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番外編3
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嵐の影響で、ゼノが再び僕の家に泊まることになった。
夕食を終え、いよいよ就寝の時間。ゼノは風呂上がり、騎士団の制服を脱ぎ捨てた「無防備なシャツ姿」で僕をベッドへ誘ってきた。
「リト殿。今夜こそ……看病の時の、あの続きを。覚悟はできています」
ゼノの瞳に、獣のような独占欲が宿る。
僕は頷き、ベッドの掛け布団をめくった。
「ええ、いいですよ。僕も今日は一人で寝るの寂しかったし」
「……っ! ついに、ついにですね!?」
ゼノが歓喜の表情でダイブしようとした、その瞬間。
布団の下から、白いもふもふと、巨大な灰色の毛塊がヌッと現れた。
「「グルルルル……」」
ココとグレートドッグだ。彼らは当然のように僕の左右をがっちり固め、ゼノが入るスペースを「物理的に」ゼロにしていた。
「あ、言い忘れてましたけど。うち、寝る時はもふもふ優先なんで。ゼノさんは……あ、床に余ってるスペースありますよ?」
「……リト殿。私は、伝説の魔獣二匹と添い寝する権利すら、勝ち取らねばならないのですか……?」
「頑張ってください。おやすみなさい」
「リト殿ぉぉぉ!! 一分でいい! せめて指一本だけでも貴殿に触れさせてくださぁぁぁい!!」
ゼノの悲痛な叫びを子守唄に、僕は最高のもふもふに囲まれて深い眠りについた。
翌朝、魔獣たちに踏みつけられながらも、僕の寝顔を幸せそうにスケッチしているゼノの姿があったのは、言うまでもない。
夕食を終え、いよいよ就寝の時間。ゼノは風呂上がり、騎士団の制服を脱ぎ捨てた「無防備なシャツ姿」で僕をベッドへ誘ってきた。
「リト殿。今夜こそ……看病の時の、あの続きを。覚悟はできています」
ゼノの瞳に、獣のような独占欲が宿る。
僕は頷き、ベッドの掛け布団をめくった。
「ええ、いいですよ。僕も今日は一人で寝るの寂しかったし」
「……っ! ついに、ついにですね!?」
ゼノが歓喜の表情でダイブしようとした、その瞬間。
布団の下から、白いもふもふと、巨大な灰色の毛塊がヌッと現れた。
「「グルルルル……」」
ココとグレートドッグだ。彼らは当然のように僕の左右をがっちり固め、ゼノが入るスペースを「物理的に」ゼロにしていた。
「あ、言い忘れてましたけど。うち、寝る時はもふもふ優先なんで。ゼノさんは……あ、床に余ってるスペースありますよ?」
「……リト殿。私は、伝説の魔獣二匹と添い寝する権利すら、勝ち取らねばならないのですか……?」
「頑張ってください。おやすみなさい」
「リト殿ぉぉぉ!! 一分でいい! せめて指一本だけでも貴殿に触れさせてくださぁぁぁい!!」
ゼノの悲痛な叫びを子守唄に、僕は最高のもふもふに囲まれて深い眠りについた。
翌朝、魔獣たちに踏みつけられながらも、僕の寝顔を幸せそうにスケッチしているゼノの姿があったのは、言うまでもない。
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