が未遂であったとしても、義理の息子のしでかした行為にショックを受けて実家で療養なんてよくある話だ。
第2王子の罪を誰も知らなくても、不自然でも何でもない。
大体第1王子が自爆とはいえかなり派手に暴走すれば、繊細な貴族夫人なら誰でもショックは大きいと考える。
あんな変わった義理の息子ばかりがいて大変だなと、アイルは他人事のように思った。
「私はクロアの花が好きよ」
王妃の言葉に、笑顔のままながらルーティアと公爵夫人は口を閉ざして静かに成り行きを窺っていた。
クロアの花はフォルクロア家が掲げる紋に使われた花で、フォルクロア家の直系が望まない限り咲かない花と言われている。
一見すると、王妃とフォルクロア家には何の縁もない。
「僕もルーレの花が好きですよ」
ルーレの花は本日のミリオス公爵家のあちこちに飾られた、王妃の愛する花だ。
何の変哲もない会話だ。
だが、王妃が必ず暗喩を使って遠回しに聞いてくるとアイルは予想していた上での答えだった。
誰が何処で何を使ってこの場所の会話を盗聴しているのか分からない。
盗聴を防いでと精霊に頼む事自体は出来るが、精霊へのお願いは慎重にならないと予想外の結果にもなるのであまり頼むものではないのだ。
理解している王妃は最初に王城で国王達とアイルが挨拶に来たとき、宰相や騎士団長がいてさえも警戒して同席しなかった。
城には第1王子と第2王子がいて、その下には彼らを利用しようと考えている者達がいる。そこからも王妃は守らなくてはいけないものがあった。
「故郷の兄を思い出しますから」
王妃にとってはやっとここまでたどり着いた言葉だった。
王妃に子供が生まれなかった訳ではなく、王妃の産んだ子供は廃嫡されていた。
ウォーゲンはアイルの父が子供を引き取ったタイミングで少し脳裏を過ったが、思い出せないほどに時間が経ってしまっていた。
「そう。いいお兄様でしたのね」
「優秀で弟思いの兄でした」
いつも目に隈を作っていた兄は、元第1王子だった。
王妃を調べてたどり着いた答えは、聞いてしまえば意外ではなく納得しかなかった。
かつては王城で最も良い環境で学んでいた兄が優秀なのは、当然だったのだ。
どうして優秀な方を捨て、よりによって今の第1王子を据えたのか。
人間とは目で見ておかしい事より理屈が勝ってしまう不思議なところがあるとアイルは思った。
「手土産は必要でしょう」
最近ハーヴィスの手伝いになったディリオンが主張したのだ。
一般的な貴族なら何かしら用意するのが普通なので、普通の貴族であったディリオンは主張して譲らなかった。
「フォルクロア家には要らないでしょう」
「要りますよ!」
ハーヴィスとディリオンは要るか要らないかで言い争いを始めた。
兄弟のようで中々仲の良い事であった。
「手土産か……」
ちょっとだけアイルは手土産を持って行く事に憧れた。
何だか気の利いた人間になるようで、ほんのちょっとだけだが。
「甘い物が良いと思います!」
兄同様にいつまでも客人にしておく訳にはいかないので取り敢えず従者の見習いの見習いになったフィリオンが、アイルに助言した。ちょっとだけメージュに似ている気もするが、単にメージュが子供っぽい言動をするからだろう。
「甘い物?」
「嫌いな人はいませんよ」
確かにそうだ。
だが貴族の間だと、手土産にするのは領地の特産を使った物とか、有名店の高級お菓子、ちょっと珍しい物と大体相場が決まっている。
フォルクロア家は貴族ではないので領地は持たず、有名店も知らない。
結局ハーヴィスとディリオンの言い争いは、貴族家でもないフォルクロア家は普通の家でもないと言う結論で終わったものの、当日のアイルは手土産を持っていた。
公爵家に訪れたこの日も従者兼護衛としてアイルに付いていたスイレンはアイルの手にした物にぎょっとして自分の不注意を嘆いた。
「これ、精霊の女王お勧めの蜂蜜です」
手渡されたミリオス公爵は、表情は笑顔のままで自分の不運を嘆いた。
本当にたまたま領地で問題が起きて手を離せなかったのに、大事なときにちゃんと同席できなかった罰が来たか……。
選択を間違えたのだと痛感しながら、
「ありがとう。大事に使わせて頂くよ」
先祖の忠告が公爵の脳内に木霊していた。
フォルクロア家の者から手渡される物は悪意こそこれっぽっちもないが、十中八九危険物である。
「妻達には秘密にしないとね」
目が泳ぎながらも家族を守る選択をした。
そんな警告が一部の貴族家の中で代々伝えられているとは知らないアイルは嬉しそうに、
