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わたしとアイツと日常
7話①
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ウソの告白をした日から調子が悪くなる一方だ。暇さえあれば勇樹を思い出してしまうし、あの時の告白がリピートされまくり。
不本意だけど、意識しまくってる。
何よりもあの抱きしめ方は卑怯だ。あんなに力強く抱きしめられたら誰だって意識するに決まってる。
「咲希ちゃん」
でも……肩幅広かった。肉付きも筋肉質でぶ厚くて、男って感じだった。
セックスで慣れてるはずなのに、あのときの熱は……心に響くような……
「咲希!」
「……へ?」
店長の声が聞こえて意識を戻した。
「お客さまが呼んでる」
「咲希ちゃん、俺が呼んでるのにずっとだんまりだもんなぁ」
「金子さん、すみません。それで話は?」
「クリスマス、一緒にどう? 今年はクラスの集まりがあるとかで娘がいなくてさ。寂しいってんで奥さんがホームパーティーを企画してんだよ」
金子さんは夫婦揃っての常連客だ。いつもなら速攻でイエスと答えるけど、今年のクリスマスは予定を変えた。
「ごめんなさい。今年は家族と過ごすことにしたんです」
「へぇ、家族と?」
「ペットなんですけどね」
「ペット飼ってるんだ? 犬? 猫?」
「大型犬ですよ。お利口でかわいいんです」
「咲希ちゃんに溺愛されるとか、マジで犬が羨ましいわ。どう? 俺も飼ってみない? 意外とお利口だよん」
「妻子持ちの犬にこれっぽっちも興味ないのでお断りします」
「おおん、つれないねえ。あっ、そうだ! これ見てよ、うちの娘のハロウィンコスプレ! かわいいから! 世界一だから!」
「絡み方がめんどくさいわね」
「咲希ちゃんひどいっ!」
金子さんの娘さんはどうでもいいとして、今年のクリスマスは勇樹と過ごそうと予定している。ほしいピアスがどこのブランドか知らないだろうから、道案内がてらデートしてあげようと思う。
それに今年のクリスマスは彼氏を作らなかった。何人かに告白されたけど興味が沸かないし、それよりも勇樹を下僕にして遊んでた方が楽しい。
私は鈍感じゃないから、自分の気持ちにも、勇樹の好意にも気づいてる。
セックスしといてなんだけど、中学生の勇樹をどうこうしたいわけじゃない。せめて十八歳、いや、二十歳になってからスタートラインだと思ってる。
これだけの年の差があるんだもの、うまくいく確率なんてゼロに等しい。高校生になればいくらでも出会いがあるだろう。
だから今のままでいい。つかず離れずの曖昧な関係で、もし勇樹に好きな人ができれば、そっと身を引くだけ。それがせめてもの償いだ。
中学生の子どもに手を出して、食い散らかしてすみません。
でも、ほら、それは何というか……
「あんたが凶悪なもんをぶら下げてるから悪いのよ」
「何の話!?」
明け方の五時過ぎ。今日も仕事で飲み過ぎた私は勇樹の部屋に侵入。寝てる勇樹の股間を足で踏みつけた。
こうやって起こしても怒らない勇樹がかわいくてかわいくて、自然と足でアレを擦ってしまう。
ほんと、凶悪だわ。
「お姉さまに踏まれるの、そんなに嬉しいのぉ?」
「これっぽっちも嬉しくねーけど、気持ちいいって思う自分が憎い」
「うんうん、素直でよろしい」
「で? どうかした? また暇つぶし?」
「ううん、クリスマスのお誘いしに来てあげたの。どうせ虚しく過ごすんでしょ? お姉さまが遊んであげる」
「あー……、今年は中学最後だし、クラスで集まる予定で……」
想定外の勇樹の予定に、アレを擦ってた足が止まってしまった。先走って予定を聞かなかった私が悪いんだけど、一緒にクリスマスを過ごせると思ってた自分が無性に恥ずかしい。
それを見られたくなくて、自然を装ってベッドに座り直した。
「あっ、終わったあとは!?」
「いいよ、別に」
「でも……」
「彼氏とお泊まりデートに切り替えるから気にしないで」
「……は? 彼氏できたの?」
「もっちろーん。今度の彼氏はイケメン研修医なの。私の体が解剖されちゃう!」
「……あっそ。よかったな」
よかったな、その言葉にズグンと胸が痛むのは私の勝手なワガママ。
ウソをついてヤキモチを妬かせたのも私の勝手なワガママ。
でも、いつもと違って、いつも以上に心がざわつく。
「しばらく【お役御免】だね」
本格的に調子が悪いと思ったから、いつもの調子が戻るまで、勇樹から離れてみようと思う。
不本意だけど、意識しまくってる。
何よりもあの抱きしめ方は卑怯だ。あんなに力強く抱きしめられたら誰だって意識するに決まってる。
「咲希ちゃん」
でも……肩幅広かった。肉付きも筋肉質でぶ厚くて、男って感じだった。
セックスで慣れてるはずなのに、あのときの熱は……心に響くような……
「咲希!」
「……へ?」
店長の声が聞こえて意識を戻した。
「お客さまが呼んでる」
「咲希ちゃん、俺が呼んでるのにずっとだんまりだもんなぁ」
「金子さん、すみません。それで話は?」
「クリスマス、一緒にどう? 今年はクラスの集まりがあるとかで娘がいなくてさ。寂しいってんで奥さんがホームパーティーを企画してんだよ」
金子さんは夫婦揃っての常連客だ。いつもなら速攻でイエスと答えるけど、今年のクリスマスは予定を変えた。
「ごめんなさい。今年は家族と過ごすことにしたんです」
「へぇ、家族と?」
「ペットなんですけどね」
「ペット飼ってるんだ? 犬? 猫?」
「大型犬ですよ。お利口でかわいいんです」
「咲希ちゃんに溺愛されるとか、マジで犬が羨ましいわ。どう? 俺も飼ってみない? 意外とお利口だよん」
「妻子持ちの犬にこれっぽっちも興味ないのでお断りします」
「おおん、つれないねえ。あっ、そうだ! これ見てよ、うちの娘のハロウィンコスプレ! かわいいから! 世界一だから!」
「絡み方がめんどくさいわね」
「咲希ちゃんひどいっ!」
金子さんの娘さんはどうでもいいとして、今年のクリスマスは勇樹と過ごそうと予定している。ほしいピアスがどこのブランドか知らないだろうから、道案内がてらデートしてあげようと思う。
それに今年のクリスマスは彼氏を作らなかった。何人かに告白されたけど興味が沸かないし、それよりも勇樹を下僕にして遊んでた方が楽しい。
私は鈍感じゃないから、自分の気持ちにも、勇樹の好意にも気づいてる。
セックスしといてなんだけど、中学生の勇樹をどうこうしたいわけじゃない。せめて十八歳、いや、二十歳になってからスタートラインだと思ってる。
これだけの年の差があるんだもの、うまくいく確率なんてゼロに等しい。高校生になればいくらでも出会いがあるだろう。
だから今のままでいい。つかず離れずの曖昧な関係で、もし勇樹に好きな人ができれば、そっと身を引くだけ。それがせめてもの償いだ。
中学生の子どもに手を出して、食い散らかしてすみません。
でも、ほら、それは何というか……
「あんたが凶悪なもんをぶら下げてるから悪いのよ」
「何の話!?」
明け方の五時過ぎ。今日も仕事で飲み過ぎた私は勇樹の部屋に侵入。寝てる勇樹の股間を足で踏みつけた。
こうやって起こしても怒らない勇樹がかわいくてかわいくて、自然と足でアレを擦ってしまう。
ほんと、凶悪だわ。
「お姉さまに踏まれるの、そんなに嬉しいのぉ?」
「これっぽっちも嬉しくねーけど、気持ちいいって思う自分が憎い」
「うんうん、素直でよろしい」
「で? どうかした? また暇つぶし?」
「ううん、クリスマスのお誘いしに来てあげたの。どうせ虚しく過ごすんでしょ? お姉さまが遊んであげる」
「あー……、今年は中学最後だし、クラスで集まる予定で……」
想定外の勇樹の予定に、アレを擦ってた足が止まってしまった。先走って予定を聞かなかった私が悪いんだけど、一緒にクリスマスを過ごせると思ってた自分が無性に恥ずかしい。
それを見られたくなくて、自然を装ってベッドに座り直した。
「あっ、終わったあとは!?」
「いいよ、別に」
「でも……」
「彼氏とお泊まりデートに切り替えるから気にしないで」
「……は? 彼氏できたの?」
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「……あっそ。よかったな」
よかったな、その言葉にズグンと胸が痛むのは私の勝手なワガママ。
ウソをついてヤキモチを妬かせたのも私の勝手なワガママ。
でも、いつもと違って、いつも以上に心がざわつく。
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