「お気に召しましたら再度お持ちいたします」
公爵は自分の社交力の全てを使ってでも阻止しようと思った。
後日その蜂蜜は疲労回復に凄く効果がある事が分かって公爵はアイルに感謝するのだが、現時点では分かる筈もない事である。
アイルはミリオス公爵家の財力の高さが窺える総ガラスの温室に通された。
中に入ると直ぐにふんわりと良い香りした。
香りの漂ってきた方向に目を向けると、季節外れの花々が優雅に咲き乱れていた。
「お待ちしておりました」
精霊に近いフォルクロア家を招くのは、精霊が好むきちんと手入れされた庭や花々を揃えた温室が最も良いとされている。
「お招きありがとうございます」
精霊の声を聞くアイルに精霊の喜ぶ声が聞こえるように。
打算など精霊達には見抜かれてアイルに伝えられても、人間はそういうものだとフォルクロア家の方も誰もが理解して、
「良い温室ですね。うちにあるのは小さくてここまで手入れは出来ていないのですよ」
気にしない方向で話をする。
最近は精霊がよく見えよく聞こえるようになったアイルは、短い間に大分達観していた。
「フォルクロア家の温室には興味がありますね。どのような不思議な花が咲いているのでしょうね」
公爵と共にアイルの出迎えにも並んでいた公爵夫人はルーティアに雰囲気の似た美しい女性なのだが、3人の女性の中では一番印象が薄いかも知れなかった。
「その内見せて頂けませんか?」
「本当に小さい温室ですが、機会があれば」
ルーティアは学園でもよくアイルと会って話をしていたので、どこのラインがアイルにとって問題になるか大体分かってきていた。
「羨ましいですね。私も興味があります」
そして、3人目の女性。
ミリオス公爵はどのような客人が同席する事について予めアイルに説明していたので、アイルは動揺していなかった。
「貴方はどんな花がお好きかしら?」
ミリオス公爵には姉がいる。
公爵には目の前の女性の他にも姉と妹がいたらしいが、その名前は貴族達からも忘れ去られていた。当然精霊達も覚えていない。
「王妃様こそ、どんな花がお好きですか?」
ミリオス公爵家は王妃の実家である。
第2王子の殺害計画が未遂であったとしても、義理の息子のしでかした行為にショックを受けて実家で療養なんてよくある話だ。
第2王子の罪を誰も知らなくても、不自然でも何でもない。
大体第1王子が自爆とはいえかなり派手に暴走すれば、繊細な貴族夫人なら誰でもショックは大きいと考える。
あんな変わった義理の息子ばかりがいて大変だなと、アイルは他人事のように思った。
「私はクロアの花が好きよ」
王妃の言葉に、笑顔のままながらルーティアと公爵夫人は口を閉ざして静かに成り行きを窺っていた。
クロアの花はフォルクロア家が掲げる紋に使われた花で、フォルクロア家の直系が望まない限り咲かない花と言われている。
一見すると、王妃とフォルクロア家には何の縁もない。
「僕もルーレの花が好きですよ」
ルーレの花は本日のミリオス公爵家のあちこちに飾られた、王妃の愛する花だ。
何の変哲もない会話だ。
だが、王妃が必ず暗喩を使って遠回しに聞いてくるとアイルは予想していた上での答えだった。
誰が何処で何を使ってこの場所の会話を盗聴しているのか分からない。
盗聴を防いでと精霊に頼む事自体は出来るが、精霊へのお願いは慎重にならないと予想外の結果にもなるのであまり頼むものではないのだ。
理解している王妃は最初に王城で国王達とアイルが挨拶に来たとき、宰相や騎士団長がいてさえも警戒して同席しなかった。
城には第1王子と第2王子がいて、その下には彼らを利用しようと考えている者達がいる。そこからも王妃は守らなくてはいけないものがあった。
「故郷の兄を思い出しますから」
王妃にとってはやっとここまでたどり着いた言葉だった。
王妃に子供が生まれなかった訳ではなく、王妃の産んだ子供は廃嫡されていた。
ウォーゲンはアイルの父が子供を引き取ったタイミングで少し脳裏を過ったが、思い出せないほどに時間が経ってしまっていた。
「そう。いいお兄様でしたのね」
「優秀で弟思いの兄でした」
いつも目に隈を作っていた兄は、元第1王子だった。
王妃を調べてたどり着いた答えは、聞いてしまえば意外ではなく納得しかなかった。
かつては王城で最も良い環境で学んでいた兄が優秀なのは、当然だったのだ。
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